このようなことをを言うのも恥ずかしいが、芸術の秋だ。
そんな今日、写実的な絵が上手に描けるようになる方法を思いついた。
脳の働きを考えれば当然そうなるだろう、という裏技である。
(藤原 浩一)
右脳と左脳のバランス
脳は大まかに右と左に分かれていて、どちらかというと右脳はクリエイティブな分野、左脳は分析的な分野に強いと言われている。
当然絵が上手になりたかったら、脳的に言えば、右脳の働きをよくすることが常套手段ということになる。直感や感性をうまく引き出す練習をすればいいのだ。
ところで右脳と左脳はうまくバランスして、身体における司令塔たる力を発揮している。
ということは、左脳の働きを鈍らせてやれば、相対的に右脳の働きが強くなる、ということにならないだろうか。普段は左脳の分析的な力で抑圧された、クリエイティブな才能が芽生えるのだ。
左脳をダメにすれば、絵がうまくなる。
試してみよう。
コスモスを写生する
造花のコスモスを用意した。まずは自分の描画のスキルを確認するために、特に意識せずにスケッチしてみる。
今日はこれから何枚も同じ絵を描くつもりなので、あまり描き込まずに10分強くらいでささっと済ませることにしたい。
秋の涼しい風の吹く川原で絵を描くなんて、なんだか優雅な行い…。
のはずなのだが、描く対象が100円均一で買った造花だからか、下に敷いた紙が風で飛ばないようにテープでびっちり止めてあるからか、安っぽい。
そうこう思いつつ、描きあがったのがこちら。
柄のついたブラシにゴミがいっぱい絡まったモノのように見えるのは僕だけか。
花弁を一枚描き、隣はコレ、その隣はコレとパズルのように描き足したからなのか、硬くて痛そうである。
「全体は部分の単なる総和ではない」という言葉を思い浮かべさせる結果になった。
こうなったのも左脳のせいであると予想する。
花弁はこういうモノだ、隣にある葉はこういうモノだ…、という言語的な意識が、コスモスという全体を失わせたのだ。そのはずである。