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はっけんの水曜日
 
親に自分の職業を体験してもらう
安来節が仕事というわけではない

親に「お前は何の仕事をしているのか?」ときかれることがよくある。

そのたびに「インターネットのウェブサイトなどに記事を書いているフリーのライター」というふうに伝えていたのだけど、これがなかなか伝わりにくい。

親は「ほぅ……」と言ったまま黙ってしまう。

そもそも、自分の仕事を説明するのに外来語を4つも使わなければいけないのがもどかしい。

「フリーのライター」は「自由業の記者」とでも言えばいいかもしれないが「インターネットのウェブサイト」はさすがに日本語に直しづらい。

もう、いちいち説明するのがかったるいので自分が仕事をしてるところを見てもらって体験してもらうことにした。

西村まさゆき
(にしむらまさゆき)
1975年鳥取県出身。東京都中央区在住。フリーライター(自称)。境界や境目がとてもきになる。最近気になる県境はいわき市と北茨城市の間にあるやつ。
> 個人サイト 新ニホンケミカル TwitterID:tokyo26


仕事内容を伝えるのが難しい

フリーランスのライターになる前は、編集プロダクションで編集の仕事などをしていたので、そのときは「編集プロダクションで雑誌の編集などをしている」と説明していた。


編プロの存在が理解できない父と(口をキュッとするところなどが父親に似てきて恥ずかしい)

しかし、親はそもそも「編集プロダクション」という存在がよくわかってない。親の世界では「雑誌なんていうものは、記者が原稿を書き、その原稿を印刷屋が活字を拾って印刷して出来る」程度の大雑把な認識で止まっている。
そうじゃなくて、という話は何度もしたことはあるけれど、親が編プロを理解する前にぼくが編プロをクビになってしまった。

 

とりあえず、仕事の成果を見てもらった

その後、いろいろあって現在はフリーのライターを名乗っているけれど、これも最初に書いた通り、説明しにくくて四苦八苦する。


モノリスに触れるサル……

普段インターネットに全く触れることがない父に「インターネットのウェブサイト」を百ぺん説明するよりも、見てもらったほうが早いので、ぼくの書いた記事をiPadで読んでもらった。

シチューかき回しながら、市中引き回しのルートをたどる」を読んでもらう。


あ、笑った

父は昔からあまり笑う方ではないけれど、かすかにニヤッとした。

感想を聞いたら「ダジャレを本気で実行するところがおもしろいな。自分のやってるダジャレに腰が引けてるところが文章に出てる」といってくれた。

感想はそれだけだったけど、楽しそうに読んでくれたので良かった。

ここで「ダジャレがつまらん」とか「おもしろが足りない」みたいな、急に売れたお笑い芸人の親みたいなことを言い出したらどうしてくれようかと思ったけど、さすがにそんなことはなかった。

まぁやってみるわい

父に自分の記事を読ませて終わり。ではない。

ライターとしての取材と執筆もぜひ体験してもらって、ライターというものがどんな職業なのか知ってほしいのだ。

父は「作文は学校卒業以来かいたことないけどなぁ……まぁええわい、やってみるわい」と、若干の不安を感じつつも引き受けてくれた。

取材先はこちらで決めさせてもらった。初心者でも安来節を体験できる「安来節演芸館(島根県安来市)」という施設だ。

本来であれば、取材先の調査、取材申請などもライターの仕事なのだが、そこまでやってもらうとそれは職業体験ではなく、ただの外注になってしまう。

父にはあくまでライターのいちばんライターっぽい仕事、取材と執筆だけを体験してもらった。


真剣な眼差しで取材する父

ひとまず、次のページでその出来上がった記事を読んでいただきたいと思う。

それでは西村父による「1日で安来節のどじょうすくいおどりの名人になろう!!」の記事、はりきってどーぞ。



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