いずれ新井薬師か西新井大師
東京には中野区に新井薬師、足立区に西新井大師という二つのお寺さんがある。 どちらも有名なお寺だが、名前がよく似ていて、ときどきどちらがどっちかわからなくなる。 そしてやっかいなことに新井薬師よりも西新井大師のほうが東にあるのだ。 池袋の西口に東武があって東口に西武があるのと同類の紛らわしさだ。 下の地図でいうと、左の(西側)が新井薬師で、右(東側)が西新井大師である。
見極めるぞ新井薬師と西新井大師
アヤメとカキツバタの区別法だけで終わっておけば「お役立ち」の記事なのに、新井薬師と西新井大師という、狭い範囲の見極めに付き合わせてしまい申し訳ないが、両方に行って違いを確かめてきたので読み進んでいただきたい。 ここから、左の写真が新井薬師で右が西新井大師である。 今こうしてキーボードを打っていても頭が混乱してくるが、違いを見極めてゆきたい。
西新井大師の方が大きい
駅と境内の様子からして、西新井大師の方が規模が大きい。 おそらく東京以外の方に知名度が高いのも西新井大師だろう。 節分の豆まきで芸能ニュースに出るのは西新井大師の方が多い。
境内へ向かう参道も、西新井大師のほうが賑やかだ。
ちなみに新井というのは「新しい井戸」という意味で、西新井大師はお寺の本堂の西側に井戸があったのでこういう呼び名になったそうだ。
さらにちなみに、西新井大師の近くを日暮里舎人ライナーという新交通システムがあるが、そこに「西新井大師西」という駅があり、わかりにくさに拍車を掛けている。
住んでいたのに区別がつかない
両方を訪れたら区別がつくのではないかと思っていたが、やはり紛らわしさは抜けきらなかった。 そして、そういえば僕は2年くらい前まで新井薬師のわりと近くに住んでいたのだった。 来てみて気づいた。 歩いて数十分のところに住んでいたのに区別がつかないなんて。 そして僕はけっこう頻繁に引っ越ししているんだな、と思った。 いろいろあるからな、人生は。
大がつく方が大きい
新井薬師と西新井大師の区別の付け方は、この際「西」というのを無視して、大の字がある方が規模が大きいと覚えることにした。 大きい方が西新井大師。 今はだいぶ区別がつくようになっているが、たぶんそれは原稿を書きながら何回も何回も「新井薬師西新井大師」と入力しているからだろう。 やはり書いて覚えるというのは大事だ。
新井薬師は如意輪観音の宝庫
余談になってしまうのだが、僕は如意輪観音の石仏が好きなのだが、新井薬師にはこれがたくさんあった(しかもどれもこれも素晴らしい)。 お寺としての規模が大きいのは西新井大師かもしれないが、僕が心惹かれたのは如意輪観音がたくさんあった新井薬師である。