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ロマンの木曜日
 
三岐線と貨車の博物館


ものすごい貨車と三岐線

自宅の近所に武蔵野線という路線が通っていて、ふつうの電車に混じって頻繁に貨物列車が通ります。轟音とともに通り過ぎる無骨な貨車の列を眺めていたら、最近すっかり貨物列車が好きになってしまいました。

貨車について調べていると、貨車専門の博物館が三重県にあるのを発見、さっそく出かけてみることにしました。

実際に行ってみると、そこにたどり着くために乗る路線もすごく魅力的だったので、併せてレポートします。

萩原 雅紀



三岐線がおもしろい

東京から新幹線で名古屋へ、そこから近鉄線に30分ほど揺られて近鉄富田という駅にやってきました。ここで三岐(さんぎ)鉄道三岐線という私鉄に乗り換えます。貨車の博物館は、40分くらい乗ったところにある丹生川(にゅうがわ)駅前にあります。


近くにJRの富田駅もある
三岐線のホームはこの1本のみ

三岐線は、もともとこの奥にある山から産出される石灰石やセメントを運ぶために敷かれた路線で、現在でもふつうの電車の合間に貨物列車が行き交っているそうです。バリバリ現役で貨物輸送をやっている会社だから貨車の博物館なんてマニアックな施設を造ったのかな、と思ったのですが、博物館はボランティアによる自主運営とのこと。それはそれですごい。

少し待つと三岐線の折り返し電車が入ってきたのですが、なんだか不思議な感覚。どこかで見たことある電車なのです。と、次の瞬間、僕の頭の中で長いあいだ離れていたシナプスがとつぜん繋がりました。


あれ、僕たちすごく昔に会ったことあるよね!?
所沢工場!やっぱりそうだ!間違いない!

個人的な話で恐縮ですが、僕は西武線沿線で生まれ、実家を出る20代後半までずっと西武線に揺られて育ちました。そして、いま目の前に到着した電車は、僕が子供のころにその西武線を元気よく走り回っていた電車なのです!

西武線を引退したあと、はるばる東海道を下ってこの地でセカンドライフを送っていたのです。まるで小学校の時に転校していった同級生に、社会人になってから偶然再会したような感覚。ここでがんばってたかぁ・・・。

感慨に耽りながら懐かしい車内に乗り込むと、やがて発車時間になって、やっぱり覚えのある音と匂いと揺れを発しながら動き出しました。


西武線OBばかり

のどかな農村地帯を単線で進んでいく三岐線。ときどき、駅で向こうから走ってくる電車と行き違うのですが、その電車も元西武線の見覚えのある顔ばかり。むしろ僕が転校して行った側で久々に地元に帰ってきた、というような気分になってきます。途中にある保々駅では車両基地を発見!いちおう車両基地写真家でもある僕としては、降りて行ってみないわけにはいくまい。

基地の南側にある踏切に行くと、留置されている車両を正面から見ることができましたが、思わずここが三重県ではなく馴染みのある保谷や小手指(どちらも西武線の車両基地)かと思えてしまうような光景でした。


おお!たぶん君たち全員に乗ったことあるよ!

どうやらこの三岐線、電車はすべて西武OBで統一しているようです。その理由は分かりませんが、とにかく西武ファンで古い西武線の電車を見たり乗ったりしたい人は、三岐線に来ればその夢ほとんど叶います。

ところで今回、こんなこともあろうかと、1000円で三岐鉄道一日乗り放題になるパスを買っておきました。近鉄富田駅から終点の西藤原駅まで往復しても1000円なので、とてもお得です。


ものすごいお買い得感のある乗り放題パス

保々駅からふたたび元西武線の電車に乗り、博物館のある丹生川駅をいったん通り過ぎて、2つ先の東藤原駅で降りました。

上にも書いた通り、三岐線では石灰石やセメントの貨物輸送も盛んに行なわれているのですが、この東藤原駅にセメント工場が隣接していて、グーグルマップで見る限り、立派な貨物ヤードもあるのです。きっと出入りする貨物列車がたくさん見られるに違いない。博物館で展示されている貨車を見る前に、実際に動いている貨車を見てテンションを上げよう、という魂胆です。



大きな地図で見る
ここは絶対行ってみたかった
こういう光景でアガらなかったら男じゃねえ

結論を先に書くと、もうサイコーにテンションアップでしたよ。


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