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はっけんの水曜日
 
いろんな人に似顔絵を描いてもらう


ポッキーを限界まで太くしたい

ポッキーのチョコはコーティングが薄い。
あれを何重にもコーティングして、ものすごく太いポッキーを作ったら幸せではないだろうか。

工藤 考浩



ひさしぶりのポッキー

そういえばポッキーを最近食べていない。
何年か前に行った新大久保のスナックで出されたのが最後のポッキーだったのではないだろうかと思う。
個人的には大人になってからはご無沙汰のポッキーだが、子供の頃はおやつの定番だった。
そしていつもあのチョコレート層の薄さに物足りなさを感じていた。
大人になった今、思い切りチョコレートのコーティングされたポッキーを作ってみようではないか。


箱がおおきくなってますね

溶かしたチョコを何重にもコート

太いポッキーを作るには、溶かしたチョコを何度もコーティングしていけばよい。
そのように判断した。
溶かしてつけて冷やしてつけて…を繰り返せばよいと考えたのだ。

結論をいってしまうが、それは大きな間違えであった。
この世の中の事象がすべからくそうであるとおり、物事はそんなに単純ではないのである。
人類というのはそれを忘れがちで、これまで幾度の過ちを繰り返してきたことか。


そんなことを思いもしない僕は、鼻歌まじりでチョコを買ってきた

最初のあやまち

いわゆる「手作りチョコ」のレシピにのっとり、チョコを湯煎で溶かした。
ここでの注意事項の定番として「チョコに湯煎のお湯が入らないように」というのがある。
僕もそれは知っていたので、細心の注意を払って作業したのだが、ふとした拍子にお湯ががぼっとチョコの中に入ってしまった。


チョコを細かくし
湯煎で溶かし
いちど氷水で冷やし
失敗し

再び溶かす

追加でチョコを購入し(失敗したのはいまでも冷蔵庫の中にあるんだけれどのこれはどうすればいいの?)、さらに入念に細心の注意を払って溶かした。


湯煎の鍋を大きくした

つけチョコヤンヤン

溶かしたチョコを、細めのペットボトルに入れて、ポッキーにつけようと思う。
僕が子供の頃に、つけチョコヤンヤンというスナック菓子があった。
棒状のクラッカーに、ペースト状のチョコをつけて食べるお菓子だ。
その要領でポッキーにチョコをつけようと思う。


こんどはうまくいった
ペットボトルに入れる

いい感じです、ここまでは

溶けたチョコにポッキーをひたすと、とろりとチョコがついた。
なかなかうまそうである。
これはいいぞと鼻が膨らんだ。


このようにひたすと
たっぷりチョコ


チョコがタレる

ここで第二の問題発生である。
コーティングしたチョコがタレてしまうのだ。
まっすぐ下向きに持っていると下にタレるし、横にすると横にタレるしタレる。
それを防止するためには、ポッキーを常に回転させていなければならない。
ポッキーの工場ではどうやっているんだろう。



下向きにするとタレちゃう
回転させ続けるのはものすごく大変だ

禁断の水冷

チョコづくりに水分は禁物らしいが、もう、味とか見た目とかどうでもいいから、水で冷やしてしまおう。
氷水を張ったペットボトルにポッキーを入れたところ、いい具合にチョコは固まったが、今度はポッキーが折れてしまった。
水分を吸ってふにゃふにゃになってしまったのである。


氷水で急冷
ポッキーがふにゃふにゃに



試行錯誤

氷を入れた深皿に水を通さないペーパーを敷いて、その上にポッキーを置いてみたが、固まる前にチョコがグニャグニャになってしまう。
頭を抱えながら試行錯誤を繰り返した。


いろいろと書ききれないほど問題が発生

どうしたものか

答えは一つではない

我々が多く陥りがちな間違えに、「答えは一つだと思いこむ」ことがある。
視点を変えることで、解決できない問題に対し対し、まったく違った解釈の答えが見つかることがある。
そのロジックで見いだした僕の回答がこれだ。


じゃーん

すいません アメリカンドッグです

太いポッキーが無理なら、太いものをチョコでコーティングしてしまえ。
ということで、チョコアメリカンドッグである。


なにがじゃーんだ、という気もするが

ひょっとして旨いんじゃないか

お祭りの屋台には、チョコバナナというのがある。
そしてアメリカンドッグもお祭り屋台の定番だ。
それらの融合。
あたらしい食文化の始まり。
記事の落ち着き先。
すべてが見えてきた。
さっと視界が開けた。

食べたことがないのでわからないが、アメリカンドッグの生地はドーナツ的なものでできている。
ドーナツのチョコ掛けは一般的なので、ひょっとするとおいしいのではないか、と僕は思うのだ。
甘みの中に対しソーセージのしょっぱさがきいて、ちょうどチョコ柿の種みたいな感じになるのではないかと想像する。


アメリカンドッグに
チョコ塗っちゃいました

うまい

チョコレートが固まったのを見計らって試食した。
うむ、予想通り、チョコ柿の種のようなおいしさだ。
これはいける。
吾輩はひとつ旨いものを発明してしまった。


やったぜ、うまいぜ


チョコアメリカンドッグはうまいよ

太いポッキーに失敗しておいていうのもなんだが、チョコがいっぱいかかったポッキーなんて、所詮ポッキーの域をでない。
それに対してチョコアメリカンドッグの発見は、いわば新しい宇宙である。
これはなかなかの発見ではないかと思う。
もしかしたらすでに存在する食べ物なのではないかと思って調べたのだが、見あたらなかった。

錬金術がそうであったように、これまでの人類による偉大な発明のうち、多くが当初の意図とは違う、失敗から生まれたものである。
期せずして生まれたこのチョコアメリカンドッグも、その一例として数えられるべきであろう。

はじめる前は「ホワイトチョコの層も作っちゃったりなんかして、うふふ」と思ってた


 
 

 

 
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