特集 2016年12月6日

眼鏡専門学校でメガネを学ぶ

見事なまでの
見事なまでの"眼鏡専門学校っぽさ"よ。
以前から、国際的なメガネの展示会『iOFT』や、メガネの生産量日本一である福井県鯖江市の『めがねフェス』を取材している。メガネが好きだから。
で、先日自宅のある中野から新宿まで自転車で移動していた時に、ふと気になる建物を発見した。看板に『東京眼鏡専門学校(とうきょうがんきょうせんもんがっこう)』とあるのだ。
なんだそれ。そんな専門学校あるのか。メガネについての何を教えてるのか。
気になるので、取材を申し込んでみた。
1973年京都生まれ。色物文具愛好家、文具ライター。小学生の頃、勉強も運動も見た目も普通の人間がクラスでちやほやされるにはどうすれば良いかを考え抜いた結果「面白い文具を自慢する」という結論に辿り着き、そのまま今に至る。(動画インタビュー)

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眼鏡専門学校の見学会

この『東京眼鏡専門学校』のホームページを見ていると、どうやら近々のタイミングで学校説明会を開催するようだ。
というか、ほぼ毎月のように説明会を開催しているとのこと。
よし、ナイスだ。その説明会に混ぜてもらおう。
これこれ。自転車乗ってる時にこの看板を見つけたのだ。そりゃ「なにこれ」って止まるよな。
これこれ。自転車乗ってる時にこの看板を見つけたのだ。そりゃ「なにこれ」って止まるよな。
場所は総武線大久保駅と東中野駅の間ぐらい。東京中央卸売市場の淀橋市場のすぐ近くにメガネの学校はあった。
地下1階・地上11階の立派なビルである。そしてこのビルにみっちりと「眼鏡に関する知恵と技術」が詰まっているのだと思うと、ちょっと興奮する。
12月だけに、クリスマスツリーがお出迎え。
12月だけに、クリスマスツリーがお出迎え。
本物のメガネが飾られてる辺りに、さすがメガネの学校らしい本気を感じる。
本物のメガネが飾られてる辺りに、さすがメガネの学校らしい本気を感じる。
エントランスには時期的にクリスマスツリーが飾られていたのだが、よく見ると、いかにも眼鏡専門学校だな!という飾り付けが施されていた。
単に誰かの忘れ物じゃないのか、というぐらいの地味さだが、話に聞くと、ちゃんと飾り付けられたものらしい。

そもそも、どういう学校なのか

学校説明会ということで、まず参加者は大教室に集められて、ここが「どういう学校なのか」的なパワポを見ながら校長先生の話を聞くことになる。

東京眼鏡(がんきょう)専門学校は、いくつかのメガネメーカーなどが支援して作られた学校。もうすぐ創立50周年というからなかなか立派なものだ。
高卒の子が入る3年制の「第一眼鏡学科」と、専門・短大・大卒から2年制の「第二眼鏡学科」に分けられており、だいたい毎年合わせて20~30人がメガネのことを学びに入学してくるという。
今回の説明会参加者は3名。遅い時期の説明会ということで人数は少ないが、皆さんかなり本気で説明を聞いていた。
今回の説明会参加者は3名。遅い時期の説明会ということで人数は少ないが、皆さんかなり本気で説明を聞いていた。
で、ここで学べるメガネの勉強って何かというと、主にメガネ屋さんで働くための知識や技術である。
メガネを買いに行くと、店員さんが自分に合うフレームを選んでくれたり、視力を測定してくれたり、レンズをフレームに入れてメガネ作ってくれたりするだろう。そういうの全部を、ここで学ぶのだそうだ。

だいたい卒業生のおよそ8割がメガネ販売店に就職し、2割が眼科の検査員となるとのこと。あとはレンズメーカーやフレームメーカーへ、という道もあるそうだ。(昨年度は就職率100%!)

最終的に「認定眼鏡士」のSS級という資格を取るのが卒業までの流れである。あまり聞かない資格だが、メガネを作るために必要な知識がガッツリ問われる厳しい資格なのだそうだ。

まずは視力測定を学ぶ

学校の概要説明が終わったら、次は学内で「普段はどういう授業をしているのか」を見せてもらおう。
測定機材と校長先生。
測定機材と校長先生。
まずは認定眼鏡士の大事な仕事の一つである、屈折力(目のレンズの屈折率)の測定実習。
先ほど学校の説明をされていた本学の校長、林先生が、ここも担当してくださった。
視力の測定には関係ないが、よく見たら校長のネクタイがメガネ柄。
視力の測定には関係ないが、よく見たら校長のネクタイがメガネ柄。
この屈折力測定機器、当サイトでも以前にライター北村ヂンさんが取材に伺っているニデックさんの機械である。
僕ら目が悪い族にはお馴染みの、あの、覗き込んだら気球が見えるアレだ。
アレを使って的確に視力を測定する技術を、ここで学ぶのだ。
実際やってみるとかなり難しい。目標をセンターに入れてスイッチ…!
実際やってみるとかなり難しい。目標をセンターに入れてスイッチ…!
説明会参加者がそれぞれ「測られる方」「測る方」に分かれて挑戦してみたのだが、これが思ったよりもやたらと難しい。
まず、拡大された相手の眼球を、機械自体を上下左右に動かしてモニターの中に捉え、ピントを合わせなければいけない。これが本当に難しい。
しかも素早くやらないと、眼球が乾いてしまうので相手のまばたきが増える。そうなるとまた測定が難しくなるわけだ。
今度は入れ替わって僕が測定される方に。あー、気球見えてる。
今度は入れ替わって僕が測定される方に。あー、気球見えてる。
その上で、うまくピントが合ったらジョイスティックを操作して中心の四角いワクにピントの点が入った状態をキープしつつ、スイッチを押す!というのを片目あたり3回繰り返さないと、きちんとした測定結果が出ない。
校長先生が「シューティングゲームみたいでしょう」と笑いながらカッカッカッと素早く測定するのが神業に見えてくるのだ。
こないだ眼科でメガネの処方箋作ったばかりなので、この紙にも見覚えがある。
こないだ眼科でメガネの処方箋作ったばかりなので、この紙にも見覚えがある。
測定が終わると機械から測定結果がレシートのようにプリントアウトされてくる。
この結果の読み方は、まずと両目に分かれて、S・C・Aの3項目がある。「S」はいわゆる視力の数値で、マイナスが近視、プラスが遠視となる。「C」は乱視の強さ、「A」は乱視の軸(どの角度がブレて見えるのか)ということ。
各項目の最後に「9」という数字が並んでいるが、これは測定結果の信頼性を表すそうで、最低が7、最高が9になるそうだ。

あと、リスト上の「VD」は角膜の頂点からメガネレンズまでの距離。下の方の「PD」は瞳と瞳の間の距離となる。なるほど、そういう数値だったか。
眼鏡専門学校では定番の忘れ物らしい。
眼鏡専門学校では定番の忘れ物らしい。
ところで、校長先生が測定中に機械の近くに手をついて「あっ」と言いながら何かを片付けていたのが気になった。
それ、なんですか?と見せてもらったのが、写真の通りカピカピに乾いた使い捨てコンタクトレンズである。

校長先生「測定の実習をする時にコンタクトを外して机に置いて、そのまま忘れて帰る生徒が多いんです。眼鏡専門学校あるあるですよ」

もし今後、眼鏡専門学校の卒業生と話をする機会があったら「測定機の近くって、乾いたコンタクトレンズが落ちているよねー」って言おう。
「あー、あるある!落ちてるわー」って共感が得られるはずだ。
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レンズを削らないとメガネにならない

続いての見学は、いよいよメガネそのものを作る授業である。
といっても、メガネフレームを一から組み上げるとかでは無く(そういう授業もあるけど、今回は違う)、メガネ販売店で売られているフレームに、レンズをはめて完成させる技術を学ぶためのものだ。
見たことのない機械が並んでるとテンションが上がる。
見たことのない機械が並んでるとテンションが上がる。
つまり、僕らがメガネ屋でフレームを選んでメガネを買うと、バックヤードで店員さん(認定眼鏡士)が視力の測定結果に合ったレンズを何だかんだやって、メガネとして完成させて「ハイ」って持ってきてくれるだろう。
その「何だかんだ」してる部分の授業ということである。
削る前の、いわば“生のレンズ”。
削る前の、いわば“生のレンズ”。
まずは、レンズ。
これ、何も加工していない状態だと、まん丸で小ぶりなおせんべいぐらいのサイズがある。
この素材的な加工前レンズをフレームにぴったり入る形に削りだしてハメ込むことで、メガネとして完成するわけだ。
メガネ屋のバックヤードには、こういう機械が設置してあるのかー。
メガネ屋のバックヤードには、こういう機械が設置してあるのかー。
とはいえ、レンズを削る前にまずやらなきゃいけないことがある。
フレームを測定して、レンズをどういう形に削ったらいいか決めなきゃいけないのだ。
昔はそういうのも手作業な職人仕事だったようだが、今はもう違う。

研磨機にまずレンズの入ってない素通しのフレームを入れてボタンを押すと…
「機械ってすごい!」とざっくりとした感動に包まれる瞬間。
「機械ってすごい!」とざっくりとした感動に包まれる瞬間。
研磨機内の金属のピンが、フレームの内側をウィーン…ってなぞり始めるのだ。
十数秒ぐらいでピンがフレームの中を一周し、終わるともう片方のフレームの内側もウィーンってなぞってトレース完了。
時間は両目でおよそ30秒ぐらいかかっているが、「うわー、なんかなぞってるなぞってる!」と興奮している間に終わってるので、実質、あっという間だ。たぶんこれ慣れてもいつまでも興奮できるタイプのやつじゃないか。
星形とか「2001」型みたいな悪ふざけメガネもこんな感じで作ってるのかな。
星形とか「2001」型みたいな悪ふざけメガネもこんな感じで作ってるのかな。
するとご覧の通り、モニターにフレームの形がきっちり入力完了されるという仕組み。
ちなみにフレームのないタイプのメガネの場合は、ダミーのレンズを設置して外側のフチをなぞることで、トレースするそうだ。
レンズのきっちり中央を固定しないと、使い物にならなくなるそう。
レンズのきっちり中央を固定しないと、使い物にならなくなるそう。
そしたらレンズを研磨機にポン。(実際にはちゃんとズレ動かないように専用の器具で押さえつけてる)
スイッチをピッで研磨スタートだ。
中で水しぶきが飛んでいるのは、レンズが摩擦熱で焦げるのを防ぐために流されている冷却用の水。
中で水しぶきが飛んでいるのは、レンズが摩擦熱で焦げるのを防ぐために流されている冷却用の水。
研磨機の中で砥石とレンズが回転しながら擦り合わされると、チルチルチルチル…という音と共にレンズの形がみるみる変わっていく。
さっきまで完全な円盤だったのが、1分もしないうちにレイバンのサングラスみたいな形になっているのだ。
研磨機の内部はこんな感じ。
研磨機の内部はこんな感じ。
ちなみに研磨機の中には、ガラスレンズ用の粗砥ぎ、プラスチックレンズ用の粗砥ぎ、フレームにきっちりハマるようにフチに凸を削りだす砥石、仕上げ研ぎ、の4種類の砥石が並んで配置されている。これも自動で使い分けてレンズを削ってくれるわけだ。

で、これでレンズ完成!かと言うと、そうじゃない。
上の四角い桶はなんだと思ったら、ここに溜めた冷却水を流しつつ削るスタイルだった。
上の四角い桶はなんだと思ったら、ここに溜めた冷却水を流しつつ削るスタイルだった。
機械で削ったレンズはフチが非常に鋭くなっており、指で触れるとスパッと切れてしまうこともあるのだ。目の近くにそんな鋭利なものがあるって、怖すぎる。
そこで最後は手作業でちょっとずつカドを丸めるように削って仕上げて、ようやくレンズが完成するのだ。
ここまで来たら、もうほぼほぼメガネだ。
ここまで来たら、もうほぼほぼメガネだ。
実は最近のメガネ販売店に入っているような機械であれば、普通に加工前レンズ入れてスイッチ入れて…で、この仕上げ行程まで完全自動で行ってくれるらしい。
しかしここはあくまでも技術を学ぶ専門学校。機械がやってくれるとはいえ、レンズを手で削る技術は継承する必要があるということで、仕上げまではやってくれない形式の研磨機を使って実習しているとのこと。

ただ、聞いた話だと、この実習はレンズの細かい削りカスが水しぶきと一緒に服に飛んできて汚れるので、ちょっと不評だそう。教師側も生徒側も、なるほどだ。
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メガネ販売店inメガネの学校

眼鏡専門学校の中には、メガネの販売店がある。
正確に言うと、メガネ販売店での業務を体験できる疑似ショップ教室…『メガネファーム』がある。
メガネファーム店内。並んでるダークスーツの人は、実習中の第二眼鏡学科二年生。ピシッとしてる。
メガネファーム店内。並んでるダークスーツの人は、実習中の第二眼鏡学科二年生。ピシッとしてる。
眼鏡専門学校では、最終学年になると実際にメガネ販売店や眼科にインターンとして入れてもらい実地で研修を行う制度がある。
この『メガネファーム』では、そのインターンとして外に出る前の、いわばプレインターン的な授業として、お客さんがメガネを選びに来たところの接客から、実際にメガネを受け渡して代金をもらうところまでをきちんとシミュレートできるようになっている。
並んでいるのは、学校に協賛しているメーカーから提供された、ちゃんとしたフレーム。ただしちょっと型遅れ。
並んでいるのは、学校に協賛しているメーカーから提供された、ちゃんとしたフレーム。ただしちょっと型遅れ。
とは言え、学校見学でこのメガネファームを訪れたところで、見学者がなにかを体験できるわけではない。「はー、こんな設備があるんだな」と納得するぐらいがせいぜいだ。
じゃあなんでここに来たかというと、ちょっとしたオマケがあるのだ。

先生「ここでは、皆さんにメガネをプレゼントいたします」
見学者「えっ」
突然の宣言にちょっと浮き足立つ見学者の皆さん。そりゃそうだろう。
突然の宣言にちょっと浮き足立つ見学者の皆さん。そりゃそうだろう。
なんと、ここで実習を行っている先輩の手によって、新しくメガネを1本作ってもらえるというのだ。
マジか。(一瞬喜んだけど、僕は見学じゃなくて取材なのでメガネプレゼントは無し)

視力の測定やレンズの削りだしなど一連の「メガネの作り方」を見学してきただけに、最後にその総まとめとして完成品のメガネを作ってもらえるのはかなり嬉しい。

メガネの学校で眼を作る

さて、この学校説明会のラストを飾る目玉イベントが「目玉を作る」というもの。
こちらとしても「説明会の目玉は「目玉を作る」です」って校長先生から言われても、何が何だか。
小学校理科の授業みのある品揃え。
小学校理科の授業みのある品揃え。
実際、参加者全員が「何が何だか…」みたいな表情で最初に説明を受けた会議室に戻ると、机の上には工作キット的なものが揃っていた。
材料としては、紙コップ2つに薄いビニール、ルーペ、レンズを使うようだ。
紙コップで工作って久しぶりだな。
紙コップで工作って久しぶりだな。
紙コップの底をくりぬいてルーペを貼り付けたり、コップの口にビニールをピンと張って貼り付けたり…と、なんというか懐かしい感じの工作をちまちま行うこと5分。
これが「目玉」のモデル。小学校理科の授業をちゃんと憶えてたら、どういう意味か分かるはず。
これが「目玉」のモデル。小学校理科の授業をちゃんと憶えてたら、どういう意味か分かるはず。
ルーペのついた方のコップに、ビニールを貼ったコップを重ねれば「目玉」の完成だ。
ざっくり模式図。「めのしくみ」みたいな内容で習ったと思う。
ざっくり模式図。「めのしくみ」みたいな内容で習ったと思う。
要するに、眼球でモノを見ると、眼球の凸レンズ(水晶体)を通してその像が網膜に反転して映るのだが、水晶体をルーペ、網膜をビニールに置き換えたのが、いま作った目玉モデルというわけ。
理屈は分かっていても、かなり楽しい。
理屈は分かっていても、かなり楽しい。
おおー、逆さに映ってる。
おおー、逆さに映ってる。
この2つの紙コップを少しずつ近付けたり遠ざけたりすると、ピントが合わずぼやけた像が映る。この状態がいわゆる近視や遠視というやつだ。
で、紙コップ目玉が近視の時に、ルーペの前にレンズをかざすとちゃんとくっきり見えるようになる。これが、メガネをかけた状態である。
レンズをかざすとよく見える。メガネを初めてかけた時の感動、アゲイン。
レンズをかざすとよく見える。メガネを初めてかけた時の感動、アゲイン。
子供の実験じみた工作だが、メガネについて学ぶなら当然こういうことも理解しておくべきなのだ。
…という流れで、学校では目の仕組みや光学についても勉強しますよ、と締めくくって、東京眼鏡専門学校の説明会は終了となる。

在校生はメガネ好きなのか

ひとまず学校の中はざっと見て回れたわけだが、ひとつ気になることが解決していない。
この学校の生徒は、どういう理由でメガネの学校に入学したのか?メガネ好きなの?ということだ。
メガネをチャッと直すポーズしてくださいと頼んだら、恥ずかしがりつつも対応してくれた。ありがとうございます。
メガネをチャッと直すポーズしてくださいと頼んだら、恥ずかしがりつつも対応してくれた。ありがとうございます。
そういうことは直接に聞かないと分からないので、メガネ女子にして東京眼鏡専門学校の最上級生、今回のチューターもやってくださった川村さんと加藤さんに伺ってみた。
川村「えー、そもそも単純にメガネが好きなんですw。で、メガネを新調しようと検索していたら「認定眼鏡士」という資格があると知りまして。この学校を卒業すると「認定眼鏡士」のSS級というのが取得できるんですね。強そうでいいなぁ、と」
ちなみに通信教育だとS級。実務を数年経て受験できるのが最上位のSSS級だそうだ。確かに欲しい。眼鏡士SSS級。メガネ魔法とか使えるに違いない。
加藤「私は高校で次の進路を考えている時に、専門学校の紹介サイトで「医療系」とか「体育系」といった中で「メガネ・コンタクト」というカテゴリを見つけまして。気になって説明会に来てみたら、資格も取れるし就職にも有利ということで入学しました」、と」
メガネを洗浄しながらメガネ談義を始める生徒の皆さん。メガネすごい好きだな。
メガネを洗浄しながらメガネ談義を始める生徒の皆さん。メガネすごい好きだな。
あれ、じゃあ加藤さんは別にメガネのこと好きじゃないのかな?と思ったら大間違いだ。

実はこの話を聞く前に、模擬店メガネファームで学校見学者&僕のメガネを洗浄してもらうという一幕があったのだが、それぞれ洗ってるメガネのフレームやレンズについて、川村さん加藤さん始めその場にいた生徒全員が「このフレームは」「鼻当てが」などいちいち細かくチェックしだすのだ。

さすが、こういう環境で2年3年といるだけで、誰でも間違いなく相当なメガネ好きになってしまうようだ。

ついでに川村さん加藤さんに「得意科目ってありますか」と聞いたところ、加藤さんは「レンズの削り出しなど加工分野が得意」、加藤さんは「加工も好きだけど視力の測定がすごく好き」とのことだった。

加工が面白いのは理解できるが、視力測定が好き、というのはなかなか分かりづらそうだ。
就職を目標に入学した加藤さんが、眼鏡関係における独自性の強い「好き」に踏み込んでいる感じは、すごくいいなと思った次第である。

ちなみに学校説明会は、今後も来年3月まで毎月開催されるとのこと。次世代のメガネ業界を担わんとする人は、ホームページを確認の上、ぜひ行ってみて欲しい。

取材協力 東京眼鏡専門学校
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