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ロマンの木曜日
 
ダムの形式を解説します(人体で)


「こうやってコンクリートの壁があって...」

僕がダムをめぐりはじめた10年前と比べると、ダムに興味を持つ人は確実に増えてきた。

一見ふつうの女性たちが、会話の中に「あのダムは重力式だから...」なんて挟むのを聞くこともあって、本当にびっくりする。でも、たとえばニュース番組で映る八ッ場ダム建設現場に造られている橋脚をダムだと思う人がいたりするのを見ると、意義や是非はともかく、形式や構造はまだまだ一般に浸透していないと思う。

本当は義務教育過程に入れてほしいのだけど、それも待っていられないので、誰にでも分かる方法でダムの形式と構造の解説をすることにした。

萩原 雅紀



「ダムとは」というおさらい

誰にでも分かると書きつつ、まず最初にダムの構造の基本を説明しなくてはならない。興味がない人にはさっぱりかも知れないけど、ここさえクリアーすればすぐ本題に入るので、がんばって読み進めてください。

ものすごく大雑把に書くと、ダムとは如何にして水を貯めたときの水圧に耐えるか、というだけの構造物だ。


切り立ったコンクリートの壁で水をせき止めたり なだらかな岩の山で水をせき止めたり

それなら、どのダムでもコンクリートをドカ盛りして頑丈な壁を造れば良さそうだけど、ダムが乗っかる岩盤の強さによっては、ダム自体の重みや、水圧がダムを押す力に岩盤が耐えられないこともある。


ダムの下になる岩盤にも強弱があるので慎重に調べる ときにはハンマーで叩いてみたり

ダムがいくら頑丈でも、その下の岩盤が耐えられずに壊れてしまっては意味がない。そこで、弱い岩盤の上でも造ることができる形式が考案されたり、また、少しでもコストを下げるために、ダムを造る材料を減らした形式や、建設現場近くで手に入る材料で造れる形式といった、さまざまな構造のダムが考えられてきた。


こういうよくある形のダムばかりじゃなく いろいろな変わった形のダムが造られた

こうして、ただ水を貯めるだけの「ダム」に、いろいろなバリエーションが生まれた。僕は、それこそがダムのいちばん面白いところだと思っている。


従来の説明は難しい

同じ「ダム」なのにいろいろな形式がある。そこがダムのいちばん面白いところと書いたけど、その構造を言葉で説明するのは難しい。各地のダムの公式HPや、僕を含めた多くのダム好きのHPにも解説が載っているけど、改めて読むと、まったくダムを知らない人でも理解できるかどうかは分からない。

たとえば、代表的なダム形式である「重力式コンクリートダム」の場合。Wikipediaによると、

主にコンクリートを主要材料として使用し、コンクリートの質量を利用しダムの自重で水圧に耐えるのが特徴である。

とある。

僕はもう何度もこの解説を読んでいるし、この形式のダムをいくつも見ているから、どういうことかは分かる。でも、果たしてみんながそうだろうか。たとえばいま放送されているスーパー戦隊シリーズ「天装戦隊ゴセイジャー」の装備「テンソウダー」をWikipediaで見るとどうだろう。

護星天使たちが天装術を使用するためのアイテム。ゴセイカードと呼ばれる銀色で無地のカードにパワーを込めることで絵柄が出現し、これをテンソウダーにセットすることで効果を発揮する。

きっと子供たちには常識だろうけど、正直、どういうことだかさっぱり分からない。百聞は一見に如かずとはこういうことだ。

でもおいそれとダムには行けないから、こうすることにした。


「俺たち!重力式コンクリートダム!」

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