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はっけんの水曜日
 
「自動車時計博物館」で、それ以外の展示物を見る

バイクは好きなボク


自動車でも時計でもない、なにやら古いものがやたらと集められているこの博物館ですが、「古い」といえば、コレも相当古い!

一見すると、ただのボロッちい自転車ですが、よくよく見ると後輪にエンジンが取り付けられているんですよね。まさに原動機付き自転車です。

実はコレ、昭和27年製の初期型カブなんです。現在でも出前や新聞配達などで大活躍中のスーパーカブですが、「スーパー」になる前のカブってこんなだったんですね。

ちなみにボク、自動車にはあんまり興味がないのにバイクは結構好きなんですよ……免許持ってるから。特に古くて無骨なバイクがお好みなので、ワクワクしてきましたよ!

しかしここの館長さん、自動車に対しては愛情たっぷりなのにバイクにはあまり興味がないようで、どれもホコリまみれのボロボロだわ、展示の仕方もテキトーだわ……。放置自転車の収集場かと思うようないい加減な扱われ方をしています。

このバイクなんかも古くて貴重なものなんじゃないかと思われますが、ホント汚ったないもんなぁ……。この待遇の違いはひどいっ。

一方、このバイクは比較的キレイに磨かれてるな……と思ったら、おおっ「トライアンフ」じゃないですか! 20世紀頭〜中期にかけて一世を風靡したイギリスのバイクメーカーです。なんとこのバイクは1928年(昭和3年)製! うへぇっ。


バイク(トライアンフT120ボンネビル)に顔が生えてくるという狂った漫画でした

憧れのトライアンフにまたがってご満悦のボク。

バイクはものすごく格好いいものの、やはりエンジンもかかっていないバイクにまたがってポーズを決めている人っていうのは、ただのバカにしか見えませんね。

おっとこちらは……。

「陸王」! 和製ハーレー・ダヴィッドソンとも言える初期国産バイクの名車です。よっしゃコレにもまたがっとかなくちゃ!

……ということでまたがってみました! 位置的に蝋人形がどうしても写り込んでしまい、「マッカーサーと吉田茂の背後からバイクで迫り来る人」という感じのワケの分からない写真になってしまいましたが。

ぐおっ! なにこのメチャクチャごっついバイク!?

色んなものをなんでもかんでもくっつけ過ぎてワケの分からないことになってしまった感じのこのバイク(?)は、昭和初期に使われていた三輪消防車なんだとか。

あー、この白い筒状のものは放水用のホースね。

どれがなんの役に立つのかはいまひとつわかりませんが、さすが業務用マシーンだけに色んな機能がギューギュー詰め込まれてそうでいいですな! いいですな!

こんなステキな三輪消防車ですが、やはりこの福山自動車時計博物館では冷遇されているようで(自動車じゃないですから……)

結構ボロッボロのまま展示されています。

自動車の方はホント、かなり古いモデルでもピッカピカにされているんですけどねぇ。なんでも、展示されている自動車の大半はちゃんと走行できるくらい整備されているんだとか。

ただ自動車に関しても、外装に比べると内装はどーでもいいやという雰囲気が漂っていまして……。

たとえばこのダッシュボードの中には。

うっ、なにコレ!?

馬もたくさん


さて、まだまだ自動車でも時計でもない展示物があります。

さっきからチョコチョコと写真に見切れていましたが、いわゆるロッキング・ホースって言うんですか? 馬がやたらと色んなところに置いてあるんですよ。

まあ、乗り物の歴史って考えると、馬→自転車→バイク→自動車……みたいな感じですからね。

こっちにもズラズラーっと馬!

しかしこの馬、完全に常軌を逸してますよ……。絶対に乗りたくないタイプの馬ですね。

棚の上にもしこたま馬! 蝋人形でも炊飯器でも馬でも、1個や2個あるくらいならいいんですけど、どうしてここの館長はどれも尋常じゃない量を集めてしまうんでしょうか……。コレクター気質なんですかね。


馬と並んでこんなマネキンも展示されています。ああー、なんとなくこの博物館の傾向が理解出来たような……。 要は、カウボーイとかロックンロール、アメ車……みたいな古き良きアメリカに憧れがあって、色々とコレクションしているんじゃないでしょうか!? 依然、炊飯器や鉄カブトが置いてある理由は全然分かりませんが。

このおっちゃんが館長さんじゃなかったんだ!

この日、館長さんはいなかったんですが、福山市内に630世帯の賃貸マンションを持っている実業家で、「古き良き日本の文化を残していきたい」ということで、コツコツと収集してきたコレクションをこの博物館に展示しているんだそうです。

なるほど、お金持ちなんだ! そうじゃなきゃこんなコレクション出来ないですよね。……ということは最初に見たビルも館長さんの持ち物なんでしょうね、スゴイ!

コレクター魂みなぎる博物館でした

「日本の文化を残したい」というコンセプトは分かったような分からなかったような感じでしたが、多方面に興味を持っちゃってるマニアックなコレクターのコレクションが見放題、さわり放題……という意味では相当面白い博物館でした。

今回ほとんど触れなかった自動車や時計の展示も、さすがにメインだけあって尋常じゃない量が展示されていて、興味はあんまりなかったものの、とにかく珍しいものばっかりだったのでかなり楽しめましたよ!

ただちょっとリクエストするならば、コレクションの量があるのはいいんですが、コレが一体なんなのか……みたいな解説がほとんどなく、ドーンと置かれてるだけの展示物が多かったので、もうちょっと解説を増やしてくれるとより深く楽しめると思うんですけどね。

時計の展示も、超メカメカしくてグッときましたよ

●福山自動車時計博物館
広島県福山市北吉津町3-1-22
【営業時間】年中無休 9:00〜18:00
【休館日】火曜日(祝日の場合は営業)
https://www.facm.net


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