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フェティッシュの火曜日
 
湯気が天井からポタリ・マシーンが完成しました

現場はなんだか忙しそうだ

動画撮影の現場とはどうのようなものだろうか?せっかく役を貰っているのにもかかわらず、僕は映画とか、ドラマとか、映像作品を日頃からほとんど見ない。なのでその製作の様子を想像しようとしても、イマイチピンとこない。

しかし、そこはデイリーポータルZの動画である。たぶん、ふんわかふわふわなムードの中で撮影は進められているのではあるまいか。ポタリマシンに持ってこいのシチュエーションである気がする。

しかし、そう思っていたらちょっと違ったのでした。


「今のシーン、もう一回撮りますねー」
総監督兼カメラマンの大北さん

「ちょっと、見つからない小道具があるんですがー」
道具製作担当の地主さん


意外と緊張感がある。みんな真顔だ。
そうか、動画制作のテンションというのはこういうものなのか。「へーすごいですねー!」などと思ったままのことを言ってみたら、「こんなの、本気で映像作品を作っている人に比べたらなんでもないことですよ」と、総監督の大北さん。


そんなことを言う大北さんの動きが
とらえきれない

ではなぜ、こんな雰囲気なのか。断片的に僕が小耳に挟んだ情報をまとめると、こういうことなんじゃないかと思う。

・全体的に時間も予算も足りない
・それなりの数の人がかかわっている
・どうしたら良くなるのかがいまいちよくわからない

なんというか、映像とかそういうことじゃなく、全国の余裕のない現場の雛形のような状況が出来上がっているみたいだ。そうか!ここまで余裕がないから、僕がこの動画の主演の中の一人、ということになっているのか!

そういえば、僕は、この前ビーフシチューを作ったのだが、余裕がなくて、トリの胸肉を使用した。それでもビーフシチューのルーを使ったので、ビーフシチューである。…なるほど、自分の身に引き寄せると。だんだんと状況が理解できる。


みんなでこういうことをやりたいのだが

実際はこう(動画チームのミーティング)

どうしよう。ポタリマシンを出すタイミングが見極められない。現場はほどよく混乱していて、始終「小道具がみつからない」とか「台本がどっか行っちゃった」とか、そんなうめきが飛び交っている。この場でポタリマシンを出すのは、更なる混乱の元だ。僕のせいで、取り返しのつかない道具の紛失事故が起きてしまうかもしれない。それは避けたい。

それにしても、何が良くなかったのだろうか。針金で5分で作ったことか。7個作ってしまったことか。動画撮影の状況が悪いのか。コンセプトそのものが間違っていたとは思いたくないので思わないことにする。

 

二人っきりになるチャンスがある

そんな日々が数日続き、僕はその都度ポタリマシンを持込んでは、隠したままにしていた。このままでは駄目だ。狙いを絞らなくては…そこで、 狙いは、今回のSFドラマで共演している、デイリーポータル編集部の石川さんである。


ポタリマシンに狙われているとは夢にも思わない石川さん

実は、この撮影には遠隔地でのロケがあるのだ。石川さんと僕は今晩の新幹線でロケ地に出発し、同じホテルに前泊する(ちなみに監督兼カメラマンの大北さんと次の日早朝に合流し、撮影を行う)。

そう、同じホテルだ!同じホテルですなんですよ。夜、二人っきりになった所で、こっそりとかぶってもらえばいい。しかも新幹線で行く遠隔地なわけだし、きっとお互い気分は高揚しているはずだ。いや、石川さんはどうか知らないが、少なくても僕はそうだ。きっとやりやすくなるに違いない。


ねちっこくねらってゆきます

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