いつ頃からそうなったのだろう、世間では小顔であることが理想的な容姿とされているらしい。ファッション誌などでも小顔はテーマとして扱われることが多いようだ。
モデルや俳優のスタイルのよさを言うときにも、しばしば小顔のことが挙げられる。先日見たテレビでは、「榮倉奈々の顔ってちっちゃいよね、ゲンコツくらいしかないんだよ!」と言っていた
本当なのか。いくらなんでも小さすぎるだろう。
しかし、疑問に思ったり揶揄したりするだけで終わらせたくない。自らそうなるべく、挑戦してみた。
(小野法師丸)
逆ギレを超えて小顔にアプローチ
「顔がでかい」という内容の指摘を人からされることが多い私だが、これまでの当サイトの記事でも、顔の大きさについて書いたことがある。「逆に顔をでかく魅せる」という記事だ。
世間の風潮に逆行して、顔を大きく見せる方法を考えたわけだが、やってみて気付いたことがある。「顔がでかい」という問題の解決にはまるでなっていないのだ。
逆ギレしてでかく見せようとしているのだから当たり前だ。そう、私は問題から逃げようとしていた。卑屈になっていた。
かっこいい男になりたい。その条件が小顔なら、素直にそうなれるようにするのが筋というものだろう。目標を達成するには努力が必要なのだ。
まずは努力の到達点を見ていただいた。手と顔の大きさを比べていただくとわかるだろうが、ゲンコツ大の小顔とはこういうことだ。ではここからは、どんなファッション誌にも載っていない小顔テクニックを紹介していこう。
まずやってきたのは、ホームセンターの発泡スチロール素材売場。さまざまなものがある中、自分のゲンコツと同じくらいの大きさの球体を探す。これをベースに新しい顔を作るのだ。
自分の顔の横に並べてサイズ感を確認してみよう。「うん、かなりの小顔だね」と思ったあと、心に湧いてくる不安。大きさがあまりに違いすぎて、自分はとてつもないことをしようとしてるのではないかと恐ろしいような気持ちになる。
続いては布売場で髪の部分に使う布地を探す。毛足の長さはよくても色が違ったり、色がよくてもパーマ系だったりと、なかなかよいのが見つけられない。
店員にも相談するが、「どのような目的でお使いですか?」と聞かれると言葉に窮する。それでも、イメージしていたような布地に近いものを探すことができた。
準備は整った。いざ実践へと進もう。自分の顔に近づけるべく、正面と横からの顔写真を用意し、形を確認しながら発泡スチロール球をカットしていく。
ちょっとかわいらしくしたいと思って、実物よりやや丸めの輪郭にしておこう。大体できたら、紙ねんどで肉付けだ。
さて、この作業は深夜におこなっていたので、乾き待ちのために一晩置く。日中は仕事があるので、適当に作業を進めておいてと妻に頼んでおいた。そして、勤めから帰ってきた家にあったのがこれだ。