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ちしきの金曜日
 
キリンの真下から見上げる!

キリンさんはこういうところで働いておられます

股の間から上を見上げてニヤニヤしているだけではなんなので、このキリンさんたちがどういうところでどういうふうに働いているのか簡単にご紹介しよう。

クレーンにはいろいろな種類があるが、このキリンさんは船に荷を積んだり降ろしたりするのが仕事だ。


今回おじゃましたコンテナターミナルの全景。一番手前の列に空のコンテナが積まれ、その奥の列は中身が入ったコンテナ。(大きな画像はこちら

荷の種類によってキリンさんたちの姿も微妙に変わるのだが、ここにいる彼らはコンテナを積み降ろしするので、こういうシンプルな形になっている。

高さ数十メートルにもなるでかいキリンたち。ここがサバンナに見えてくる。見えるんです。ぼくには。

よく見ると、おもいのほか華奢。コンテナの重さは24tほどにもなるのだが。しかもそれをなんと2分に一個という速さで積んだり降ろしたりする。この日は残念ながら積み降ろししていない時間に訪れた(というか荷役しているときだったら近づけなかった)ので、ので目の当たりにすることはできなかったが、その巨体に似合わぬ素早い動きをする。

ぼくが感動するのは、写真をごらんいただければ感じていただけると思うが、この規模の大きさ。

そして、なによりその単純さだ。

コンテナによる物流のすごさは、そのあっけないほどの単純さにあると思う。要するに、これはただの箱なのだ。そしてそれを持ち上げて、船に降ろす。荷揚げではその逆を行う。なんて単純な。


こういうふうに船に積まれる(実際に働いているときにはキリンは首を下げるのだがこのときは休憩中のようだった)。それにしてもこの2匹のキリン、びみょうに形と大きさがちがう。夫婦っぽい。かわいい。かわいい、って高さ40メートル以上あるんだけどな。

つまり、コンテナの革命性は仕組みの巧妙さにあるのではなく、その規格性にあるのだと思う。世界中でみんなが同じコンテナを使うことで驚くほど効率的になる。

世界中で中国製のものが安価にでまわるのは、かの国の人件費の安さが理由とされているが、それよりも以前にまずものを運ぶことが安くすむ前提がある。そのことをことを忘れがちだ。それほど国境を越えてものを運ぶのが当たり前になっている。これはすべてコンテナによる革命だ。たぶん、コンテナ革命以前だったら人件費の安さも国を超えての物流コストで相殺されていたのではないか。

…とか理屈っぽいことを書くのは、ほんとは「すげー!」以外に特にお伝えしたいことがないからです。


近づくとほんとにでかい!色もいいよねえ。階段もかっこいい。なにもかもがかっこいい!持って帰りたい!

さて、なんとなくそれっぽいことは言ったので、あらためてキリンの真下へ!


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