お祝いのケーキにはロウソクが付きものだ。しかし同じロウソクだからといって、どんな種類のものでも構わないというわけではない。このあたりについて再確認していきたい。
(櫻田 智也)
標準的なロウソクの場合
というわけで、お誕生日を再現すべくケーキを買いにいったのだが、わたくしの財布の中身の事情等あり、おもいのほか誕生日っぽくないケーキになってしまったことを予めお詫びいたします。
それでも偉いのは、例のロウソクを立てることで、やっぱりお祝いっぽくなるということだ。
絶対ひとりでやってるパーティーだな、これ。まあ、それはいい。 ところでケーキを買って「ロウソクをください」といったら、『無料のネームプレートも付けますか?』と訊かれたので、付けてもらった。
自分の名前を書いてもらったのだが、店員さんに「ぼくの名前です」と告げたわけではない。ロウソクを5本もらったから、5歳のともやくんのお誕生日だと考えたにちがいない。「お祝いのわりに小さいケーキだな」と、セコい大人に思われてはいないだろうか。また余計な心配事が増えた。
さて、ケーキには上のようなカラフルで螺旋状になっている比較的小さいロウソクが定番なわけだが、誤ってそれ以外のロウソクを使ってしまった場合についてみていきたい。
その1 ロウソクが白い
これはダメだ。悲しい事情がありそうでダメだ。 「お誕生日おめでとう」ではなく「ありがとうご先祖さま」だ。
部屋を暗くした際が神妙すぎる。要合掌だ。誕生日なのに。 こうなると盛り上がるパーティーも盛り上がらない。さんざん昔話をしたあとに、「いやね、しんみりしちゃって。泣いたらなんだかお腹すいちゃった。お寿司でもとろっか」みたいな感じになってしまう。
ちなみに白いロウソクが似合うお菓子はないかとさがした結果、みつかったのが、
どうだろう、このしっくり感。2つ重ねて中央の餡を剥き出しにし、ケーキっぽくしたことも功を奏している(誰も気づかないだろうから自分で言ったぞコノヤロウ)。
ちがう、ハッピーバースデイの歌がおわったら消すのだ。
誕生日のケーキを買ったつもりが帰って開けたら最中が入っていた。そんなときには白いロウソクで切り抜けていただきたい。泣く子も黙るとおもう。
その2 ロウソクが長い
つい感情のこもったキャプションをつけてしまった。なぜだろう。 しかしこれはダメだ。火を消すときに顔とケーキが離れすぎて記念写真が撮りづらい。
ケーキっていうより化け物だ。フジテレビの化け物だ。
その3 ロウソクが長くて太い
失礼、また感情的になってしまった。
さて、カラフルで螺旋状のロウソクだがサイズがでかい。これに関しては、大きすぎて今回買ってきたケーキにはとても立てられなかった。ふはは、ざまあみろ!
というわけで、ケーキを買ってきたつもりが帰って開けたらサンドウィッチが入っていた。そんなときには巨大なロウソクで敵(主役)の目を欺き、乗り切っていただきたい。