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フェティッシュの火曜日
 
朝一番から地元名物を食べたい


 

旅行に行くと「のんびり時間使いたい派」と「効率よく行動したい派」に分かれる。自分は思いっきり後者。だから朝から予定をどんどん詰めていきたい。でも朝ってアチコチ行きたくても観光地や店が空いてなかったりするんだよなあ。のんびりしたお国柄の土地ならなおさら。でも朝飯と観光を一緒にすれば、とりあえず効率よく時間が使えるんじゃない?

大坪ケムタ



海外はけっこう朝から名物が食える

日本での旅行の朝飯というと、ホテルや民宿など泊まったところでそのまま食べることが多い。それは単純に便利というのもあるけれど、正直言って外出しても朝飯が美味いところというのがそんなにないからだ。あまり「朝飯が名物の店」って覚えがない。まあ海外から来た人からすると吉野家の朝定でも珍しいだろうけど。

一方海外、特にアジア諸国は屋台文化が盛んというのもあって、朝から美味そうなご飯が街のあちこちで売られている。麺に飯、パンなどなど。サクッとこういう所で空腹をやっつけて仕事に向かう。うーん、羨ましい。


先日行った台湾の朝飯その1。車道の真横です。
排気ガスもうもうな中で柔らかい麺の何か。

こちら台湾その2。朝から食堂はバタバタ。
ビーフン的な何か。

だいたいテキトーにメニューから選んでるので料理名なんかわかんないんだけど美味いんだよねえ。また「朝飯」っていうのが、チャッと食えるファストフード感+活力出る感じでいいんだよな!ということで、以前からこんな本読んでは異国の朝飯に思いを馳せたりしてました。

西川浩『世界ぐるっと朝食紀行』(新潮文庫)て本です。

イギリスのローストビーフ、ベトナムのフォー、パリのグラチネ、ロスのエッグベネディクト、メキシコのトルティーヤ、フィジーのタロ芋…。タイトル通り世界を回って食した、その土地の街中の味から家族の味、超一流レストランまで。どちらかというと地元系が中心。

同じ旅行本でも高級ディナーなんかより街中の定食屋や屋台レベルの朝食の方がグッと来るんだよねえ。見せ方とか気にしてない、生の「食い物!」て感じが。そしてまた海外に行きたくなる。

で、この本なんですが日本の朝食についても触れているのだけどその内容はあまり多くないんです。


日本の4章というのは他よりは多いけれど…。

全42章中4章が日本の朝食について割かれているけれど、そのうち3つが朝食にまつわる思い出話的なもので、残りひとつは京都にある「瓢亭」の朝粥の話。『美味しんぼ』でも絶賛されていた同亭、自分も前々から一度食べてみたいと思ってはいるのだけど、朝粥で4500円から、という値段に手を出せずにいる。美味いだろうけど朝食でその日のお小遣い飛んじゃうよ!昼夜パンだよ!

 

高級ホテルもいいけどここまで来る価値あり

じゃ、もっと現実的な日本での朝飯を考えたい。しかも地方や海外から観光に来た人が「名物食ったー!」て気になるものを。そして効率のいい観光の一助になるようなもの。

では東京で朝食+観光を…というと、これは既にある。築地市場だ。今年になって見学者の数を制限したりと変化もあるが、外国人向けガイドツアーもあるくらいで朝から寿司を食べにくる客はいまだ少なくないよう。ということで東京はスルー。

では東京近辺の観光地で、飯が美味そうなところ…朝飯食えそうなところというと…そこでやってきたのは、


まずは横浜・中華街。観光もビジネスも来客多いはず。

ここなら立派に観光地。「横浜来たんだけど、夜食べていく時間ないんだよね〜」って人も、翌日朝食をここで食べれば大威張り。ということで中華街で一番早くからやってる店に行くことにしました。

一番早い、といっても店が閉まるのも早いわけではないので別にのんびり行ってもいいのだけど、やはり心も体も朝飯モードでいただきたい。ということで早起きして埼玉から横浜まで向かうことにした。


壊れてるけど6時49分。
肩のズリ落ち感に寝起きっぽさが。

埼玉の自宅から横浜までは約1時間半。東京から下り列車とあってそれほど混んではない。とはいえ朝飯だけ食いに行くというのもゼイタクなんだか、徒労なんだか。すべては食えばわかる。朝8時過ぎに中華街に到着。閑散、というほどではないけれど普通に通勤する人ばかり。観光客が多い週末の昼とは違いますなあ。

スペーシーなこいつは誰だ。中華なGUY。
随所にこんな門があります。

料理店はほとんど開いてない。
仕入れのためのスーパーくらい。

料理店はほとんどランチ以降のオープンとあって、見回したところで建物は派手だけど人のにぎわいはなし。その中に…あった!朝7時から開いてる上海料理店「馬さんの店 竜仙」です。

朝7〜夜3、つまり4時間しか休まない。すげー。

他がシャッターだけにオアシスのよう。

朝7時から開いている龍仙、朝食の売りはお粥です。肉や野菜のシンプルなものからフカヒレ入りの豪華なものまで種類もいろいろ。とりあえず葱とチャーシューのお粥と油条(お粥に混ぜて食べると美味しい揚げパン)を頼んでみました。

中華料理らしい大きな丼でやってきます。

混ぜるもの次第とはいえメニュー多い。
うお、美味え!

おー、これは本格的!台湾と香港で各1回しか食べたことないが!ほどよくご飯がご飯でなくなっていて、それに葱チャーシューのタレを混ぜるといい感じに絡まって美味い美味い。粥というと味薄そうなイメージを持ちがちな、味濃い系大好きっ子の俺も大満足ですよ。

油条はボリュームあるのでちぎって、というより漬けて食べてみる。これも油っぽさと米が絡まって美味い。いわゆる朝粥のアッサリしたイメージとは違う、しっかり食べれながらも、溜まらない感じでスイスイ食える。

お店はおそらく朝帰りの〆の一杯をいただきに来たであろう5、6人組と、ひとりビールを傾ける地元っぽいおじさん。この雰囲気もまた地元食堂感あっていい。


完食!スプーンに輝く馬マーク。
サービスで杏仁豆腐も出た。

ここなら朝来て食べても「中華街で食ってきたぜ!」と胸張って言えるなあ。観光でなくちょいちょい来たい。関東では東京に次ぐ観光都市だけに高級ホテルも多いけれど、朝のホテルで食べるくらいなら軽く足伸ばして食べる価値アリと見た。

馬さんの店 竜仙

神奈川県横浜市中区山下町218-5

 

餃子シティの朝はここから始まる

さてもう一カ所くらい朝食と観光を兼ねれるような場所に行ってみたい。関東近辺だと埼玉・千葉・群馬・栃木・茨木…このあたりで有名な食べ物というと?


向かったのは関東の北の要・栃木県宇都宮市。宇都宮といえば…

餃子!冷凍も種類多い。
餃子!ポテチやらベビースターやら。

餃子!ラスクだってある。
餃子!キティちゃんも包まれる!

やはり餃子でしょう!東京以外の関東圏では横浜中華街に並ぶ食のメジャースポットといえなくもない。同地の餃子屋は何時から開いているのか?出張にやってきて高級料亭で接待されたものの、その翌朝「昨日餃子食えなかったよ〜どうせなら食べてから帰りたいよ〜」とゴネる上司をおとなしくさせる店はあるのか?

ふたたび朝焼け眩しい中を出発。
宇都宮って英語にするとTMネットワークを思い出すね。

今度は1時間50分かけて宇都宮到着。到着するやいなやの駅前のおみやげコーナーの餃子ヘブン具合に面食らわされます。パッケージが赤系で統一されてるだけにどこか中華圏の異国に来たような。

そんなおみやげはおいといて、さっそく朝食える餃子屋に行きますよ。それは駅の目の前にある宇都宮餃子館、こちらは朝6時半より営業中。早い!


チェーンの中でも駅前中央店がオープン早い。
朝から餃子?それが宇都宮。

頼んだのは餃子と中国薬膳粥セット。ボリュームあるねえ。

こちらも朝の中華ということでお粥のセット。ある意味、中華街よりも見た目こっちの方が中国風というのが逆に生々しい地方感を感じさせますね。渋谷より埼玉のギャルの方が派手、みたいな。中華街のお粥に比べるとこちらはしっかり米が残ってる感じで食べがいありました。ゴマに梅干し、タレなど付いてるので味が変えれるのもいい。

そして餃子。野菜の味がハッキリしててタレ無しでぜんぜん食べれますねえ。これが宇都宮餃子か!


焼き加減もパリサクフワな感じで。

朝からでも意外とサクッと食えました、餃子。
お粥はタレもかけれる。最後まで飽きない。

今回の記事は味よりも「朝から食べれる」が目的とはいえ、さすが横浜も宇都宮も美味しかった&腹にもたれすぎないながらも充実の内容。これ食べたらその後の観光も弾むぜ、みたいな。

宇都宮餃子館 中央店

栃木県宇都宮市駅前通り3-1-5

つちやビル1F


健太くんに見送られながら帰途につきました。

ホップステップジャンプ、じゃないけど旅は1日の最初が肝心。知らない土地で朝に凹むとけっこう引きずるしね…。そういう意味でもホテルのベタ朝食ではない、いい朝食を食べさせてくれる場所を旅行前にキッチリ探しておくのっていいんじゃないでしょうか。

栃木はレモン牛乳のプッシュもすごい。

日本はいま朝飯不足!

今回は朝にわざわざ現地まで行きましたが、旅行先のホテルを朝ぷらっと出るのって楽しいですよね。まだ街に人が少ない時間なんかに。ただ昼飯だとぷらぷらしてるだけで適当に店が見つかるもんだけど、朝飯の店は少ないんだよねえ…。卵がけご飯の店とか流行んないかな?でもそれだと吉野家とかでいいのか?


 
 

 

 
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