ダミーの油揚げ、できました
紙粘土製の油揚げ以外にも手法を変えてダミーをいくつか用意した。
ダミーを作るにはフェルトがいい
もっとも簡単に作ることができたのがフェルトの油揚げだ。軽く中に綿をつめて、端にしわがよるくらいきつめに縫い合わせていくといい感じに仕上がる。
他にも無難なところで合羽橋(道具屋街)で買った食品サンプルと、本物の写真とを用意した。トンビがもし上空から目で見て油揚げを判断しているのなら、この二つはかなり有力だと思う(実際は無力だったけどな)。
これらダミーの油揚げたちをトンビのいる場所で広げてみた。どのタイミングでトンビは油揚げをさらっていくのか。
この海岸は週末になるとバーベキューや海遊びの家族やカップルでにぎわう。そんな団らんを切り裂くかの勢いで食料がトンビに奪われ続けているという。今回の企画にはもってこいの場所だ。
準備している間にも上空で2羽のトンビがホバリングしながら「ピーピョロロロ」と鳴いていた。ごちそう来たよ!と仲間に告げていたのかもしれない(実際は馬鹿が来たぞ、と言いふらしていたわけだが)。
ちょっと待て、一品明らかに油揚げじゃないの混ざってないか。
会社の倉庫にあった食品サンプルだ。これは「僕、今食事中です」というアピールをするために持ってきた。誰に対するアピールかというと、それはもちろんトンビに、だ。
僕がはけてしばらくすると、一羽のカラスがやってきた。
カラスはさんざん悩んだ挙句、結局どれも取らずに飛んでいってしまった。その足ですぐ近くに漂着したミカンをつついていた。
実はこの状態で2時間ほど待っている。もう帰りたいのだが、上空には確かにトンビが飛んでいるのだ。ちらちらと、明らかにこちらに色気のある視線を送りながら。
もしかしたら皿に乗っているのがワナっぽくて気に食わないのだろうか。
警戒心を解き選択肢を増やすため、皿に乗せずに袋ごとおいた油揚げを追加してみた。これは鳥にも取りやすい。
ダミーまで作ってきた割りにかなり本末転倒っぽくもあるが、さんざん待ったからにはトンビが油揚げ取るところだけはなんとしてでも見たかったのだ。
野生の鳥にエサあげちゃだめ、とか最初言っておきながら恐縮ですが、結果的にトンビは降りてこなかったので大目に見てください。
ツイッターから情報を得る
途方に暮れてツイッターに「トンビ来ない」という書き込みをしたところ、いくつか有力な情報を寄せていただいた。ありがとうございます。
・トンビは砂浜よりも港にいる ・藤沢のトンビが凶悪 ・食べてるふりをするとよい(危ない)
誰も「油揚げは取らないんじゃないですか」と言ってくれないところがうれしい。オーケー、友よ。もう少しがんばってみるよ。