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土曜ワイド工場
 
男の子だけどスカート回りをしたい


スカートを初めてはきました

鉄棒で前回りや逆上がりを地面に足を着けずに連続でやる技がある。正式名所は分からないが、僕の通っていた小学校では、そのまま「連続前回り」「連続逆上がり」と呼んでいた。

僕はそれが出来なかった(連続ではない逆上がりはできる)。
なんで出来ないんだ、と小学生の頃の僕が虚空を見上げたかは分からないが、同じクラスの女の子が、スカートを使って「連続逆上がり」をするのをただ見ていた。

俗に言う「スカート回り」だ。
そうか、スカートを使えばいいのか! と僕は思ったのだけれど、その時の僕にはスカートをはく勇気がなかった。しかし、大人になった今なら堂々とはける。ぜひスカート回りに挑戦したい。

地主 恵亮



スカート回りとは

「スカート回り」といえば、小学生の女の子の特権と言ってもいいかもしれない。成人した女性がスカート回りをしているハッピーな光景は見たことがないし、男性がスカート回りをしているところも見たことがない。それは、一般に男性はスカートをはかないからだ。


足を地面につけずに回りたいが

全然ダメ

スカートを利用する利点は腰と鉄棒との距離を固定できる点だ。普通はこの距離を筋力やスピードによって保つのだろうが、僕の場合は上の写真のように地面に足がついてしまう。それをスカートで補うわけだ。

そう考えると、なんてスカートは素晴らしいのだろう。
僕は昔から女性はズボンよりスカートをはいている時の方が何かいい! と思っていたが、このような点から僕はそう思っていたようだ。


分かりやすく絵に描くとこう(分かりやすい図ですよ)

小学生の頃の僕が、鉄棒を苦手としていたのは、スカートが無かったためであり、25歳を迎えた僕はスカートを容易に手に入れることが出来る。僕はもうあの頃の無知な少年ではなく、世界の動きを少しは理解した大人なのだ。


スカートを買いに来ました

スカートショッピング

恥ずかしながらなのか、この歳になるまで僕は一度もスカートという物をはいたことが無い。同じ歳の女性ならば、もう数えられないくらい、スカートに足を通しているだろう。

それがどうしたことだろう、僕はただの一度もスカートをはいたことが無いのだ。男だから。


スカート選び

そもそも女性物のコーナーに行くこともない。初体験だ。女性と肩を並べてスカートを選んだ。

事前に「スカート回り」には、デニムのスカートが良いと教えてもらっていたのだけれど、残念ながらサイズが無かった。

選んでる最中ずっとドキドキしていたのは何でだろうか。


あわせてみたり

鏡で見たり

僕は18歳の時に上京した。
初めて東京に来た時、羽田空港から浜松駅に向かうモノレールの中でドキドキしていた。田舎育ちだからか、東京に出てきたからには一旗上げなければ、と自分のこれからの人生を考えると胸の鼓動が高まったのだ。

スカート選びには、それとほぼ同じドキドキがあった。
可能性に満ちた18歳の僕を思い出した。


さて、試着します

ドキドキ! 初めてのスカート体験!

オシャレなスカートを何点か選んだので、今度は試着だ。スカート回りへの道は遠い。普通のオシャレなお店でスカートを選んでいるので、サイズの問題もある。やはり女性用のサイズは僕には小さく入らないものもある。


サイズがギリギリ

こっちはそもそも閉まんない

入ってもサイズがギリギリで鉄棒を持てるほど、裾が無かったりと難しい。小学校の頃、女の子は簡単に「スカート回り」をしていたが、そこに至るまでには、いろいろと苦労していたことを知った。入っても、なんだかデザインが気にいらなかったりもする。


豹柄はちょっと若々しいな〜、とか

試着していると周りの目線が些か鋭く痛く、出刃包丁の先っちょで二の腕をツンツンしたらこんな感じなんだろうと思った。とりあえずデザインよりも、僕のはくことが出来るスカートを2点選んでレジへと歩みを進めた。


このワンピのサイズは4L

いざ、スカート回りへ

スカートを買って公園へと向かい一点目のスカートをはいた。ワンピースだ。

編集部の安藤さんに「足は見せないでください」と言われていたことを思い出して、全身タイツの上にワンピースを着た。

試着時の足は無かったことにしよう。生足のあるなしとは、みんなの心の中の問題なのだ。


こういうワンピを着ている女性が好き!

鉄棒のある場所へと移動すると、鉄棒の周りは子供たちで溢れていた。子供は鉄棒が好きなようだ。ゲームにパソコンにと娯楽が沢山ある中、鉄棒で遊ぶ子供は偉いと思う。

また、僕に先のお店のような冷たい目線を送らないことも偉い。むしろ、そっちが偉い。誰もコチラを見ない勢いだ。


子供いっぱいだね

鉄棒をしているのは女の子ばかりだった。女子に鉄棒ブームが来ているのだろうか。男子は何ブームだろうか。鉄棒をしている女子を見るブームだろうか。周りにも男子はいないからそれもないか。とりあえず僕は鉄棒だ。


スカートの裾を鉄棒に巻いて握ります

行くぞ!(ここから逆上がりをします)

全然ダメ!

スカートは、はいているのだけれど、僕の腰と鉄棒との距離を全く近距離で保っていない。スカートをはいている意味が無い。

これでは単にスカートをはいているお兄さんではないか。ただのスカートをはいているお兄さんにはなりたくないのだ。スカート回りをするためにスカートをはいているお兄さんになりたいのだ。


何度も挑戦するが出来ず、隣の女の子はクルクルと

このワンピースでは全然スカート回りが出来ないことが分かった。

隣で活発な女の子がスカートなどを使わずに悠々と連続逆上がりをしていた。彼女に話を聞くとポイントは「怖がらないこと」らしい。

こんな格好をしている僕にもう怖いものは無いのだけれど、連続逆上がりは僕には出来なかった。


これは楽しい

スカートチェンジ!

子供が多かったので、先の公園を離れ、僕の家の近所の公園に戻ってきた。コチラは全然鉄棒ブームは来ていないようで、鉄棒の周りに誰も人がいない。というか、公園に人がいない。今度こそ集中して鉄棒に向かい合うことが出来る。


行くぜ! 鉄棒!

スカートチェンジだぜ!

先のワンピースは可愛いけれど、スカート回りでは全然役に立たなかったので、フリフリの物にチェンジした。また、それにあわせ全身タイツから全身じゃないタイツにもチェンジしてみた。初めてはいたのだけれど、これが素晴らしい。めちゃくちゃ温かいのだ。発見だ。


水玉のタイツ。すごく温かい!

このチャンスにかける!

冷え性の僕には最適なアイテムをはいて、いざ鉄棒に挑む。白のフリフリのこのスカートが僕を連続逆上がりに導いてくれるはずだ。

ところで、こんなに短いスカートをはいて歩いている女性はすごいと思った。慣れない僕はなんだかすごい不安を感じるのだ。腐っているかな、まだ大丈夫かな、みたいな状態で食べる刺身のような不安だ。


この状態から逆上がりしますよ、「とう〜」

全然ダメ!(不安は的中、真正面からの絵はキツいだろうな、人がいなくて良かった)

ワンピースよりは腰と鉄僕との距離を近距離で保てているが、僕の腹筋がないのか、スピードが足りないのか、足が地面に着いてしまう。

「地に足が着く」というのは、浮き足立っていなくてとても素晴らしい生き方だ。だから、「スカート回り」をするという目的こそ果たせていないが、これはこれで大切なことなのかもしれない。


その後、何度も挑戦するがダメ

ぜんぜんダメ

言い訳がましくなったが、「スカート回り」に一番大切な「スカート」を手に入れることは出来たし、はくことも出来た。

「スカートを手に入れる」「スカートをはく」「回る」が「スカート回り」に必要な3ステップだ。そのうち、2つまでは成功しているのだ。もう、ほぼ「スカート回り」が出来たと言ってもいいのではないだろうか。


出来ないんだけどね、悔しい

今度は大車輪を!

「スカート回り」が出来なかったために、単に「スカートをはいたおじさん」という写真のオンパレードになってしまった。本当はクルクルと連続で回りたかったのだ。悔しい。

コツは何なんだろうか。
出来なかったことを、言い訳しまくっている自分も憎いが、もちろん目的が達成できなかった自分が一番憎い。でも、タイツが温かいということが分かったので、いいとしよう。失敗から生まれた大発見だ。

滑り台が殺人的なスピードになることも発見!

 
 

 

 
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