寒いからみんなで歌おうとお燈祭りの歌を歌うおじさん、わっしょいわっしょいとかけ声を掛ける若者。そのどれもが寒さに身を削られすぐに止む。暗闇を静寂が包もうとしたその時ワッと歓声が上がった。
次は熱と煙に耐える
御神火か!!いや、喧嘩のようだ。真っ暗な中白い衣装が押し合う影が見え、たいまつを叩き付ける音が聞こえる。門の辺りには血気盛んな者が集まり喧嘩が起きる。喧嘩祭りとの別名すらある。
周りはもっとやれと煽ったり、お燈祭りは神聖なもんや、喧嘩すんなら余所でやれと言うがあまりの人数で身動き取れず止めるに止められない。喧嘩が続く中、一際大きな歓声が起こった。 |