途中から溶かす
金太郎飴の顔を途中から変えたい、とはいっても相手は飴。中身を変えるなんてことはほとんどイリュージョンだから無理だ。
そこで飴を変形して金太郎の輪郭線を変えていく方法で攻めていこうと思う。 金太郎の顔はほぼ線画のようなものだったので、その方法でもけっこう印象は変わるはず。
まずは飴を湯煎して柔らかくしよう。
金太郎飴は長かった。長くて湯煎するためのボウルに入らなかった。
そもそも顔を途中から変えていくためには、中間部分だけを温めて柔らかくしなければいけず、 普通に湯煎したら全体が柔らかくなってしまう。ここは違う温め方を考えなければ。
沸騰したお湯の湯気で中間だけを暖めるグッドアイデア。
木と鍋も熱くなるので両端も若干溶けるが、湯気にあたってる部分よりは熱くないのでセーフだ。
このままの状態でしばらく放っておき、そろそろかなと思ったところで様子を見に来たら、
溶けすぎて髪の毛部分の飴が露出してしまった。 このままだとハゲになる。いくらなんでもそれは変えすぎだ。危ない。
すぐに引き上げ、柔らかいうちに中間部を押したり引っ張ったりして曲げていく。 冷えて固まったら変形できず割れてしまうからだ。
カメラの準備やらでもたもたしてるうちにすっかり固まってしまい折れた。 そしてそこから出たのは相変わらず不満げな金太郎。
ただ中間部分ということにこだわらなければ望みがありそうなところはある。
湯気で暖めたところではなく、ちょうど板と鍋の隙間あたりの場所がいい感じに変形してた。 これはなかなか期待が持てそう。
表情に違いはあまりないとはいえ、目を引くのは髪型の違い。 いま流行(かどうかは知らない)のウルフカット(らしきもの)だ。 ちょっと気取ってみた金太郎である。
さらに反対側の飴には違う変化があった。
こちらは微妙に目元が大きくなってる。 でもデフォルトの不満げな顔より良くなってるのかは分からない。 表情もやや怒り気味な感じで不満小爆発といったところか。
この湯煎で変形させる方法は、手際を改善すればもっといい結果が出そう。 ただ手間がかかるのと変化が地味すぎるので、もっと別のやり方も探っていきたい。