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土曜ワイド工場
 
宇宙へ行くため今やるべきこと


いま僕にできる最大限。

先日、宇宙飛行士野口さんの乗った宇宙船打上げの模様をみんなで応援するというイベントに参加した。

そこで感じたものは、宇宙はもうすぐそこにある、という実感だった。

来たるべきその日のために、僕たちに今できることはないだろうか。

安藤昌教



12月21日午前5時30分

宇宙飛行士の野口さんは今回、ロシアのロケットで宇宙へ行き、そのまま半年くらい滞在するのだという。

この打上げを遠地日本から応援するというイベントに参加した。先着400名限定のイベントで、打上げ予定時刻は午前7時前、イベントの開始は6時だ。

・・・早い。

平日のそんな時間に400人もの人が集まるものだろうか。半信半疑のまま迎えた当日、現在朝の5時30分。あたりはまだとっぷりと暗い。


会場に着きましたがもちろん真っ暗です。

会場に入ってまず驚いたことは。


すでに満員なのだ。

会場となるホールはがやがやとすごい熱気だった。舞台中央にはロシアからの中継映像が流され、隣のモニタでは打ち上げまでのカウントダウンが始まっている。

平日だよな、朝だよな、と何度も自分のなかで確認してみるのだが、ここに集まっている人たちの熱意は僕の想像をはるかに超えていたとしか言いようがない。

イベントはまずJAXA(宇宙航空研究開発機構)の名誉教授から今回のミッションの説明がなされる。

今回の野口さんの主な任務は、国際宇宙ステーションでの実験や船外活動だ。野口さんのミッションについてはJAXAホームページなどに詳しいので参考にしてもらいたいのだが、今回のイベントでは野口さんの乗るソユーズ宇宙船についても詳しく説明してもらえた。それが非常に印象的だったので紹介したい。


名誉教授が今回打上げられるソユーズについて説明してくれます。これは地球に帰還するときの映像。

ソユーズについてわかったこと

ソユーズはスペースシャトルとちがって一度使った機体を再利用はしないのだという。使い捨てなのだ。少々もったいない気もしたが、この先の話を聞いてそれもしようがないな、と納得した。

スペースシャトルは地球に帰還する際、飛行機のように滑走路を滑り降りてくるのだ。テレビで見たことある方もいるだろう。

しかしソユーズは違う。カプセルで帰ってくる。


降りたあと、こんな感じでカプセルを開けて出てきます。

カプセルは地球に帰還する際、逆噴射によって衝撃を和らげるのだが、やはりスペースシャトルのように完全に狙ったところに降りる(落ちる)わけではないのだという。

「ロシアの広大な領土のどこかに落ちるわけです」

教授は言う

「落ちる場所がずれるとすぐには見つからないこともあります。だから帰還カプセルには釣り道具とかナタ、ロープとマッチなんかが積んであって、だいたい3日間くらい生き延びられるようになっているんです」

宇宙から帰ってくるとすぐに入院して精密検査とか受けるイメージがあったのだが、ソユーズの場合は外に出て魚捕るのだ。なんとなくそっちの方がいい。

スペースシャトルの老朽化に伴い、人を宇宙へ運ぶのは当面このソユーズに限られるらしいので、今後帰ってくる人は皆このカプセルで帰ってくるわけだ。体鍛えなきゃいけない。


野口さんからのビデオメッセージが流れると会場のボルテージも最高潮に。

いよいよ打上げです

打上げ予定時刻の10分ほど前、現地の野口さんからのビデオメッセージが流れると会場の緊張感は最高潮に達した。隣の人を見ると両の手を前に組んでお祈りしている。

ソユーズはスペースシャトルよりも設計が古い分、壊れるところも少ない。技術的にも信頼性が高く、これまで30年以上も重大な事故をおこしていないのだとか。

安全だとはわかっていても祈りたくなる気持ちはわかる。僕も自然と心の中で祈っていた。

そしていよいよその時がやってきた。


どーん。

10、9、8・・

・・3、2、1 発射(ゴゴゴー)!

野口さんを乗せたソユーズは予定時刻ぴったりに宇宙へと旅立っていった。


早朝のくす玉割り。

ここからまったく別の記事になります

感動の打上げだった。朝早くから来てよかった。そういえば僕も子供の頃は宇宙飛行士に憧れたものだ。いまはかなり遠いところにいるが、野口さんたちの活躍によってこれから宇宙が身近になるのは確実だろう。一般人でもいつか宇宙に行ける日が来るかもしれない。

そのために体鍛える意外に今できることはなんだろう。考えてみた。

記事は次のページからまったく宇宙とは関係なくなります。



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