最近引っ越したのだけれど、凄く快適だ。何が快適って家はもちろん、近くに美味しいうどん屋さんがいっぱいあるのが凄く快適。
しかもその美味しいうどん屋さんが密集しているのが凄い。どのくらい密集しているかというと、100歩で食べ歩き出来る位。
大阪随一の激戦区
近所の駅前がうどん屋だらけ。駅前にうどん屋が4軒、しかもそのうどん屋がみな美味い。
何故こんなに、という密集度。
美味しいお店がこんなに密集しているのは間違い無く大阪随一、下手したら日本一なのではないかと思っている。
一歩を大きく
スタートは京阪電車の滝井駅前。駅から出て100歩でどれくらいうどんが食べられるかという事だ。
これがスタート地点からの視線。一番初めの大事な選択、まずはすでに見えている左か、見えていないまっすぐか。
少し悩んだが、まずは曲がり角のうどん屋へ。なぜならそっちのうどんが食べたいから。店が決まると、意を決して大股で飛び出した。
100歩と言っても普通に歩いていたのではまず間に合わない。一歩で出来るだけの距離を稼ぐため大股で飛ぶ。
トーントーントーンッと飛び出し、イケるっ!と思ったが意外と遠い。予想外に掛かる歩数。15歩くらいで着くと思っていたのに。
ちなみに、上の写真は凄く飛んでいるように見えますが、途中で着地している一歩を省略しており、実際の一歩はこの半分です。
計算が甘かったがうどんは美味い
15歩くらいだろう。と思っていた所が実際は21歩。あぁ、こんなにかかるのか。甘かった。
着いた、が、まだ終わっていない。少ない歩数で席に着かねばならぬ。
6歩!外では2歩くらいの距離が店内では6歩もかかってしまった。一店目に座った時点で27歩。
予定では17歩くらいの所が27歩。まずい、これはまずい。元の場所に戻って60歩、次の店に向かって90歩、下手したら到着出来ないのでは無いか…。
そんな悪い予感に包まれている所、うどんがきた。
不穏な空気を吹き飛ばす美しいうどん。ピカピカでピチピチ。食べるとスベスベとしながら、みにょーんと伸びる。
歩数の事はとりあえずいい、うどんを食べる。良く噛んで食べる。美味い。凄く美味い。
いやぁー、ホント美味しかったわぁ。と思って店を出たらすでに38歩を数えていた。
勢い大事
やばい、一店目終りで38歩。すでに中盤にさしかかっている。まずい。とはいえ、出来る事は出来るだけ大きな一歩で先へ向かう事。
よし、行くぞ。二店目到着出来なかったらごめんなさい!と思いながら走り出すと予想よりも少ない歩数でグングン進む。
遠くに行くほど加速が付いた後の時間が長いため、一歩当たりの距離が伸びた。
おかげでなんとか二店目に到着する事が出来た。
尊厳か、歩数か
着席までにかかった歩数は2歩(合計78歩)。4店全部は難しいかも知れないが、3店目への希望は残ったか。
よしよし。と思っていたらトイレに行きたくなってきた。が、トイレは店の一番奥。おそらく8歩…往復で16歩。今の残りは32歩。
まだ我慢出来るか?その後は大丈夫か?あとどのくらいでうどんが出てくるか?
人間としての尊厳を取るか、企画を貫くか。いやでも、尊厳あっての企画だろう、尊厳が漏れ出した状態で企画を貫徹したからとて…
来たのはこのお店オリジナルの塩釜玉うどん。茹で立て熱々のうどんの上に塩昆布、ネギ、桜エビ、大葉、ゴマを散らして玉子を落としてある。
それをグリッと混ぜたらうどんの熱で玉子が半熟状になり、具材が、玉子が、麺に絡む。
その具材の絡んだ麺がまた美味しい。細麺なのに熱に負けずコシがあってモチモチしている。美味い。
また、そして塩昆布、桜エビが味にメリハリを与え、旨味も出している。これは凄く考えられた一品だぞ…。
オシッコしたいとか言ってる場合じゃ無いと思います。
安全第一
夢中になって食べきり店を出た。店を出る際に3歩で合計81歩。残り19歩で次へ。
19歩、普通ならうどん屋からうどん屋へ行けるような歩数ではないがここでは大丈夫。真向かいにあるのだ。
飛び出した、ら、丁度自転車がやってきた。まずい、進路的に交錯しそう。だが、止まるとかなり歩数にロスが出る。
しかし、止まらなければ自転車のおばちゃんはすぐさま自転車を降りて、「んまー」って言うだろう。それは嫌だ。
自転車とすれ違う時、どちらが悪くなくても相手が自転車を降りると何となく悪い事しちゃった感がある。おばちゃん乗りですぐさまこぎ出したとしても、だ。
そう考えて僕は止まった。勢いが付いていたからちょっと小さな歩幅でダダダッとして止まった。それに6歩。結局狭い道を渡るだけで9歩もかかってしまった。
これで合計90歩。俄然不安になる歩数。ドアを開けて奥まった席だったらどうしよう(この店だけ来た事無かった)。その場合、帰ります。って言わなきゃいけないのだろうか。
夢のようなお店
不安を抱えながらドアを開けた。
近い!カウンターのみの店内でドアを開けたらすぐに客席だった。
助かった!
着席までにかかった歩数はわずか1。なんとこの企画向けのお店だろうか。
安心の着席で残り歩数は9歩。五島うどんという看板メニューっぽいものを頼んで待つ。待つ、待つと、もよおしていたのを思い出してしまう。
9歩だぞ。そんな事言ってる場合じゃ…
と、いう場合にも安心の店内。すぐそこにお手洗いが。いけるか、無理か…?いや、でも、行かなければ、色々いけない。そう思い、決行!
おそばみたい。五島うどんミニ。
ホッとしていると、うどんがやってきた。まるで見た目はおそばみたいだが、食べてみるとしっかりうどん。
ワカメを練り込んだ麺はシコシコしていて風味が豊か、アゴ(トビウオ)で取った出汁は甘めに仕上げられていて安心する味だ。
二歩余った。無駄遣い。
三店続けてうどんを食べて、かなり満腹の状態でお店を出て98歩、一回足踏みして100歩!
これで100歩でうどん食べ歩き、終了!
三店のうどんの食べ歩きとお手洗いまで行けて100歩。しかも三者三様の全く違ううどんが楽しめる。やはり日本一のうどん激戦区と言って良いと思う。
更に、もう一店美味しいうどん屋さんがあり、ここがまた、太めでブリンブリンのコシの麺が美味いのだ。
折角なので、と思って歩数を計って行ってみたら。