ケンタがそうくるなら、マックも負けたくない

自作ダブルダウンで過剰な満足度を味わったが、同じようなメニューはアメリカンファストフードのもう一つの雄、マクドナルドでもできるのではないだろうか。

買ってきたのはハンバーガー２つと、現在期間限定で販売中のマックチキン。ともに肉を２枚のパンで挟んであるタイプの食べ物だ。

そういうわけで、肉は全部で３枚。これらを先ほどと同じ「肉で肉を挟む」というルールでサンドするというわけだ。マクドナルド版のダブルダウンとも言える。

肉オンザ肉、肉アンダーザ肉。バイトが悪ふざけで作ったような物体がそこに誕生した。ともあれ、個人的には肉全般は大好物なので、ちょっとした夢のような食べ物であるとも言える。

ではかじってみよう。……おお、ビーフとチキンの味のハーモニーが、…まるでない！

びっくりするほど肉それぞれが前に出てきていて、ただただひたすらに味が濃い。肉料理は大抵好きな私だが、これはちょっとない。

ケンタッキー版のダブルダウンはエネルギー過剰ながらも食べ物としてあり得ると思ったのに対して、こちらは味の一体感が感じられない。それぞれもともとのサンドで食べた方がずっとおいしい。

やはり商品として売られている物は、ちゃんと食べ物としての可能性を考慮されているのだろう。そういう意味で気になっていたアメリカの食べ物に、「フライドオレオ」がある。

アメリカの屋台などでは定番であるらしいフライドオレオ。その名の通り、オレオに衣をつけて油で揚げたものだ。

ちょっと待て。オレオって、もうそれでお菓子として完結してるものだろう。クリームサンドクッキーとして、世界レベルで認知されているだろう。

いいじゃない、揚げたりしないで。そのまま刺身で食べようよ。

そう思うのだが、海の向こうでは定番スナックとして売られているわけだ。ならば確かめてみる価値はあるだろう。

アメリカのフライドオレオをネットで調べたところ、それはどうもフリッターのような衣がついているもののようだ。トンカツ的な衣がついているわけではない。今回は簡単にホットケーキミックスを使って衣をつけてみた。

違和感を感じながら牛乳と卵で溶いた衣にオレオをつける。この感じ、どこかで見たことがあるような…。

ああそうだ、椎茸みたいだ。椎茸の天ぷらなら違和感がない。オレオに衣をつけて揚げると、椎茸の天ぷらをしている気分になるのだ。

そんなどうでもいい発見をして揚げること数十秒、いい感じの色になってきた。

すっかり椎茸気取りのフライドオレオ。こういうのは出来たてあつあつのうちに食べるのが一番おいしいだろう。では実際に食べてみる。

口に入れてしばし考える。……これはありだ。おいしいぞ！

なぜだかわからないが、オレオのクッキー部分がやたらとふわふわになっている。ちょっとしたケーキの生地のような感じもして、食感の意外さにまず驚かされる。

そして普通に食べるときはしっかりした固さのクリーム部分が、熱を帯びてゆるゆるに。これがふわふわのクッキーとよくマッチする。アメリカで定番化されている意味もわかった気がする。

ただ、熱が加わったからなのか、いつもに増して爆発的に甘く感じる。うまい、でも量はいらない。そういう部類の食べ物だ。

他にもアメリカではいろんなものを揚げまくって食べているらしい。もう一つ実際に作ってみよう。