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ひらめきの月曜日
 
そばめし大食い選手権

大食いスタート


 

大食いスタート!かなりの緊張の中食べ始める。予想よりもそばめしがパラパラしていて飲み込めない。噛んで食べるのは無理があると判断。たくさん口に含んで一気に水で流し込む。


 

少し経ったが自分の食べっぷりがどの程度なのか分からない。このペースで予選突破出来るのか、もっとペースアップが必要なのか。とにかく一心不乱にそばめしを口に詰め込む。

 

見えてきた希望


 

そばめし、そばめし、水。そばめし、そばめし、水。のペースを守りながら食べるというより、お腹に詰め込む。大量のそばめしを一息で飲み込むのは色々な所に力を入れるので非常に疲れる。まだまだ食べられるけど、疲れてきた。


 

一皿目も残りわずか、コテで全てをさらうのは厳しいので皿を傾けがっついて一皿目終了。その時点で一分経過。このペースを守れば予選突破が見えてくる。ペース、要領が分かってきた。これは、イケるぞ!!

 

溢れ出る現実


 

お見苦しい写真が続きますが、未だに予選突破ペースを守って絶好調。まだまだお腹も空きがある。本当に見えてきた決勝戦に少し戸惑いながらも、自分の実力を確信する。俺、やるやん。

と、調子が良かったのはここまでだった。


 

まだまだ入る感覚なのに、さっきまでのように水を口にしてもそばめしが入っていかない。グッ、グッと力を入れるも空いているはずの空間から押す何かがいる。何故か見た目も急に老けた。


 

予選突破ペースから少し遅れ始めるも、疲れの影響が大きく、胃袋にはまだ余裕がある。ギリギリのラインでちらつく決勝に向けて気合いを入れてスパートをかけた!


 

スパートをかけた瞬間、口の中のそばめしが逆に増えそうになった。ポロロッカだ(アマゾン川の逆流現象。時速65キロにも達する波がうちよせられるという)。

お、大潮の日でもないのにポロロッカが…!?まだまだ食べられる感覚の僕はそんな状況になった事に驚く。まだ食べられる、まだ食べられるんだけれど、ポロロッカが起こった際の惨状を思い浮かべ、社会的な判断で自らの中の試合終了の鐘をならした。

 

あとは死人にむち打つように

もう贅沢は言わない。自分も、そしてみんなも笑顔でこの場を去る事が出来ればそれで良い。


 

試合を投げる訳では無いが無理をしない。手は動くが先ほどまでの戦う動きではなく、ゆっくりとした形だけの動き。長い。三分間があまりにも長い。


 

お腹がいっぱいな感覚は無いがお腹が苦しい。ずっと何かに押されているような感じ。目は自然とそばめしから離れ、アゴは上がる。長距離走の時こういう奴いたけどまさか座ったままこうなるとは。


 

そして気持ちはそばめしから離れる。死んだ目をして楽しい事を思い浮かべる。まだ試合中だが、え?そばめし大食いッスか?あぁ、楽しかったですよ。と平気で言える心境だ。


 

終わった、やっと終わった…。食べた量は700g。予選突破ラインに届かなかったという悔しさや、結構食べられたじゃんという満足感よりももう食べなくて良いという開放感に包まれた。

大食いなめてた、大食い大変だぞ。


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