さらに試行錯誤
続いて用意したのは、タミヤから発売されているプーリとモーターのキットだ。 風車の回転をモーターに伝えて発電してしようという試みである。
とはいうものの、頭の中に具体的な設計図はない。 パッケージを開け、部品を見ながらあれこれと工夫した。
プーリーをいくつか組み合わせて…と思ったのだが、結局モーターに直接プロペラを取り付けるのが一番効率よく回った。 新しい道具を作るにはこういう無駄な作業がつきものだが、作ろうという心に対しては大きな負担になる。 世の中の発明家たちはこの負担と戦っているのだろうが、僕はできれば避けたい。 なぜなら僕は発明家ではないからだ。
充電用ケーブル
発電部分はとりあえずこれでいいとして、携帯電話に電気を流す方法を考えなければいけない。 吐息で風車を回したところ、ちゃんと電気は来ている。 しかし、最初に登場した手回し充電器の回路に配線しても、まったく充電される気配はない。 1時間くらい風車を吹いていたのだが、モーターの出力の違いなのか、うんともすんともいわないのである。
また100円ショップに行って、携帯電話のコネクタを購入してきた。 これを加工してモーターと直結し、電気を供給しようと思ったのだが、これまたいくら吹いても携帯電話は充電されない。 試しにコネクタの先にテスターをつないでみたところ、なぜか電気が来ていないのだ。 接続はしっかりしているつもりなのだが、いくら試してもだめだ。 なぜだろう。 ケーブルに抵抗でも入っているんだろうか。 いろいろとやってみるも埒があかないので、別な方法に切り替えよう。
電池式充電器を分解
もう買い物に出かけられる時間ではなくなっているので、家にあった電池を使った充電器を使ってみよう。 分解してみたところ、ただ電池から携帯に電線がつながっているわけではなくて、電子回路が組み込まれていた。 どういう役割の回路かわからないが、なんとなくいやな予感だ。
ちなみに風車からの電流は1.5〜0.3ボルト
試しに電池を一本つないで携帯電話に接続すると、充電マークが点灯した。 風車を吹くと、最高で1.5ボルトくらいの電圧が出る。 乾電池と同じくらいの電圧なので、こんどこそ成功するのではないだろうか。