友人が出展している「ぱらぱらマンガ展」に行ってきた。
ふだんは普通に絵やイラストを描いている作家たちが、ここぞとばかりに個性あふれるぱらぱらマンガを展示している。 芸術的な作品から、「こんなのあり?」と驚いてしまうような、常識を覆す作品もある。
そんなぱらぱら界の革命児とも言える作品たちを紹介します。
(ほそいあや)
このぱらぱらマンガ展は2006年が初回で、今回が3回目だ。毎回好評を博し、ギャラリーは盛況。 過去の2回も訪れたが、とっても楽しかったのでDMをもらった時には小躍りした。
ぱらぱらマンガといえば授業中にノートの角に描くようなものと思っている方も多いと思うが、ここに出展している作家たちのパラパラマンガへの熱意はすごい。アイデアや手法をこれでもかとひねり出しているように見える。
うまく言えないけれど、絵描きの方が本気を出すとぱらぱらマンガは新ジャンルの表現手段になりうるんだな…と思うようなものばかりが並んでいる。
作品の一部を動画でごらんください(うまくぱらぱら出来てなくてすみません)。
おもしろい
手の中でパラパラする小さな振動が心地よい。
たいてい子供たちが数人いて、一心不乱にやっている。そりゃあ楽しいだろうな。大人としても、こんなアーティスティックなぱらぱらマンガだと一心不乱にやってしまうのだけど。
ぱらぱらマンガにルールはない
物語があったりなかったり自由なのもいい。漫画と名乗ってはいるけれどとくに何も言っていなくてもOKなのはすばらしい。
下の例は、装丁を凝りながらも伝えたいことは最小限の作品。
材質もいろいろで、中にはまったくめくれない物もある。 ぱらぱらする気満々な人々を平気で裏切るその姿勢、たまらない。
その情熱、そこにかけるか
次の作品も、壮絶な時間と手間をかけられたぱらぱらマンガだ。なんと、銅版画。
「全然終わらなくて大変だった。」とのこと。それはそうだろう…。 ぱらぱらマンガにここまで本気の手間を捧げることもなかろうに、と一瞬思ってしまうが、きっと彼らの中のぱらマンの存在はそれほど大きいものなのだ。
おお、と思ったのが3D仕様のもの。動かされている絵をさらに飛び出させるなんて粋なことをすると思う。
こういうアイデアを思いついたときの嬉しい気持ちを、人生のうちで沢山経験したいものだと思った。
手垢が付けば付くほど作者が喜ぶアート
子供のころによくぱらぱらマンガを作ったけれど、この展示を体験すると実はすごい表現技法だったんだな、と気付く。 電気も使わず紙とペンだけあれば動くのもすごい。 自分もなにか面白い見せ方を編み出して、次回参加してみたくなった。 ただこの展覧会は不定期に行われているので、次回は未定です(編み物や銅版画に時間がかかるので、それらができ次第なのかもしれない)。
ぱらぱらは手にとって見てもらうのが一番で、 この動画でも楽しめるけど、手にとって見る方が面白いよ!