螺旋型のエスカレーターは、発明者であるレノさんの時代から、長年エスカレーター業界の夢として構想されてきたものだ。しかし、その開発は難を極めた。それに世界で初めて成功したのは、愛知県にある三菱電機のエスカレーターマザー工場、稲沢製作所。
日本国内に10数箇所、ラスベガス、上海にもこの不思議な曲がるエスカレーターは設置されているのだけど、未だにそのすべてが、三菱製である。
こうやって現物を順番にめぐり、いろいろな説明も読み、ついには設計図だってみせてもらって解説してもらったのだが、ぐるぐる回転して運ばれる扇形のステップが、どうして半円状に戻ってくることができるのか、私にはいっこうに謎のままだ。そしてずっと謎でいようと思っている。 |