特集 2017年1月15日

かっこ悪い怒られ方【回答編】

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松の内も明けようかという頃合いに、「かっこ悪い怒られ方」大公開でございます。

皆様、奮ってご投稿いただき誠にありがとうございました。その中でも、特にかっこ悪く、微笑ましきエピソードをざざざっとご紹介。新年早々、怒られ話満載のページがスタートです。
1970年群馬県生まれ。工作をしがちなため、各種素材や工具や作品で家が手狭になってきた。一生手狭なんだろう。出したものを片付けないからでもある。性格も雑だ。もう一生こうなんだろう。(動画インタビュー)

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まずは構造的に笑ってしまう話から。
とある時期、同僚Aとほぼ毎日交互に怒られていました。
それが2ヶ月程経ったとき、上司に「怒るのもストレスなんだから!」と怒られました。
これ、自分のせいですかね?

ぴーひょろさん
怒られる内容は謎ですが、毎日交互にってよくネタがつきないもんですな。あと何かの回路みたいな話ですね(本格的に電子工作に例えたかったが断念)。
図にするとこうですかね。これが毎日交互に繰り返される。
図にするとこうですかね。これが毎日交互に繰り返される。
次は「そこ突っ込むの~?」って話。
高校時代、遅刻した友人が教壇の前で担任に『あの~バス、遅れちゃって~』と言い訳を言い始めた瞬間、
担任から『バス『が』遅れたの!?バス『に』遅れたの!?…どっち?』と間髪入れずに突っこまれ(『が』と『に』はひときわ高い発音で)、
消え入るような小さな声で『すみません…バスに遅れました……』と白状させられたのを見た時、あまりの痛々しさにクラス全員が目をふせました。
自分じゃないのに。

他人の恥ずかしさが身につまされるほど感じられた17歳の春。

八木山第二動物園さん
先生よ!その『が』と『に』問題は永遠の秘密の花園、踏み込まないで欲しかった。なぜなら私も未だにやっちゃうから。もうあいまいにすることのできなくなった、あの助詞。クラス全員がいっせいに大人になった瞬間ですね。


大人といえば、こちらは小粋な大人のかっこ悪くも奇妙な話。
海外渡航中の空港手荷物検査にて、金属探知ゲートでひっかかりポケットの中身を全部出せと。出てきたのがまさかの手品道具。これはなんだと説明を求められ、その場で即興手品ショー。検査員の人だかりができて作業が一時滞ったゲートのむこうで、ハッキリと日本語で「あのおっさんふざけんな!」

テキーラ巣木尾さん
怒られる前までは、アメリカ映画みたいな話ですな。

しかし説明求められたらやらざるを得ませんよね手品。失敗したらどうなるんだろう。奥へ連れていかれるのか。我々を欺こうとしたのかユー!って。見た目は完全にふざけてるが本人は冷や汗三斗だ。
適当な絵と手品ですみません。こんなソウルトレインはいやだ。
適当な絵と手品ですみません。こんなソウルトレインはいやだ。
冷や汗というか、これはやっちまった、というのがこちら。
社用車1のETCカードが昨日車内に置きっ放しでした!けしからん!と支店内全員CCでお叱りメールが来たので、
その車予約表に名前を入れてたのは私ですが色々あって昨日社用車1に乗ったのはわたしではありません!誤解なきよう!ちなみに私は社用車2に乗りました。と返信したところ、
社用車2にもETCカードが車内に置きっ放しでした!と追加で怒られてバツが悪すぎました。

マイコさん
オゥ…ザッツ・薮スネーク(ルー語風)。これは総務部のわなだ。


さあここで中学時代3部作(投稿者はバラバラですが)の登場です。ふるえるぞハート燃えつきるほどヒートな怒られ時代!怒られど真ん中!怒られ良好!
中学時代の掃除の時間に、ジャージの首の所から顔面だけ出して「黒岩!」そこにセーラーのリボンをかけて「橋本聖子!」とふざけていたら、担任が突発的に怒り本気で蹴られ、泣きながら掃除に戻りました。ハラリと落ちたセーラーのリボンは真面目に掃除していたクラスメイトが拾ってくれました。

天野 ヨゴロウザさん
リボンで聖子になる巻き方がわかりませんでしたがなんとなく描いてみました。この有様に蹴りを入れる胆力って、どっから来るんですかね。
リボンで聖子になる巻き方がわかりませんでしたがなんとなく描いてみました。この有様に蹴りを入れる胆力って、どっから来るんですかね。
中学生の時の話です。
マトリックスを観てからというもの、ネオやトリニティ―に憧れ、サングラスに黒のTシャツ、黒のパンツ、黒のスタッズブーツ、黒いマント的なコートをまとい、近所を徘徊していました。
肩で風を切るような歩き方で、ネオになりきり、敵の有無を確認すべく、定期的に首を左右に振っていました。
ある日、仕事帰りの母とばったり会ってしまい、「夜に黒い恰好をしている歩行者は車から見えず、いかに危ないか」を、こんこんと言って聞かされました。
思い出すたびに、「あー!」となります。かっこ悪かったし、叱られ方もかっこ悪かった。

さかむけ小僧さん
母のド正論と愛情が心に刺さります。ネオになったり額に邪気眼が現れたり忙しい時期なのに家に帰れば圧倒的な現実が待っている。永遠にわかりあえない2つの魂、と言いかけておおげさなのでやめておきます。
中学生の頃、放課後遅くまで残り委員会活動をしていたら
若い先生がパンをくれたので食べました。袋にも入っていない、ちぎってわけてくれた、「今すぐ食べろ」的なものでした。

若い先生が立ち去ったとき 年かさの先生から「学校で昼食以外食っちゃいかん」と叱られました。

咀嚼中のところを叱られたのでモゴモゴ「すみません」と謝ったら「すみませんて言いながら何モグモグしとるの!!」とさらに叱られました。
じゃあ志村けんのようにウゲーと吐き出せというのか。
「若い先生から貰ったんです」と弁解しましたが「貰ったからって食べるのか」と昼食以外のパンを食う=極悪人に決定でした。

若い先生に罪はないのか。格好悪いというより腹立ってきましたが、昭和の中学校なんてこんなもんですよね。殴られなかっただけずいぶんマシといふものです。

パチリパンダさん
途中までは昔話とか説話みたいだなと思って読みました。「ある日歩いていると若い村人が来てこう言った」みたいな。

年かさの村人の無理難題を華麗にトンチで切り抜け、主人公はスフィンクスに食べられずにすみました、とならずに現実は、追い詰められ味のしないパンを飲み込むだけという、世知辛い話でありました。


最後は厳粛な話で締めますか。
大学時代、演劇部に所属していたのですが、ある公演で小道具にダッチワイフを使うことになった時のこと。稽古場に持ち込まれた人生初の生ダッチワイフに妙にテンションが上がってしまい、友人と一緒に彼女のケツをばしばし叩いたりジャイアントスウィングをかけたりしていると、それを見た小道具係の先輩が激怒。「お前らそこに並べ!」と言われ、ダッチワイフを元の場所に戻す間もなく、僕・ダッチ・友人という立ち位置のまま他の部員もたくさんいる稽古場の真ん中で大説教。先輩や他の部員よりも、ダッチワイフ本人からの視線が一番痛かったです。

静物さん
ザ・かっこわるい。優勝。

言いたいことはいろいろあるが無難に終えられる気がしないので、「先輩はきっと安くないワイフに穴が開くのを恐れていたんでしょう」とか「私でもそこにワイフがあったらそうしたくなるわねウフフ」とサラッと書いておきましょうか。

というわけで厳選した8点のストーリーをご紹介しました。全部ご紹介してねぎらいたい思い100万光年ではございますが、今回はこの辺でご容赦を。

よく考えたら「かっこいい」怒られ方、ってほぼないですよね。今さらですが。
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