ちなみに友人は、「順番として黒蜜のあとに酢入りはおかしいだろう」と、ちょっと悔しそうな顔で二杯目の黒蜜を食べていた。ところてん、苦手じゃなかったっけ。
二杯食べるなら、酢入りが先。これは覚えておいた方がいい。
元々は立ち食い蕎麦屋だったらしい
店主に話を伺ったところ、このところてんは目の前の海で自ら採った天草から作ったものだそうだ。このあたりは昔からところてんを各家庭で作って食べる文化があるらしい。
天草を干したものが店の前にあったシラタキのようなもの。それを煮溶かして濾したものが固まると、となりのコンニャク状となる。これを突いたのがところてん。
ちなみにコンニャク状のものを干したものが棒寒天。棒寒天を煮溶かして固まったものが、あんみつなどに入っている寒天。
そのあたりを理解していなくて、黒蜜のところてんを食べて、「寒天みたいでおいしいですね!」といった自分が恥ずかしい。 |