デイリーポータルZロゴ
このサイトについて


ひらめきの月曜日
 
石集めは切手と並ぶ趣味だ

山道を分け入り30分ほど走った場所に奇石博物館はあった。

想像していたよりずっと立派な建物である


主任学芸員の春原健壱さんに案内していただいた。春原さんが書くユーモラスな文体のホームページも必読

館内に入るとまず目を引くのが金塊みたいな巨大な石である。正式名は「黄鉄鉱」。鉄と硫黄分が地下で反応してできた硫化鉄という種類の鉱物だ。

むきだしの金塊

ヨーロッパでは「愚か者の石」呼ばれているらしい。なるほどこんなもんが道端に落ちていたら「金だ金だ」と色めきたつに違いない。


ニセの金に群がる愚か者たち

じっさい春原さんに説明を受けても「金目のもん」という疑いはなかなか晴れない。

しかし、最後に立ち寄った売店にて1600円という値札を見て、愚かな夢からようやく覚めた。


意外なお手ごろ価格

10分程度の解説コーナーでぐぐっと引き込まれる

入場すると、まずスタッフによる石の解説を聞くことができる。まずは素人の目を引きそうな派手な石を見せて、石の世界に引き込もうという寸法だ。


揺らすとふにゃふにゃ曲がるコンニャク石
でも触ると硬い

豚肉にそっくり豚肉石
アメリカでは「TV-Rock」と呼ばれているテレビ石。この透明な石を字や絵の上に置くと、表面に浮かび上がって見える。

讃岐地方で採石される「サヌカイト」。木槌でたたくと美しい音色を響かせる。東京オリンピックの開会を告げたのもサヌカイトなんだそう

コンニャクのようにグニャグニャ曲がるからコンニャク石。テレビみたいだからテレビ石、豚肉みたいだから豚肉石。博物館というから学術的な見地から石を紹介するかと思ったが、わりとストレートに見た目や性質をおもしろがるタイプの博物館だった。

石の魅力に一気に引き込まれる面々

小学生にもわかる丁寧な解説により、ワクワク感が最高潮に達したところで、春原さんに館内を案内していただいた。

< もどる ▽この記事のトップへ つぎへ >
 

 
Ad by DailyPortalZ
 

▲トップに戻る バックナンバーいちらんへ
個人情報保護ポリシー
© DailyPortalZ Inc. All Rights Reserved.