ときどき行っては、快音を響かせているバッティングセンター。ノーパンで臨めば、さらにいい当たりが出るんじゃないだろうか。友人たちの協力のもと、さっそく検証してみた。
(石原たきび)
「パンツを履く」という習慣の怖ろしさ
検証当日。勇んで家を出て、駅に着いたところで気づいた。しまった。パンツを履いている。
習慣というものは怖ろしい。コンビニのトイレを借りてパンツを脱ぐことにした。着パン時、ノーパン時の写真を比較してほしい。
どうだろう。ノーパン時のほうが、気力に満ちてはいないだろうか。「今日はいつもの俺じゃない」。そうつぶやくと、意気揚々と駅に向かった。
偶然にも、車内でこんな広告を発見。
決戦の地、新宿に着いた
ゴールデンウィーク真っ盛りとあって、新宿はすごい人出だ。
今回の検証に協力してくれたのは、高井君と森本君。着パンの彼らとノーパンの僕がバッティングで対決し、どちらが快打を飛ばせるかを確かめてみるという寸法だ。
2人とも、バッティングセンターにはめったに来ないが、勝負にあたっていささかの自信はあるという。
それぞれの思いを胸に、歌舞伎町・オスローバッティングセンターに入る。協議の結果、速すぎず遅すぎない「球速100km」のブースを選択。
対決スタート
まずは高井君から。
彼が子供の頃好きだった選手は、往年の名打者・八重樫だそうだ。そういわれてみると、フォームが似ている。
続いて、森本君。
好きだった選手は真弓。理由は「名前がかわいいから」。なかなか美しいバッティングフォームだ。
そして、いよいよ僕の番だ
ちなみに、ノーパンといえどよほど注意深く観察しないと傍目にはわからない。「わかりそうでわからない、少しわかるノーパン」だ。
注意事項に「ノーパンで打たないで下さい」という項目がないことも確認済みである。
下が手薄なぶん、せめて上だけでも。そんな思いから、貸し出し用のヘルメットを着用してみた。
気になる結果は…
さて、結果をご報告しよう。30球中、ヒット性の当たりをカウントしたのが下の表である。
ノーパンの圧勝だった。バッターボックスに立ったとき、何となく体が軽い気がした。布が一枚ないために増す身体機能。勝因はやはり「ノーパン」だった。
帰り道、しきりに悔しがる2人に、やさしく声をかけた。「しょうがないよ。俺、ノーパンなんだから」。
まとめ というわけで、「ノーパンのほうが快打を飛ばせる」ことが実証された。着パン時に比べて、デッドボールに対する恐怖心は若干増すが、今回のようにコントロールのいいピッチャーが相手なら、ノーパンのメリットのほうが上回るといっていいだろう。