まずは練習から
マスカラは失敗をおそれて安いのも一緒に買っておいた。練習用だ。
まずはこれで始めてみたい。
まずは正しい使い方も試してみようと、まつげに塗ってみたのだけれど、この毛虫みたいなペン先が眼球に近づいてくる様というのはものすごく恐ろしいものなんですね。
先でちょんちょん、と触れるのがやっとだった。
それに比べて眉毛は平和だ。汗をせき止める、という眉毛本来の役割も、遠くからタオルを持って先輩を見つめるマネージャーみたいで好感が持てる。
途中、何度か皮膚を黒くしてしまったが、そのたびに化粧水で拭き落としつつ一応納得するところまで眉毛を伸ばしてみた。
どうだろ、きまっているだろうか、おれの眉。
自分の顔を見慣れている僕が見ると、眉毛かなり伸びた!ってわかるのだが、他の人から見たらなんとなく眉毛の濃い人、程度なんじゃないだろうか。
ビフォーアフターで比べてみたのでその違いを確かめてもらいたい。
全ての道具を駆使する
練習を終えて、いよいよこの企画の地味さが明るみに出た気もするのだが、高いマスカラ買っちゃったこともあるのでひとまずこのまま続けたい。
そういえばマスカラだけじゃなく用品も買った。たとえばこれ、知ってますかこの道具。
ビューラーっていう。これで眉毛の根っこを挟み込んで毛並みを矯正し、きれいなカーブを作るのだ。プレス加工でいうところの金型みたいなものか。
続いてこちら。マスカラベースと呼ばれるもの。マスカラを塗る前に眉毛に施すことで立ち上がりとキープ力が増すのだとか。塗装でいうところのサンドブラスターみたいなものか。
どうでもいいがビューラーはつまみどころが悪いとそのままごそっと眉毛を持っていかれるので注意だ(実際抜けた)。恐ろしい機械だ。やっている姿も拷問っぽいし。
マスカラベースは予想外の透明の液体だった。化粧液のにおいがする。機能から想像するに、ダイエースプレーみたいなものを期待していたのだけれど、それほどハードなものではないようだった。