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ひらめきの月曜日
 
米を麦芽で発酵させたうまい飲み物
こちらが缶入りのシッケ。大久保の韓国食材のお店で購入。

韓国に「シッケ」という飲み物があるそうです。なんでも、米を麦芽で発酵させて作る飲み物らしい。

米、麦芽、発酵なんて言葉を聞くと、反射的に日本酒、ビールといった魅惑的な言葉を思い出します。これは実に気になる存在です。飲んでみなくては!

ということで、入手してきました。

馬場 吉成



残念ながらアルコールは入っていない

シッケは韓国に古くからある発酵飲料。麦芽から搾り出した液で米のデンプンを発酵させて作る甘い飲み物です。日本の甘酒に似ています。甘酒は麹菌の働きにより甘くなるのに対し、シッケは麦芽に含まれるアミラーゼ酵素の働きにより甘くなります。酒の酵母は入らないので、残念ながら(?) 甘酒と同様にアルコールは入っていません。

旧正月やお祭りの時などに飲まれたり、食後にデザートとして飲まれたりする事が多いそうです。


注ぐ前によく振れとのこと。中に米粒が入っています。
ちなみに、この小さいサイズの缶で80円ぐらいだった。量から言って、普通のジュースと大して差の無い値段だろうか。

韓国ではスーパーなどで普通に売られているそうです。日本でも韓国料理屋や食材店で結構扱っているのだとか。知らなかった。韓国料理の店に行っても飲み物はビールや酒ばかりだからか。

今回試しに購入した缶入りのシッケも、大久保に有る韓国食材店で購入しました。


注ぐと少し灰色の白濁した液体。底には崩れた米粒が沈む。

購入してきたシッケをコップに注ぐと、色は灰色がかり白濁しています。強い発酵臭のようなものは特にしません。藁のような感じの香ばしい香りがほんのりします。

さて、味の方は?


初めて口にする物は、目でよくみて、よく匂いをかいでから摂取。野性の感というのは重要だ。
おおっ、これはなかなかイケるね!

飲んでみると、甘酒と似たような味がします。しかし、甘酒に比べてかなりサッパリしている。そして、麦茶のような風味が遠くの方に感じられます。うまいですね。

よくある甘酒ほどではないですが、結構甘いです。日本語で書かれていた原材料を見ると砂糖や水飴が入っているので、その甘さが出ているのでしょう。初めに色を見たときは心配になりましたが、これならまた飲んでみたい味です。

発酵いいねえ。

 

自分でもわりと簡単に作れるようだ

さて、思った以上にうまかったシッケ。調べてみると自分でもわりと簡単に作れるようです。


麦芽粉。ヨッキルムといいます。多分。読めないし。優しそうな店のお姉さんが教えてくれたからそうだろう。

ということで、缶入りシッケを買ってきたお店でシッケ作りの材料も買ってきました。麦芽粉です。麦芽を砕いて粉状にしたもの。

この麦芽粉と水、炊いた米、砂糖を使ってシッケを作ることが出来ます。早速作ってみましょう。


カップ2杯分の麦芽粉にぬるま湯5カップ。大雑把でも大丈夫。
1時間放置。ビール作りに似ている。

分量は麦芽粉が2カップ。水が10カップ(2リットル)。米が1合。砂糖がお好みで1カップぐらい。これで2Lのペットボトル1本に入るぐらいの量が出来ます。使う道具は鍋、大きなボール、目の細かい網か布、保温用の容器と箱です。

まず、ボールに麦芽粉を入れて、ぬるま湯を5カップ注いだら1時間ほど室温に放置します。


麦芽のカスを分離。目の細かい網として裏漉し器使いました。
汁を一度搾る。裏漉し器よりも布で漉す方がやりやすいかもしれません。

1時間放置した後、麦芽のカスを分離します。分離した後、カスを搾って麦芽の汁を更に出します。


麦芽をカップ5杯のぬるま湯で流したら、更に搾って麦芽汁を採取。
白濁した麦芽液。ビール作りだと大麦を一緒に入れるので、この時点で結構甘い。

絞った麦芽のカスには、更にカップ5杯のぬるま湯をかけてから搾ります。麦芽汁をしっかり採取。搾り取った麦芽汁はこのまま4、5時間室温に静置して不純物を沈殿させます。この間に米を炊いておきましょう。


不純物沈殿後の麦芽汁。この段階からでもいいから、砕いた大麦とか酵母を入れて、あーして、こーしてと色々やりたい気分。

不純物が沈殿したら、上澄み液を別の容器に移します。


容器は一度熱湯で殺菌しておいた方がいいです。発酵食品作りは道具や作業場の清潔を保ちましょう。
炊いて冷ました米を麦芽汁の中へ。

上澄み液を容器に移したら炊いて冷ました米を入れます。


我が家の発酵用保温箱「はっこう君1号」。発泡スチロール箱ですね。あと箱内の温度保つ湯たんぽ。「ほおん君1号」もあるよ。これで、納豆とかヨーグルトとか色々作れる。

米を入れた麦芽液は、穴を開けたラップで蓋をして、40度から45度ぐらいの温度で4、5時間保温します。いよいよ麦芽液での米の発酵。麦芽汁が甘くなっていきます。


米が浮いてきたら発酵終了。

4、5時間すると底に沈んでいた米が浮かんできて、表面がボロボロになってきます。こうなってきたら発酵は終了。


砂糖は1カップぐらい入れますが、数日経つと甘みが増すので少なめに入れておいて、後から調整するのがいいです。

続いて発酵を終えた麦芽汁を鍋に移します。砂糖を入れて10分ほど加熱したらシッケは出来上がり。熱がとれてから空いたペットボトルなどに移して冷蔵庫で冷やします。


米の部分も入れて2リットルペットボトル1本分出来ました。

では、出来た自家製シッケを飲んでみます。


松の実を入れる。夏は氷を浮かべても美味しいらしい。

シッケはそのままで飲む以外にお好みで松の実、ナツメ、柚子の皮、摩り下ろした生姜などを入れるそうです。とりあえず松の実を浮かべてみました。


サッパリとした甘さと麦の香ばしさ。かすかな発酵の酸味がうまい!

発酵はうまい

自家製のシッケは買ってきたものよりも甘さが抑えられ、麦の香りも強い仕上がりでした。そして、ほんのりとレモンのような酸味もあります。

甘さのある麦茶のようでいて、ハーブ入りのレモネードのようにも感じます。飲むとスーッとした爽やかさと、優しい甘さがあって実にうまいです。走って汗をかいた後や風呂上りなどに。少し生姜を搾りいれて飲むととても美味しいのではないでしょうか。

もっとも私の場合、そのような場面で飲むのは同じ麦でもアルコールの入った方に手が出てしまうので、これは別の機会に。妻はかなり気に入って飲んでいました。また作らねば。

比較の為に買ってきた甘酒。甘酒は飲むと温まる感じ。それに対してシッケはスッキリする感じです。どちらもうまいが、私はリアルにアルコールの入っている方が好き。

 
 

 

 
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