デイリーポータルZロゴ
このサイトについて



コラボ企画
 
匂いマップを作りたい

石けんの匂いはいい匂いですよね。一口に石けんと言っても色々 な種類が有り、比べると全く違う香りなのですが、「石けんの匂い」と言ったら多くの人がその匂いをイメージ出来ます。

そして、その「石けんの匂い」を街中で感じる事が時々あります。

馬場吉成
(ばばよしなり)
1972年生まれ。毎朝夫婦2人分の弁当を作り日々仕事に励んでおります。200kmぐらいマラソンしたり、無駄に利き酒師や野菜ソムリエや裸足ランニング協会公認指導者だったり、元プロボクサーだったり。自分でも何処へ向かっているかよく分かりません。体力系、料理系の記事を多く書いてます。
> 個人サイト 親父弁当

石けんの匂いがする!

例えばこんな場所。


人混みの中で石けんの匂い。「綺麗なお姉さんが通った」とかそういう訳ではない。

池袋JR南口改札を出て右方向。東武デパートの入口付近です。この辺りを移動していると結構強い石けんの匂いがしてきます。原因はこの二つ。


元気な女性店員が目印。LUSH。男性は何だか入りづらい。

フランスの香り漂うL'OCCITANE 。こちらも男性が入りづらい。

ボディケア商品や浴用化粧品などを扱うLUSHとボディケア、 バスケアの化粧品などを扱うL'OCCITANEです。この付近に2つの店があるので、埃っぽい都会の人混みでも石けんの匂いを感じられます。仮にこのような場所を街中石けんポイントと呼ぶことにします。

石けん工場地帯を歩く

ということで、街中石けんポイントを求めて葛飾区の新小岩までやってきました。


いわゆる東京下町エリアですね。まだ石けんの匂いはしない。

電話帳で調べたところ、荒川を挟んで葛飾区と墨田区の周囲には石けんを扱う工場が多くあるようです。パン屋の前で焼きたてのパンの美味しそうな匂いがするように、石けんを作っている工場の近くなら石けんのいい匂いがするかもしれない。実際に歩いて確認します。


葛飾区の町工場。歴史を感じる佇まい。

まずやってきたのが、新小岩駅から北へ向かって歩いて10分ほど。ミマスクリーンケア株式会社前にやってきました。総合洗剤メーカーの本社になります。奥に工場風の建物が有ったので周囲を1周してみました。


おっ、この付近は石けんの匂い・・いや?何か違う! 

周囲を歩いていると、工場風の建物の裏辺りに来たときにいい匂いがしてきました。街中石けんポイント発見か!と思ったものの、石けんとはちょっと違う匂い。


なんだ、キンモクセイか。

匂いの原因はキンモクセイの並木でした。石けんというより芳香剤です。危うくトラップにひっかかるところでした。いや、キンモクセイもいい匂いですけどね。捜し求めている匂いとは違う。諦めて次行きます。

第1街中石けんポイント発見


第1街中石けんポイント発見

続いてやって来たのが、先ほどの場所から更に北へ向かって10分程。ミクニ化学工業株式会社前です。石けんの製造販売を行っている会社です。


おっ!ここは石けんの匂いがする!

周囲を1周出来るような道はなかったので、とりあえず建物の正面に近づいてみたところ、確かに石けんの匂いがしました!ここは街中石けんポイントとしていいでしょう。

感じる匂いは石けんの匂いの中でも割と甘い系の物です。石けんというよりも、柔軟仕上げ剤に近いかもしれません。乾いた沢山の洗濯物に飛び込んだイメージ。いずれにしろ、いい匂いです。次行きます。

無添加石けんの匂いは違う?


荒川越えて墨田区側へ。雨の町工場巡り。

次にやってきたのが荒川を渡り墨田区の町工場地帯。松山油脂株式会社前です。こちらも石けんの製造販売を行っている会社です。


石けんというよりも油の匂いばかり。

まずは周囲を1周してみたところ、他にも油を扱う工場がいくつか見られました。あと、皮を染める工場。この一帯にはそういった工場が多く集まっているようです。そして、ある一角でいい匂いがしてきました。第2街中石けんポイントか!


またもやキンモクセイトラップ。ミカンによる柑橘系トラップまで。

違いました。またしてもキンモクセイに騙されかける。いい匂いだが君は違う。あとで調べて分かったのですが、どうやらこの工場で作られる石けんは無添加タイプの石けんで、いわゆる石けんの匂いはしないようです。下調べ不足。

では、次行きます。

大きな工場は匂い無し


ここには工場以外に花王ミュージアムなるものもあって、5人以上から工場も含めて見学出来るそうです。 

先ほどの工場地帯から更に歩いて20分ほど。続いてやって来たのは花王の東京工場です。言わずと知れた石けんメーカー。多くの人がイメージする石けんの匂いと言うのは、1970年に発売された花王ホワイトのフローラルブーケの香りが元という説があるようです。さて、その工場からは石けんの匂いがするのか。


またキンモクセイトラップ。

工場の周囲を1周してみたのですが、全く石けんの匂いはしません。事業所の入口にあった大きなキンモクセイからの匂いのみです。大きな工場では排気に気を使っていて匂いもしないのかもしれません。ちょっと残念。次行きます。

第2街中石けんポイント発見


年季の入った看板。

続いてやってきたのが株式会社第一化学工業所。こちらも石けん、洗剤を作る工場です。まずは工場の正面の道を歩いてみました。


匂いなし。そして雨、風が強くなっていく。

工場の正面側を往復してみましたが何も匂いはしません。町工場が点在する静かな住宅街に雨音だけが響きます。工場の裏側に川沿いの道があるので回ってみました。


ここにもキンモクセイトラップ。

川沿いの道に回り、キンモクセイトラップをパスして工場の裏側へ進みます。


あっ!わずかに石けんの匂い.。

工場の裏側に回ると所々で石けんの匂いがします。爽やか系の石けんの匂い。どちらかと言えば、洗濯洗剤でしょうか。洗濯機の前に立っているようなイメージです。匂いは弱いですが、街中石けんポイントとして認定します。

次が最後です。

昔懐かしい石けんの匂い


「玉の肌」もアルファベットにするとなんだか格好いい。

先ほどの工場から最寄駅まで歩き、電車で移動して錦糸町へ。駅から歩いて10分ほどのところにある玉の肌石鹸株式会社前にやってきました。明治25年に誕生した歴史ある石けん会社です。


ここはかなりハッキリ石けんの匂いがする! 

工場横の道を進んで行くと、数箇所でハッキリと石けんの匂いが感じられました。第3街中石けんポイント発見です!匂いは誰もが思う石けんの香り。風呂の中というのか、学校の洗面所というのか。昔懐かしい、いい匂いです。


出所はこのあたりか?

工場から出るダクトの下辺りで特に石けんの匂いを感じました。工場内はかなりの石けんの匂いであることが予想されます。


突然現れるレンガ造りの壁。驚く古さ。

更に工場の進むと、数箇所で石けんの匂いを感じられました。ここはかなりの街中石けんポイントですね。工場の中に一度入ってみたいです。

石けんはいい匂い

街中石けんポイントを探して町工場街を歩き回ってみましたが、結果は半分。思ったほど匂いは感じられませんでした。葛飾、墨田区あたりを歩けば直ぐに石けんの香りに当たると思ったのに。ちょっと残念。 いっそデパートの1階フロア前を歩き回った方が石けんの匂いを感じられたか。いや、あれは化粧品の匂いだ。全くもって石けんじゃない。空港の免税店前とかも結構色々な香水の匂いが混ざって凄いことになっていますよね。あれはちょっと苦手です。 石けんくらいの匂いが丁度いい。

あれは何に使っていた穴だろうか?

< もどる ▽この記事のトップへ つぎへ >
 

 
Ad by DailyPortalZ
 

▲デイリーポータルZトップへ バックナンバーいちらんへ
個人情報保護ポリシー
© DailyPortalZ Inc. All Rights Reserved.