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はっけんの水曜日
 
ミニ独立国はどうなったのか


ひとふた昔前、全国各地で「ミニ独立国」というのがブームになった。
町おこしの一環として、自治体などがおらが町をひとつの独立国に見立てて、パスポートを発行したり国家元首を置いたりして、観光客を誘致したのだ。

ところがそういうミニ独立国は一過性のブームで、最近ではほとんど耳にすることはなくなった。
いま、あの独立国はどうなっているのだろう。

工藤 考浩



ミニ独立国とは

たぶん若い世代の人は、そんなものの存在すら知らないかもしれないので、Wikipediaの説明を引用しよう。

ミニ独立国(ミニどくりつこく)は、日本国内において地域振興や自然保護運動の手段として「建国」された架空の国家。地方自治体や商工会・観光協会などが主体となって運営していることが多い。1977年(昭和52年)に「独立宣言」をした新邪馬台国(大分県宇佐市)が第1号。

東北地方の小さな村が突如日本から独立するという1981年(昭和56年)に刊行された井上ひさしの小説『吉里吉里人』がヒット。1982年(昭和57年)、小説の舞台と同名の吉里吉里という地区を抱える岩手県大槌町が、町おこしの一環として「吉里吉里国」として独立宣言する。これをきっかけにミニ独立国の建国が相次ぎ、ミニ独立国ブームが起こり、最盛期には200カ国を数えた。1985年(昭和60年)にはミニ独立国オリンピックが銀杏連邦(東京都八王子市)で開かれ、テレビのゴールデンタイムで放送されるなどの盛り上がりを見せたが、乱立によりインパクトが無くなったこと、後発国の無計画性などで飽きられ、ブームは沈静化した。1990年代から財政難や運営主体となっていた自治体の合併、「国家元首」や「国民」の高齢化などさまざまな理由で減少し、2000年代に活動しているミニ独立国は50カ国に満たないといわれる。
(Wikipedia ミニ独立国 より引用)


当サイトの「クラブ活動:焼きそば王子」も広義のミニ独立国か

今はどうなっている

Wikipediaによると2000年代に活動しているミニ独立国は50カ国以下だという。
2000年というとちょうどインターネットが普及した頃だが、ミニ独立国に関する情報はおどろくほど少ない。
公式のホームページを開いている国もあるが、サイトの新着情報が5年以上まえのものだったりと消息不明の国も多い。


これもミニ独立国の流れからきたものだろうか(「クリーニング屋キャラを鑑賞する」より)

今でもやっているのを発見

それでもいくつか現在でも活動をしている国があるのを確認できた。
そのひとつに行ってみよう。


相模原の古淵駅へ

銀河連邦

ミニ独立国のなかでもすこし異色だったのが「銀河連邦」である。
当時の宇宙科学研究所(今のJAXA)の施設がある市町村が姉妹都市関係をむすぶのにあたって、名称を「銀河連邦」として、それぞれの自治体を共和国に見立てたというものだ。

その銀河連邦の一つが相模原市で「サガミハラ共和国」となる。
銀河連邦の本部があるのもここサガミハラ共和国らしい。
1987年の建国だから、もう20年以上続いているミニ独立国だ。
連邦制なので、なんとなくやめずらいという状況があるのかもしれない。


いま僕はサガミハラ共和国に来ています

サガミハラ共和国

ということでサガミハラ共和国にやって来たのだが、そう思わなければただの相模原で、あたりに広がっているのはごく普通の風景だ。
今回の撮影には3DポータルZで使っている3Dカメラを持っていったので、サガミハラ共和国ならではのものを3Dで撮影しようと思っていたのだが、なかなかそういうものは見あたらなかった。


サガミハラ共和国のカーブミラー(画像をクリックすると3Dビューワが開きます)

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