外側の衣はぱりっとしているが、ひとくち噛んではっきり分かる肉の柔らかさ。そして中からにじみ出るうまい油。看板に偽りなしのジューシーさだ。
どちらかと言うと甘みが強く、というよりしょっぱさをほとんど感じない。とがっていなくて優しい味。ひょっとして、たとえばうどんの出汁やすき焼きの違いのように、唐揚げにも関西風の味つけがあるのだろうか。
野球に例えれば、地元関西への愛を胸に秘めつつ、柔らかい物腰で豪速球ピッチャーの球を飄々と打ち返す8番打者である(在京球団という設定)。いつも四ツ葉のクローバーを口にくわえている。
そしてこの時点で、スーパーによって唐揚げの味がぜんぜん違う、という事実も判明してテンションが上がった。 |