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はっけんの水曜日
 
相模と相撲の違いを見きわめる旅

ここは来る必要あったのか

6つめの相模駅は相模鉄道のさがみ野駅だ。
相模と名前がついているので来たのだが、相模と相撲を見きわめるのに役立つかどうか疑問だ。
しかし、その疑問に気づいたのは駅に降り立ってからなので、時すでに遅し。


ひらがなでしたな

さがみ野駅も住宅街の駅というたたずまいである。
駅の1階に吉野家が入っているのがうらやましい。
駅前広場では太鼓の演奏が行われていた。
震災の募金活動の一環らしい。
町の人が大勢耳を傾けていた。
しかし、僕はここに何をしに来たんだろう。
太鼓の音を聴きながら考えた。

吉野家がある駅はいい駅
太鼓の音が響く

書き取りの問題

駅名表示に「相模」の文字はない。
無駄足だったな、と思いかけたが、「"さがみ"を漢字で書きなさい」というテストだと思えばいいのではないだろうか。
失敗を将来の成功へとつなげることができた。
人間とは素晴らしい生き物である。


「相模」と頭の中で書いてみた

相模金子

7つめの相模駅はJR御殿場線の相模金子駅である。
この記事で調べるまでは知らなかった駅だ。


だいぶ夕暮れが近づいてきた相模金子

こちら相模金子は無人駅である。
それも知らなかった。
そしてSuicaも使えない。
いきなりずいぶんとカントリーサイドに来てしまったようだが、前のさがみ野駅ここまで来るのには1時間以上かかった。

上にちょこんと建っているのが駅
駅前にはドトールもファミマもなかった

相模は俺のもの

半日以上かけてここまでやってきた。
ずっと相模とむきあっていたので、さすがにもう相模を理解し、相模を受け入れることができた。


もう相撲なんていわせない

書けるようになった

持っていたメモに「相模」と書いてみたところ、問題なく書けるようになっている。
これまでも書こうと思えば書けたが、"模"のつくりの方は、なんとなく適当に書いていたのではないかと思う。
それが今は自信を持って書くことができる。

ところで"相模"の"模"はなんと読むのだろうか。
「がみ」なのか「み」なのか。


ちょっと間違えたけど書ける

最後の相模

8つめの相模駅は伊豆箱根鉄道大雄山線の相模沼田駅だ。
もう相模と相撲の区別は充分につくようになったので、ここは飛ばして帰宅してもよいのだが、せっかくだからコンプリートしたい。


地方ローカル線のホームみたいな写真になった

おなじ相模でもこうも違うか、というほどに相模駅はバラエティに富んでいる。
この相模沼田駅は、ここから迎えのマイクロバスに乗って温泉宿に行くんじゃないか、というタイプの駅だった。


鉄道模型みたいな駅舎
駅前にIKEAがあった

すべての相模と相撲の区別がつく

最後の相模沼田駅に到着して、はっきりと感じ取ることができた。
相模と相撲の区別でもう迷うことはないと。
どうやら僕は違いのわかる男になることができたようだ。


ダバダ〜

つぎは相棒

1日の努力の甲斐もあり、相模と相撲で迷うことはもうなくなった。
人生において、多くの問題を一度に解決することは難しい場合が多く、困難の一つ一つを丁寧に取り除いていくことが大切だ。
そういう面では、僕はひとつ問題をクリアにすることができたことになる。
一歩前進だ。
次の目標としては、「相模」と「相撲」と「相棒」の区別がはっきりとつけられるように、自らを高めていきたいと思う。
まだまだ道のりは長い。

帰りに寄った小田原の装飾が「FMステーション」っぽかった

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