「アボカドカッター」という道具(こういうの)が欲しかった。その名の通り、アボカドをカットするための道具だ。
あまりに用途が限定されすぎていて、メキシコに移住するならともかく、と買うのをためらっていた。
企画を言い訳にしてようやく買うぞと店に赴き、私が買って帰ってきたものが、そう「石焼きいも 黒ホイル」だったのである。
えっ?
アボカドをむくか、芋を焼くか
この「石焼きいも 黒ホイル」も以前から欲しいと思いつつ、用途が限定されすぎていて買うのをためらっていたグッズのひとつだったのだ。
偶然にも売り場でアボカドカッターの近くに並べられていたのである。さあ、どうするか。選べるのは次のうちひとつ。
簡単にアボカドをむく VS 手軽に石焼いもを焼く
世界でもこの2択を胸中で対決させている人はいないんじゃないか。そんな選択を迫られた。
冬だから、芋
結局、葛藤のすえ選んだのが「石焼きいも 黒ホイル」だった。冬という要因が大きく有利に働いたわけだ。
要は美味しいお芋が食べたかっただけである!
あの、あの石焼芋器と同等の?!
説明を読むと、包んでトースターで焼けば石焼き芋のように甘い焼き芋ができるそうだ。
しかも「用途が限定されすぎていて買えてなかったモノ」としては価格も収納の困難さもこのホイルの比ではない、つまり企画であっても手が出ない御大、焼き芋焼き器と同等の味になるというじゃないか。
大変なことだぞこれは。
実は私は以前当サイトで色々な手段での焼き芋の焼き比べをしたことがある。その際、トースターでも焼いたのだ。55分かかった。
半分の時間で?! 本当に大変なことだぞこれは! 興奮でもう疲れそうだ。足ががくがくしはじめないうちに焼こう。
使い方が感動的に分かりやすい
ホイルの箱を見ると小難しい使い方というのは特にない。黒い面を外にしてぴったりと巻けばよいらしい。
感動したのは、「製品の箱と同等の大きさの芋なら17分で」という部分。iPhoneもびっくりの直感的インターフェイスである。
通常のホイルと比べました
まずはこの箱と同等の太さの焼き芋2本を用意、通常のホイルと焼き比べてみることにしよう。
本当に黒いほうが焼けた
なんだこれは、絵にかいたような「半信半疑で試してみたら本当にすごい!」状態だ。
ホイルを黒く塗ればいいのでは
思わず歌ってしまった。しかしすごいぞ。ホイルが黒いだけでこんなにも焼け方に違いがあるのか。
……!
もしかして、ホイルを黒く塗ればいいんじゃないのかしら。
うまくいっちゃったらどうしよう
この方法、実は本人としてはかなり自信があった。
これでうまくいって記事に書いたら商品が売れなくなっちゃうじゃないかしら、などという余計な心配までしていた。
が。
黒ければいいってもんじゃない
焼きあがってみたらぜんぜん違うのだ。黒ホイルで巻いた芋は柔らかくなってトースターの網目までついている。
一方一生懸命黒く塗ったホイルで巻いたほうはまるきり硬い。色をつけていないのとほとんど同じだ。
黒ければいいってもんじゃないかったのか。
これ、原理的に詳しい方が見るともしかしたら「なにやってんだ」という分かってなさなのだろうか。
特殊なインクなんだそうです
この黒いホイルは熱を吸収しやすい特殊なインクが使われているのだそうだ。油性ペンの黒とはわけが違った。
やったことが無駄になってショックではあるが、用途が限定されている道具の本領を見せていただいた形になったのだった。
だいじにだいじに使います
思い切って買ってみた、といっても値段としてはそこまで高いものではない(私は198円で買いました。安い!)。ただ、また買うかというとちょっと分からないのだった。なんというか、用途が限定されすぎているものは買うのにちょっと罪悪感があるのだ。
この黒ホイルは普通に使うと12回分だというので、だいじにだいじに使おうと思います。5年にいっぺんくらいなら買ってもいいことにしよう。