みんなふつうにむちゅう
あつまった物好きは20人ほど。コースは上野から秋葉原まで。上の地図に乗ってるやつ全部見るってわけにはいかないからね(見たいけど)。もちろん小林さんの見立てた順路だ。
ぼくがおもしろいなあ、と思ったのは、みんなふつうにむちゅうになっていたことだ。
「この"1"っていいよね」 「1台しかないのにね」 「このまわりの微妙なスペースがいいよなあ」 「自販機は置けるけどもう1台は無理、っていうね」 「背後の塀のおさまりがいい」
おそらく、まず疑いなく、だれもかつてこのような「はぐれコインパーキングめぐり」をやったことはないし、その鑑賞ポイントを誰も教えてくれてないはずなのに、どうしてあっというまに鑑賞眼を身につけるのか。へんたいか。ぼくにいわれたくないか。
なんとなく見どころが分かってきた
前ページで言ったように「コインパーキングらしさ」をどう見るかが鑑賞上重要になると思われる。
2つ見た時点ではやくもその「らしさ」が見えてきた。まずは地面に見えるパターンだ。
もちろん、駐車場所を示す鮮やかなオレンジ色の枠も魅力的だ。同様に両脇の脇をすり抜けて出ていかないようにしているバーも。
しかし、この配線、機構とセンサーが埋め込まれている跡はいままで気づかなかった。
まあ免許持ってないぼくが気づくわけないんですけど。
というかあれだな「駐車場ミステリーサークル」といい「立体駐車場」といいなんでぼくは運転もできないのに駐車場にむちゅうなんだろう。前世は駐車場だったのかな。
とはいえ、駐車場はクルマを停めるところらしいので、ときには上のようにその見どころパターンを拝むことができない場合もある。
「クルマが停まっていてこその駐車場」とみるか「からっぽの状態の純粋駐車場こそ至高」とみるかは、コインパーキング鑑賞家の間でも議論を呼ぶだろう。たぶん。きっと。