食パンと一緒にプールを堪能

続いてはプールにやってきた。流れるプールもついた立派な市民プールだ。

夏といえばプールのスローガンの元にやってきたが、なんだか天気が悪い。今のうちにちゃちゃっと入って堪能してしまいたいところだ。

水着に着替えてプールへ急行する。

目標は流れるプールだ。流れるプールには浮き輪は必須なので、急いで膨らます。頑張れ、ぼくの肺。

焦って頑張り過ぎると頭がクラっとするが、この感じも夏だなと思わせる一要素だとも言える。年日一度、肺活量が問われる瞬間だ。

海パン一丁だったので、浮き輪を膨らましている間にだんだん体が冷えてきてしまった。できればはやくプールに入ってしまいたい。プールサイドで風にあたるよりは水中の方があたたまれそうだ。

さあ、浮き輪は膨らんだ。海パンの紐をきゅっと引き締め、今こそプールへ！

と、いうところでホイッスル。1時間に一度の休憩の合図だ。僕は海パンの紐を再び緩めた。

間が悪いとはこのことなのだろう。空からゴロゴロと雷鳴が聞こえてきたので、１０分間の休憩タイムに加えて、様子見のための中断タイムになってしまった。プールに来るたびにこういう目にあっている気さえしてくる。

夏パンその２　〜 そうめんパン 〜

時間を無駄に過ごすのももったいないので、再開を待つ間、夏パンを食べてしまおうと思う。今度の夏パンは、そうめんパン。

家で茹でてきた素麺を、麺つゆに付けてパンの上にのせる。これで素麺パンは完成。簡単でいいですね。

炭水化物に炭水化物を合わせるのはどうなんだと思いきや、結構悪くない組み合わせだ。そういえば焼きそばパンなんてものもあるし、敵対する関係じゃないのだろう。

調和して新しい食べ物に変化したところまでは行かないが、「うん、食パンの上にそうめんが乗ってるな」と納得出来る味である。全体としては他では味わえない流水のような爽やかなパンという感じだった。

さて長らく中止されていたプールの方はどうなったか。

雷に加えて小雨まで降ってきたので一時的に屋根のあるところに避難した。そこで晴れるように一生懸命念を送った。晴れろ晴れろ。

３０分くらい休憩が続いただろうか。場内のスピーカーからプール再開のお知らせが。後に続く「気をつけて…」のアナウンスは歓声でかき消され、子どもたちはバシャバシャとプールに溶けこんでいった。

プールは程よい感じにぬるく、そして気持ちが良かった。調子に乗って、浮き輪とパンをプールサイドに置き少し平泳ぎしたらすぐに肩と背中に違和感を感じた。

再び浮き輪に挟まりながら力なく流され一周したところで、また雷が鳴り出した。今度はいつ再開するかわからない。名残惜しいが、ここは諦めて次の夏を楽しみにいこう。