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ひらめきの月曜日
 
おもしろ消しゴムの工場見学は気前がよすぎる

工場見学がスタート

社長のレクチャーが終わるといよいよ見学ツアーがスタート。ガイド役の渡辺さんは責任者として工場の業務をこなしつつ、多いときでは1日6回のツアーをひとりで行う。

それだけにトークもこなれていて、じつに軽妙だ。


工場責任者からエンターテイナーに

この日は子供が多かったので、子供向けに分かりやすい話をしてくれるという。こちらとしてもそのほうがありがたい。

イワコーさんには現在6台の機械が24時間体制で稼働し、着色と成形を行っているとか。


それがこの機械。1台で1日4万個を製造する

なんでも、イワコーのおもしろ消しゴムは「熱加塑性エラストマー樹脂」に顔料を混ぜて着色した後「射出成型機」を使って金型に流し込むという。材料の「熱加塑性エラストマー樹脂」は「スチレン」「ブタジエン」「スチレンブロックコポリマー(SBS)」などを配合したものだ。

…などというむずかしい専門知識を軽い下ネタを絶妙に織り交ぜながら分かりやすく説明する渡辺さん。


渡辺さんウ○コの消しゴムを手に「これはなんでしょう?」

少年を相手に執拗にウ○コと言わせようとしてみたり、やわらかい顔料を触らせて「お母さんのアレみたいだろ」と言ってみたり、小学生たちをひきこんでいく話術は巧みだ。


「ほんとだ、やわらかいね」と子供たち


原料と顔料を混ぜたものを130度の熱で溶かすと、やわらかい糸状の消しゴムができる。これを金型に流し込み、6度まで一気に冷やし固めるとひとつのパーツが完成する。


金型に流し込む前の糸状の消しゴム

この段階でも消しゴムとしては使える

溶かしたての消しゴムはまだほかほかと温かい。試しに使ってみたらちゃんと文字が消えた。

なんでも国が定める「消字率」という規定があり、80%を超えないと消しゴムとして認められないらしい。イワコーのおもしろ消しゴムは消字率88%。ちなみに一般的な白い消しゴムは83%。「おもしろ」といいつつ、消しゴムとしての実力もかなりのものなのだ。


これを金型に流し込み

ひとつのパーツが完成。こうしたパーツを組み立てるとおもしろ消しゴムになる

こうして作ったパーツは内職による組み立て→検品を経て完成品となる。

倉庫には出荷を待つおもしろ消しゴムが大量に保管されている

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