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土曜ワイド工場
 
HOW TO セリと入札
魚の値段があっというまに決まっていきます。

以前から魚を獲る側の取材は、個人的な嗜好もあり力を入れていたのだが、市場で魚を買う側目線の取材というのをあまりしてこなかった気がする。

だがしかし、やっぱりセリの仕組みとかも知っておきたい。思い切った転職でもしない限り、生涯役には立たなそうだが。

そこで最近知り合いになった島源商店という干物屋さんに、伊東漁港におけるプロの魚の買い方を教えていただいた。

玉置 豊



伊東魚市場には5つの港から魚が集まってくる

干物屋さんの仕入れを見学させてもらうために、伊東魚市場へとやってきたのは朝8時。築地市場だったらとっくにセリが終わっている時間である。

これは埼玉から始発電車できた都合なのだが、伊東の場合はこれからがセリ本番の時間なので大丈夫。

前日に獲った魚が明け方に集まってくる築地などと違い、ここでは早朝に伊東周辺で獲ってきたばかりの魚が中心のため、この時間からのスタートとなるそうだ。


観光客向けの市場ではないので、一般の人は基本的に立ち入り禁止。
案内していただいた島源商店の内田さん。仕入れには帽子につけたプレートが必要。

伊東魚市場は、四張、富戸、北川、川奈、赤沢という5つの漁港から魚が集まってくる市場で、そのほとんどは定置網で獲れたもの。

市場に横付けされた各漁港の船やトラックから、今朝獲れたばかりの魚が次々と運ばれてくる。久しぶりに活気のある空気を吸って、しぼみがちだった気分が一気に盛り上がってきた。


各漁港からの入荷状況が書かれた黒板。いわし丸というのはいわしの丸干しではなくて、カタクチイワシのこと。
定置網から水揚げされた魚は市場内で仕分けされて、すぐにセリへとかけられる。網を持つ人、すごい力持ちみたい。

流れ作業で混獲された魚を分類していく。この作業、宝探しみたいで楽しそうだ。
この日はカタクチイワシが豊漁で、全部で20トン以上も集まったらしい。

 

魚がたくさん集まっていて楽しい

この日、伊東魚市場に集まった魚は、カタクチイワシ、ワラサ、サバ、ウマヅラハギ、ホウボウ、イシダイなど。量の多い魚はそれだけで集められてセリをするのだが、数の少ないものは何種類かまとめて入れられ、一箱いくらでセリに掛けられる。

さすが漁師が仕事として獲ってくるだけあって、どれも釣りに行くのがバカらしくなるほどの量である。でもいくけど。


こちらではマルサバと呼ばれるゴマサバ。
ウマヅラハギっておいしい魚なのだけど、その見た目と名前で三割安くなっている気がする。

島源商店で相模湾の春を告げる魚といえば、メバルでもサワラでもニシンでもなく、このホウボウだそうです。
イシダイがこれほど大漁というのはめずらしい。一匹でもいいから釣ってみたい魚。

数が集まらない魚はセットで売られる。量はいらないが種類が欲しい小料理屋などに卸す魚屋が買っていく。
ウスバハギとカイワリという組み合わせ。私にセリの権利があったら、あえてこれをセリ落としてみたい。

干物屋の内田さんとしては、今日の入荷だと丸干し用のカタクチイワシと、開きにするウマズラハギを仕入れたいところ。また値段次第では変わったところでホウボウあたりが狙い目らしい。

私よりも一つ年下の内田さんは、まだまだ毎日が勉強で失敗も多いですといっているが、魚を見つめる表情はどうみても楽しそう。今日は高級干物となるキンメダイの水揚げがなくてちょっと残念そうだけど。

ちなみに内田さんと知り合ったのは1月なのだが、冬場だと水揚げがスルメイカばっかりだから来てもつまらないからと、春を待っての市場見学となった。さすが、魚好きの心をわかった人だ。


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