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はっけんの水曜日
 
手作りロボットが好きな人達


バババババーン。

当サイトからも出展をしている「Make: Tokyo Meeting 06」というイベントで、千葉の田舎で知り合ったロボット博士(地球のココロの記事参照)が、仲間となにかイベントをやるそうだ。

ちらっと聞いた話だと、ロボット好きが集まって、リモコン操作の手作りロボットにサバゲーをやらせるというものらしい。なんだかイメージが浮かばない。

それはどんなものなのか、そしてどんな人がやっているのか見に行ってみることにした。

玉置 豊



人型ではないロボット達

ロボットによるサバイバルゲームは、「ロボでサバゲ!」というそのままの名前の競技で、まだまだ歴史も浅く、ようやくルールがなんとなくできてきた段階。競技人数も実際に専用ロボットを保有しているのは10名程度だそうだ。

メーカーなどが主体なのではなく、アマチュアのロボットビルダー(ロボを作る人をそう呼ぶらしい)が集まって趣味でやっているイベントである。私は自分では一切ロボなんてつくれないけれど、そういうのを素人目線で見るのは好き。

ロボットの存在をアニメで認識した世代としては、ロボットといえば人型をしたものをイメージしてしまうのだが、この競技のロボはクモ型(多脚歩行ロボットというらしい)とかガンタンク型をしている。


こういうのテレビで見たことある。クモっぽいロボって趣味レベルでも作れるんだね。
ガンヘッドという映画のロボっぽい。どうでもいいがその映画に主演した高嶋政宏に似ていると最近よく言われる。

この趣味で作られたロボット達が、ワールドビジネスサテライトとかで紹介される企業が作った本気のロボットみたいな動きをして驚いた。

しかもその使い道はサバゲーのみ。軍事利用や生産活動などに役立てようという気がないところが素晴らしい。


クモのように動くだけでなく、ローラーダッシュ(かっこいい!)も決めてくれる。

 

遊び方は極めてシンプル

この日のフィールドは講義室で、BB弾が飛び散らないようにビニールシートなどで覆われている。この中に入る人は安全のため、全員ゴーグルを着用。といっても、ロボットに装備された銃の強さは、小学生のおもちゃレベルのもの限定だそうだ。

試合会場にアタッシュケースやダンボールがごろごろ転がっていたので、まだ準備途中なのかと思ったら、これはわざと置かれた障害物なのだった。ロボットに掛ける意気込みの強さに反比例するように、それ以外の部分が大変アバウトで居心地がいい。

ロボットにはビデオカメラがついていて、モニタを見ながら自分が動かしているロボット目線での臨場感あふれるゲームが可能。なんだか一周回ってテレビゲームみたいになっている気がするが、それが目の前で起きている現実であることが大事なのだと思う。たぶん。


本当はジオラマとかで本格的なフィールドを作りたいそうだが、10年後もこんな感じであってほしい。
やっていることは最先端なんだけれど、全体的に手作り感が溢れている。

ロボットにはアルミ箔で囲まれた四角いマト(被弾センサー)があり、これを撃たれて穴が開くと、その中のソーラーパネルが反応し、ライトが点灯してゲームオーバーとなる仕組み。

司会の人が「参加者募集中です!ロボットは誰でも作れます!」と力説しているが、それは「誰でも練習すればフルマラソンを完走できます!」くらいに自分にとって遠い話のように聞こえる。


アルミ箔に穴が開くとライトが光り、自動的に電源が落ちて動かなくなる。

競技のルールは3対3で相手のフラッグを撃ち落とした方が勝ちだったり、相手を全部やっつけたら勝ちだったり、1対1での勝負だったりと様々。

うまく相手に銃口を向けるのが難しいらしく、なかなか弾が当たらないもどかしさが見ていておもしろい。例えは悪いが、覚えの悪い犬に一生懸命芸をさせようとしている飼い主みたいだ。


この試合は相手のフラッグを倒したら勝ちのルール。なにが起きたかよくわからないが、右下のロボが遠くからフラッグを撃ち抜いたようだ。

見ているだけでもなかなかおもしろいけど、自分が作ったロボを操縦していたらもっとおもしろいんだろうな。
カメラの映像が客席からもみられるようになっていた。アメリカのニュース映像みたいで確かに臨場感がある。

 

ロボットビルダーインタビュー

せっかくなので、このイベントに参加していた対象的な二人のロボットビルダーに話を伺ってみた。


小学生ロボットビルダーのオサルくん。お母さんが書いているブログはこちら

最初に話を聞いたのは、参加者の子供かと思ったら参加者本人だった小学生のオサルくん。テレビで見たロボコンに憧れて小学一年生からハンダづけをはじめ、今ではパーツをCADで設計し、制御プログラムまで自作する腕前に成長。予算の都合でモーターやカメラなどは大人からのおさがり。

テレビゲームなどは一切持っておらずロボット一筋なので、学校で友達と話があわないのが悩みの種だとか。勉強は嫌いといいきっているが、応援に来ていたお母さんとしては、普通の勉強ももうちょっとやってほしいそうだ。

それを聞いた先輩ビルダーに「ロボットをやるには数学や英語の知識がないとダメだよ!」と言われて、ちょっとへこんでいた。がんばれ。


本業はまるっきりロボットと関係がないイガアさん。ロボットは純粋な趣味。

こちらはロボットの完成度に定評があるイガアさん。子供のころから好きだったロボットアニメの延長線上として「ロボでサバゲ!」に参加。

プロの技術者ではないので難しいことに手は出さず、ありもののパーツや技術を使い、いかに小さな労力で高い成果を上げるかに重点を置いた、「遊ぶための開発」をおこなっている。

自分好みのロボットを作るのには安く上げようという気はサラサラなく、欲しい部品にはお金に糸目をつけない大人のロボットビルダーだ。

 

敷居は低いらしい

ロボット相撲のようにロボ同士が直接押しあったりする競技だと、ロボットの性能そのものが大きく勝負を左右するが、この競技は同レベルの銃でBB弾を飛ばして相手やフラッグを倒すというルールなので、大人が本気で作った最新技術の固まりみたいなロボットでも、小学生がもらいもののパーツで作ったロボットに負けることもある。そこがこの競技のおもしろいところ。

このあたりは高い釣り竿を使ったベテランよりも、安い竿のビギナーのほうが大物をゲットする場合もある釣りに通じるところがある。でも釣りを続けていると、やっぱりいい竿が欲しくなっていくんだよね。なんて自分の趣味と無理やり結び付けてみたりして。

参加者のレベルが高すぎてとっつきにくい印象があるけれど、競技人口を増やすべく、より参加の敷居を下げるために、市販されているラジコンを改造することで二万円以下で作れるサバゲーロボットの作り方を公表し、底辺の拡大に努めているそうだ。


タミヤの基本工作キットが作れるレベルの人なら製作可能だそうです。

自分でもなにか作ってみたくなった

参加者が手作りのロボットで遊んでいるのを見て、自分でも「あるもの」を作ってみたくなった。それは対戦するためのロボットではなくて、もっと自分の趣味に役立つもの。

それが形になるかわからないけれど、なんとなくやればできるような気がしたので、とりあえず今度秋葉原にいってみようと思う。工作系の作業をほぼしない私にすらそう思わせるイベントだったということだ。

会場になぜか当サイトライターの北村ヂンさん作の藁人形が置かれていた。ロボットビルダーの琴線にふれたらしい。

公式ブログ:ロボでサバゲ!
問い合わせ先:office@poseidon.co.jp


 
 

 

 
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