みなさん、暑い中いかがお過ごしでしょうか。 大学三年生の夏休み、僕は悩んでいます。 進路、就活、卒論…果たしてこの先僕を受け入れてくれる場所はあるのでしょうか。わずかに自分だけのために空いた、スペースはないんでしょうか。 そんなわけで、自分がぴったりとはまれる隙間を探しに出かけてみました。
1992年生まれ、大学3年生。趣味は読書と映画と音楽と飲酒。C-3PO、ウォーリー界隈に似てると言われる。 > 個人サイト ツイッター
フィットする隙間を探す
自分がぴったりはまれる隙間を探すには、まず自分の幅を知らなくてはなりません。DPZ編集部を出発する前に奥行と横幅を取ってもらいました。 ちなみに、真面目にガイダンスを受けている最中も編集部ではミラーボールが回り続けていてやりづらかったです。
渋谷をスタート
まずはDPZ編集部のある渋谷ヒカリエを出て、渋谷のビル街を歩きます。ビルとビルの間には魅力的な隙間がいっぱい!! ・・・とはならず、夏休みは午後に起きるため、久々に早起きしたら空腹が大変なことに。ガイダンス聞いている最中からずっとお腹鳴ってました。 コンクリートジャングルを、亡者の面持ちで歩きます。
とりあえず駅前から隙間を見つけては入り、写真を撮るのを繰り返してたのですが、まず誰も止まってくれない。 キャッチが多いせいもあるのか、「隙間に入るから写真を撮ってくれ」と言っても逃げるように去っていきます。 まずは現代人の人と人との隙間ってとこですか…母さん、東京はつらかとこです(東京出身)
渋谷の隙間は治安が悪い
渋谷の隙間を撮り続けていて分かってきたのですが、渋谷の隙間は治安が悪い。至るところにステッカー、グラフティアートがあり、さながらシカゴの暗黒街。こんなところの隙間に挟まっていては、ダラダラの白いシャツに金ネック、ハットのヒップホップ集団に身ぐるみはがされてしまいます。
しかし現れたのは掃除するファッショナブルなお兄さん(たぶんショップの店員さん)。すかさず写真を撮っていただきました。 シカゴの暗黒街というよりは、百鬼夜行的な、あやかしの類が写りこんでいます。
文化の隙間、サブカルの街、下北沢へ
次に向かうのはサブカルの街、下北沢です。 サブカルといえばメインカルチャーとは一線を画す、いわば文化の隙間!この企画にも適してるのではでしょうか。なんかゴミゴミしてて隙間多そうだし。 そういえば昼ごはんに入った駅前のスタ丼やさんでスキマスイッチがかかり(積み上げたのぶっ壊すみたいな歌詞ってスキマスイッチだよね?合ってる?)、隙間神(すきましん)のほほえみを感じました。
下北沢の隙間は渋谷のギャングスタなものと比べるとだいぶ居心地のいいものが多かったです。でも密着した長屋が多いせいか隙間そのものが少ないように感じました。でも写真撮ってても冷たい視線が少ない!さすがサブカルの街!
再びビルの間隙へ
集合時間も近くなり、今度はまたビル街のある新宿にやってまいりました。 ここらへんで日差しと隙間の奥に広がる闇で頭がやられていたのか、隙間に入る収納を大塚家具に探しに行きました。しかし、あるのはラグジュリアスなものばかり。 「違うんだ!!あの隙間にはまる収納はこんなものじゃないんだ!!」 違うのは僕の頭な訳ですが気にせずがんがん挟まりました。
新宿の隙間はなんというか優等生で、荒れ過ぎずおしゃれすぎず、まるで街を闊歩するキャリアウーマンかのよう。 もはや隙間に愛着がわいてきてしまい、歩道橋の格子に腕を突っ込む始末。自分に合う隙間を探すのではなく、「いい隙間」を追求している自分がいました。
僕たちはもう、隙間の中にいる
渋谷-下北沢-新宿と自分がぴったりはまる隙間を探し回ったわけですが、ふと疲れて空を見上げてみました。
目の前に広がるのは何もない空。区切りがないためそこには隙間もありません。空はちっぽけな人間を見下ろすように、ただそこにありました。 そうです。早く気づくべきでした、僕はすでに人と人の隙間にいたのです。自分がはまる場所なんて探さなくていい。人と人の間こそ、僕のはまるスペースだったのです。
まとめ
「人間」とはそもそも仏教用語で、人と人の(あんま覚えてなかったのでここらへんでやめときます) とにかく!!居場所なんて探さなくてもいい、みんなのいるここが僕の居場所なんだ!!