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コラボ企画
 
巨大サボテン発見!誰も見に行かない場所へ行く
テキサス!いや神奈川です。

ちょっと見てきて」というサービスがある。

誰かが見てきて欲しい場所を投稿すると、その近くに住んでる人が「どれどれ」と善意で見てきてくれるのだ。

100パーセント善意だけで成り立っているので誰も見てきてくれない場合も怒っちゃいけないわけだけれど、魅力的なのに見に行かれていない場所がいくつもあるのだ。

今回はそういう場所を見に行ってみた。そこにあったものは…。

安藤昌教・石川大樹

デイリーポータルZ編集部員。最近父になった石川に対し、父暦のすこし長い安藤が上から目線で子育て論を語り鬱陶しがられています。


見てきてくれないならおれが見に行く

:安藤「今回は見てきてほしいとのリクエストがありながら、誰も見てきてくれてない場所を選んで行ってみたいと思います。担当の石川さんこんにちは。」

:石川「こんにちは。どうして見てきてくれないんですかね。」

:安藤「みんな忙しいんじゃないですか。」

:石川「本質突いた!」

:安藤「なので僕たちが見に行くことになりました。」

:石川「その流れだと僕らが暇みたいですが大丈夫でしょうか。」

:安藤「はい。とにかく行ってきたので見てみて!」

まずは編集部安藤が見に行きました。衝撃のレポートになっています。あと今回はぐるなびSquareClipとのコラボ企画ということで、見てきてくれたみなさんにはお土産があたるかもしれません。詳細は文末に。ではどうぞ。


見てきて!投稿
[神奈川県] 巨大サボテン? (2009.5.21)
投稿者 もま さん
どんなところ?

先日湯河原を車で旅行していた時、ウェルシティ湯河原〜湯河原美術館の川に沿った道に、すごく高く伸びたサボテンをみつけました。
以前↓を見てきていただいたのですが、
https://backnumber.dailyportalz.jp/cs/mitekite/detail/071122048016/1.htm
これとは違う伸び方で、斜め方向に何本かに分かれて伸びてたかもしれません。
運転手が通り過ぎてしまったので、写真も撮れずじっくり見ることもできず、とても残念です。
目の錯覚じゃない事を祈りつつ、どなたか見てきてくれたらうれしいです。

だいたいの住所 神奈川県足柄下郡湯河原町宮上475−7

>> 「見てきて」ページはこちら


一つ目は巨大サボテン

巨大なサボテンである。

巨大、と聞くだけでもう用がなくても見に行きたくなるのが人の常だと思うのだが、なぜ誰も見てきてくれないのか。

なら僕が行こう。

というわけでやってきました湯河原駅。東海道線くだりに乗ると、小田原を越えたあたりから急激に旅っぽい雰囲気になってくるのだが、湯河原もその先の駅である。


湯河原到着。電車を降りた瞬間、夏休みみたいな空気が流れていた。
駅員一同に迎えられる。
目つきのあやしいタヌキにも迎えられる。

湯河原は温泉で有名なのだが、説明によるとその温泉を見つけたのがこのタヌキらしいのだ。いわば湯河原の創造主である。

バスを降りるタイミングがわからない

駅からはバスに乗ったのだが、なにしろどこにあるのかわからない目的地に向かっているわけで、最寄のバス停がまったくわからないのだ。

巨大サボテンを見逃さないよう車窓にじっと目を凝らす。


とはいえ巨大サボテンだから注意してなくても見つけられそうですけどね。

まったくあてがないので降りるタイミングを失っていたところ「お!ここだ!」と突き動かされるバス停があったので飛び降りた。ここである。


理想郷。

理想郷。なかなか自分から名乗れる名前じゃない。その自信、確かめさせてもらおうじゃないか。

理想郷で降りてしばらく歩くとウェルシティという施設があった。これ、投稿に書かれていた建物だ!


たしか巨大サボテンはウェルシティから美術館までの間、と書かれていた。

さすが理想郷。理想どおりである。

あとはここから川沿いの道を美術館まで歩けば途中に巨大なサボテンにあたるというわけだ。

それにしてもこのあたり、巨大とまでいかないまでも元気のいい植物がたくさん生えている。


壁をつらぬく植物。巨大サボテンが見つからなかったら「これです!」って言い切っちゃおうかと最初思った。
町にはところどころにタヌキが。どれもただごとではない表情。
サルは本当にいるらしい。
拾ったごみ入れ。
とにかくいいところなのだ。

こういう本筋とは関係ないものを撮りはじめると(ああ、巨大サボテンなかったんだな)と思う人いるだろう。

実は僕も来てみたはいいが、まったくそれらしきものがなかったのであきらめて帰ろうかと思っていた矢先だった。

あったのだ。


わかりますか?
ほら、でかいの!

思わず駆け寄った。その先にあったものは…


でかすぎるだろう。
迫り来るサボテンの迫力よ。
わーい(ちょっと怖い)。

一瞬サボテンってなんだっけ?と考え込みたくなるでかさだった。だって二階建ての家くらいある。

サボテンはホテルの玄関脇スペースに生えているのだけれど、巨大になりすぎてもう伸びしろがないほどだった。上に伸びられない分、横に横に広がってきているのだろうか。


上の方、伸びられなくて曲がってきてる。
もともとは一箇所から生えているからたぶんこれで一株なのだろう。

とにかく普通じゃない。湯河原の温暖な気候がサボテンを巨大化させたのか。何年くらい育てたらこうなるのか。そのへんの事情を聞こうと建物の所有者に話を聞きに行った。


サボテンの持ち主はこちらのホテル。
ザ・温泉旅館という趣でした。

誰もいない

これがどれだけ呼び鈴を鳴らしても奥に向かって呼びかけても誰も出てきてくれないのだ。従業員はみなサボテンの栄養になってしまいました、みたいな話だとホラーなんだけど、そんなことはないと思うので次見に行った人はぜひサボテンがでかくなった経緯を聞いてみてください。

最後に湯河原で買ったお土産を紹介しよう。お土産というか主にお土産屋のおばちゃんの紹介ですが。


今回お世話になったお土産屋さん。おばちゃんが明後日の方向見てるのはツバメの親が帰ってきたからです。

湯河原駅前のお土産屋さん、一福堂。ここには昔ながらのお土産グッズが売られていた。まんじゅう、干物、でかいポッキー。

この中から僕のこころをわしづかみにしたのがこちら。


温泉饅頭のぬいぐるみ、そして湯河原と書かれた湯のみ。
写真撮らせてください、って言ったら大騒ぎになった。

お土産屋さんのおばちゃんは「なにー、インターネット?写真撮るだけなら言ってくれたら買わなくてもよかったのにー」と言っていた。なにしろ親切でもうしわけなくなる。

--この温泉饅頭のぬいぐるみ、かわいいですよね

「これはね、8年くらいまえに番組で妻夫木聡くんが買ってくれて、その後こうよ、こう!もうほんと、こう!」

(急激な右肩上がりのジェスチャー)

--そんな売れたんですか

「すごかったわよ、ほんと。あとあんたあれ見た?ツバメ!」

--ええ、ツバメ来てますね

「ツバメってほら、夫婦がずっと一緒に暮らすっていうじゃない、生涯。でもさあんた、実はたまに浮気もするんだってよ。人間と一緒よね、ほほほほほー。」

--はあ

「もう少しして雛がかえると向かいの電線にずらーっと並ぶのよ。写真撮ってどこか投稿とかしたいんだけどさ、ほら、私たちどうしたらいいのかわかんないじゃない」

--あ、うちのサイトにも投稿コーナーがあって…

「あとあんたほら、湯河原来たらホタル見に行って欲しいわー。でも一泊しないとダメだわね。それから…」

おばちゃんの話をまとめると「湯河原はいいところ」ということになる。それは僕もうすうす気づいていたところでした。みんなすぐに行ったほうがいいです。


かわいい。

こちらのお土産はぐるなびSquareClipに参加してくれた方に抽選で差し上げます。詳細はのちほど!



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