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ひらめきの月曜日
 
どうでもいいこと反抗期


 

子供が大人になる間に誰もが通る季節、反抗期。人によって程度の差こそあるだろうが、大人になると当時の自分を思い出してほろ苦い気持ちになったりもする。

一般的に反抗期は2つあるとされているようで、3〜4歳頃に起きるのが第一次反抗期、小学校高学年くらいから思春期に続くのが第二次反抗期だ。そして今、三十歳台後半の自分。

もうとっくに終わってる正規の反抗期。ただ、従順でばかりいたくないという根拠のない思いは、今でも小さく心の中に灯っている。普段はなんとなくやり過ごすその灯火を、少しばかり燃やしてみたいと思う。

小野法師丸



反抗期VS冷し中華

この記事を書いている現在、3月下旬。春の足音が近づいているとは言え、日によってはまだまだ肌寒い。夕食の材料を買うために近所のスーパーを訪れたこの日もそうだった。


第三次反抗期(37歳)
売ってるもんなんだなー

普通だったらシチューやおでんといった体のあったまるものを食べたくなるような日。しかし今回のテーマは反抗期。そういう季節感に流されたくない。

生麺コーナーで目に留まったのは、冷し中華用の麺だ。こんなに肌寒い日でも売っているものなのか。今日の気分にぴったりではないか。よし、今晩はこれにしよう。


手早い調理が料理の命

家に帰って麺を茹でる。セットしたタイマーが鳴ったら、鍋をひっくり返して麺を流水にさらす。気温が低い日だったこともあって、蛇口から出てくる水は氷を入れなくても十分に冷たい。

こうすることで麺が締まってコシが出る。きっとおいしい冷し中華ができるはずだ。


おー、うまそう

湯沸かし・麺ゆでの間に準備しておいた具材を乗せ、タレをかければ冷し中華のできあがりだ。色も鮮やかでおいしそうではないか。

そしていただきます、となるわけだが、果たして本当にこれでいいのだろうか。肌寒い日に冷し中華で反抗期。まあそれはわかる。

ただ、本物の反抗期とは、もっと面倒くさいものではなかっただろうか。おいしく冷し中華食べてる場合じゃないだろう。


なんたる狼藉
反抗期の闇を照らす電子レンジ

もっとねじれていたはずのリアル反抗期。今回のは大人になって勝手にリプレイしている反抗期だが、ここはもう一ひねり加えたい。そういうわけで、冷し中華を電子レンジに投入だ。

冷し中華をあっためる反抗期。そういう闇のもがき方。

いつも心がささくれていた本物の反抗期は、母が作ってくれた食事にケチをつけたりもしていただろう。ただ今回は、自分で作って自分でもがくというスタイル。大人になってぶり返す反抗期は、周囲に迷惑をかけることのないスマートさも大切にしたい。


反抗期仕様の冷し中華
ほっかほか

電子レンジの音とともに取り出した冷し中華は、一見何も変わっていないように見えるかもしれない。ただ、後ろに黒い板を立てると、しっかりと湯気があがっていることがわかる。

ちょっとした工夫で反抗要素を視覚でも確認しやすくする。この辺りも大人ならではのわかりやすさの訴求だ。


レンズも曇るあったかさ
フーフーしないと食べられないよ

では食べてみよう。こりゃほんとにあったかいな。息をかけて冷まさないと食べられないくらいだ。

フーフーしながらあったか冷し中華を食べてるのが反抗期なのかという疑問は自分のことながらに湧いてくるが、大事なのはそうした表面的な印象ではなく、あくまで論理。世の中の常識に一石投じるという意味での反抗期だ。


うーん、これは…
うまい!

どうかと思っていぶかしく食べ始めたホット冷し中華だが、これが思いのほかおいしい。見た目は圧倒的に冷し中華なのに、食べると温かいという意外性もスパイスとして効いている。

そもそも今日は肌寒かったんだ、やっぱりあったかいものがおいしいよね。

これが大人の反抗期。自分自身だけで完結する、どうでもいいことに特化した反抗期だ。


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