都会の狭小建築城
さて、ところ変わって渋谷。
藤子不二雄ファンのボク的に、ものすごく気になるポスターが貼ってありますが……本題とまったく関係ないのでスルーしていきます。
ほい、井の頭線の方の渋谷駅を出てすぐ。雑然とした繁華街の中に由緒ないお城がありました。
ジャーン、お城!
……というかなんというか。ちょっとフォルムが縦に伸び過ぎている感じがしますね。
この肩身の狭そうなたたずまいが、なんとももの悲しい雰囲気を漂わせていますが、地価の高い都心にお城を建てるとなると、こんな感じになってしまうのは致し方ないところなんでしょうね。
ちょっと由緒ある城
今年の三月下旬に現・東京タワーの高さ333メートルを抜き、日本一のタワーとなった東京スカイツリーがガンガン建築中ということで盛り上がりを見せている東京都墨田区の押上。
こんなところにも由緒ないお城がありました。
下町らしい、ごっちゃりとした街並みを歩いていると。
うおおーっ、お城ッ!
ドーン!
なんか、すごく歴史ある感じに見えませんか!?
もちろん、こんな場所に本物のお城があるハズもなく、由緒ないお城には違いないんですが、今まで見てきたお城と比べると格段に重厚感があります。
木材がいい感じに古びてたり、壁が微妙に薄汚れていたり、像や石碑が建てられていたり……全体的に“それっぽい”雰囲気が漂っているんですよね。
この建物は「お城・森八」というお菓子屋さんの店舗なのですが、なんと創業が昭和8年なんだとか。
お城として考えると全然歴史はないですが、お菓子屋としては結構な老舗です。そういった年月の重みが、お城の外観にも現れているのかもしれないですね。
そう考えると「由緒ないお城」とバッサリ切っちゃうのもどうかな……と。ここはひとつ「ちょっと由緒あるお城」ってところでいかがでしょうか。