加藤:すごく地味な作業になるんですね、研ぎって。このあと、ずっとこの小さいので研いでいくんですか。
藤代:そうですね、このあと全体をくまなくこれで研いでいきます。
加藤:いったい1本完成させるのにどれぐらいかかるんですか?
藤代:モノによりますが最低1ヶ月はかかりますね。これまで研いだ中で一番大きかったのは全長185cmの大太刀で、半年くらいかかりました。でも、父は240cmの大太刀を研いだことがあるそうです。そういう刀は、神社のご神体になっていたりするんですが、中には実戦に使ったという銘が入っているものもあったりして、これは刀の面白いところです。
今回は取材用で特別に、ダイジェストで紹介してもらっているが、実際の研ぎはもっと地道にゆっくりと進んでいく作業のようである。
とはいえ藤代さんも、友達に頼まれて外国人に研ぎの過程のあらましを説明する、なんてこともあるらしく、わりと手際よくダイジェストを説明してくれた。
そして研ぎはいよいよ最終工程に入り、藤代家秘伝の粉などが登場する! |