がんばれ世界のフジテック
三菱、日立、東芝というビッグネームぞろいの日本のエスカレーターメーカーのなかで、ひとり専門メーカーとして気をはくフジテックは、関西を拠点とする会社。東京のひとにはなじみが薄いかもしれないが、ほら、東海道新幹線から、「世界のFUJITEC」と高らかに宣言する建物を見たことがないだろうか。フジテック本社である。
「世界の」とフジテックが冠するのには理由があり、国内市場は御三家にまかせて、生産拠点・営業拠点を海外におき、いまや彼らの主戦場は、シンガポール、香港などのアジア圏にシフトしているのだ。なるほどグローバル。 とはいいつつ、お膝元の関西では、大阪市営地下鉄などの京阪神の駅中心に、フジテックが多い。 フジテックの特徴は、縦に入ったラインライトだ。
フジテックのかわいい床板コレクション
自分で「世界の」とつけちゃうフジテック、床板にも主張がいっぱいだ。
床板がおもしろいのは日立もそうなのだが、フジテックには迷いがない気がする。そのとき好きな模様を、そのまま板にしてみたよ、みてみて!というかんじがかわいい。さすが世界のフジテック。
フジテックの一番好きなエスカレーターはこれだ!
大阪の港を走るニュートラムの始発駅、住之江公園駅へとつづく地下通路に、銀色に輝くトンネルがある。
「ニュートラム」という乗り物も、「ニュー」がつく感じもそうなのだけど、「あのころ思い描いていた未来」、それがある種のエスカレーターにはあらわれていることがある。レトロヒューチャー。この言葉は最近覚えたが、レトロフューチャーなエスカレーター、好きよ。