なかなか釣れず焦りまくる
この日は追い風に味方され、予想以上に早く釣り場に到着した。 釣り糸を垂れる時間が長くなればチャンスも増える。今日は運が向いているなと思っていた。 この時はまだ。
チラリとライフネット生命のお二人の顔色をうかがうと完全に別世界へと旅立っているではないか。
後から聞いた話によると、この時すでに二人とも船酔いでダウンしていたそうだ。 僕はあまりに釣れないので飽きて呆れて寝てしまったのだと思い、めちゃくちゃ焦りはじめていた。
依頼主を退屈させてはなるまいと、竿を渡して深海釣りを体験してもらったりもしたが、釣れる気配も無い釣りが面白いはずがない。
しかも、これはかなり特殊な釣りでちょっと面倒な操作が必要なので、やはり最終的には僕と小塚さんの二人が釣り人としての役割を担うこととなった。
一分一秒を無駄にできないビジネスマン(勝手なイメージです)がお忙しい中時間を作って同船してくれているのだ。 なんとしても結果を出さなければ…!気合を入れ直す。 しかしそれが魚釣りの難しいところで、こちらがどんなに気合を入れようがエサに食いついてくれるかどうかは魚次第。そんなじれったさも釣りの魅力なのだが、この場合はそんなことを言っている余裕は無い。
ついに魚が!と思いきや…