特集 2016年6月12日

地域の「名物おじさん」話を教えてください

特に画像がない記事なので、動物の写真をお楽しみください。
特に画像がない記事なので、動物の写真をお楽しみください。
「にさんがご」と呟き続ける「2x3=5おじさん」や、毎朝じゃんけんをしかけてくる「ジャンケンおじさん」など、地域名物の愛すべきおじ(おば)さん情報を募集しました。

前回記事では「見た目インパクト系」「フレーズ気になる系」などを紹介しましたが、果たしてみなさんの街にはどんなおじさんがいるのでしょうか。

※メールは一部編集をしています。お送りいただいたみなさま、ありがとうございました!!
1990年沖縄生まれ。営業日のお昼休みに(ほぼ)毎日更新する「今日の休憩」というブログを運営しています。

前の記事:地域の「名物おじさん」話が聞きたい

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毎朝密着系

「ずんずん」

高校生の時、毎朝、ちょうど通学時間くらいに、学校近くの曲がり角をスゴい速さと大股で、直角にずんずん曲がっていく30~40歳くらいのおじさんがいました。
「ずんずん」という愛称は部活の先輩から教えてもらったのでずいぶん以前から有名人であったようです。
細身の身体で、倒れんばかりの前傾姿勢のまま、勢いよく曲がっていくというエッヂの効いた曲がり方はもちろん、
ボリュームのあるアフロヘアとホットパンツにロンドンブーツという高校生には刺激の強いファッションが強烈に印象に残っています。

八木山第二動物園
大股でずんずん歩いてるだけでも目立ちそうなのに、アフロヘアにロンドンブーツなんて即名物入りですね。あだ名も「ずんずん」と子供がつけたっぽくて素晴らしいです。
「草笛おじさん」
ハーモニカおじさんに似ているが、演奏は草笛。
早朝、草笛の音を街に響かせる。
お~しゃん
「早朝」「草笛」「街」って語彙がなんだか綺麗でワクワクしますね。さぞ透き通った音色だったんだろうなと思います。音が印象的な人物も名物になりますね。
涼しげなアヒルです。
涼しげなアヒルです。

小学生のスター系

「はよーっしおじさん」
朝、小学校の1階の廊下で時々すれ違ってた謎のおじさん。挨拶すると「はよーっし」と返してくれます。
学校内の他の場所では見たことがなかったと思います。
今思うと、給食の材料などを運ぶ業者の人だったのかもしれません。
caribou
「おはようございます」などが「はよーっし」と聞こえてしまうタイプのおじさんだったのでしょうか。多分、普通に働いている威勢のよい社会人だったのかと思いますが、子どものフィルターがかかると「はよーっしおじさん」と名物になってしまうのですね。
「たけちゃん」

小学校で「たけちゃん」というおじさんが有名でした。
本名などの素性は一切不明。「たけちゃん」という呼び方も、誰かがそう呼ぶのを聞いて、自然と伝わっていくという謎のおじさんでした。
誰かの親でもないのに、小学校の運動会などの行事には必ずママチャリで来て、応援するでもなく隅の方でうろうろし、いつの間にかいなくなっていました。
大して構ってくれるわけでも愛想がいいわけでもなかったのですが、なぜか一部の小学生男子からは大人気で、よく絡まれていました。
森林苗木
親でもなく、なぜか現れる「たけちゃん」。私の地域にもそういうおじさんいました! 出どころが不明だけど、毎回見るから愛着が湧いてくるんですよね。そしてなぜ「たけ」だったのか。謎も残ります。
「マリオカートのおじさん」
小学校近くのピーチ城(通称)に住み、マリオの格好で50ccのカートを乗り回すおじさん。マリオの帽子とユニクロなどで買った服で趣味のカートに乗り、子どもたちに玩具、文房具、駄菓子を配りながら交通安全を呼びかけていた。話題になり、学校の自転車安全教室や奈良西警察署の交通安全イベントに呼ばれるまでに。メンバーもルイージ、ワリオ、ワルイージ、ピーチ姫、テレサ、ドンキーコング、ヨッシー、キノピオ、クッパ、サンタクロースなど14種類が加わった。

県境マニア
あまりの名物ぶりに、メディア露出まで進んでしまったマリオカートおじさん。メンバーも14種類加わり、なんかベンチャー起業が大企業になるまでを見たような気持ちになりました。
ひつじの群れです。
ひつじの群れです。

見ていて不安になる(だけど気になる)系

「トランシーバーおじさん」
岩手県盛岡市の繁華街「大通り」を、トランシーバー相手に大声で怒鳴りながら自転車で滑走する名物おじさんです。上京して以来しばらく見ていないので、「そういえばまだ出没しているのかな」とググってみたら、出てきました。

鯵田
トランシーバー相手に怒鳴るって、ちょっと映画っぽいですよね。何か敵と戦ってるのではないか、なぜ携帯電話でなくトランシーバーなのか。Googleでもひっかかってしまう個性の強さです。
「スカートおじさん」
もう15年以上前のことですが。
頭つるぴかの白人男性が、女子高生の制服に身を包み、ルーズソックスを履いて歩いてました。
実家付近に住んでるらしく頻繁に家族からも目撃情報がありました。
インパクトありすぎて逆にあだ名がつけにくいのですが、とりあえず家族の間では「スカートおじさん」と呼んでました。
kokei
おじさん×女子制服、一見恐ろしい組み合わせですが、今回の投稿で2件も連絡がありました。ちなみに私の地域でも見たことがあります。おじさんはある程度条件が揃うと制服を着たくなる生き物なのでしょうか。
「鳥のおばさん」
20年程前、学生時代に住んでいた街に「鳥のおばさん」がいました。
名前の通り、小鳥やハトに残飯をやってました。
「ポッポちゃん、ポッポちゃん、まんまだべや。」と餌をあげ、そこへカラスが集まってくると「こらぁ!カラス!おめぇは悪さばっかして!」と激怒します。
その隙に野良犬まで残飯を狙いにやって来ると、「ひぇぇぇ!イ、イヌ!イヌだぁ!誰か、誰か助けてけれ!」と叫んでいました。
近くのバス停で並んでいた人たちの笑いを堪え切れなかった様子が鮮明に思い出されます。

とんかつ
小鳥・ハトには優しく、カラスには暴言を吐くけど犬はマジで怖いんですね。こんなの笑ってしまいます。この方見たさで無駄にバス停に並んでしまいそうです。

店や団体に根ざしている系

「襖貼太郎(ふすま・はりたろう)」
自称・日本一イケメンなおじさんで、襖貼太郎は中学の同級生が命名。日本一男前なふすま屋の店を営んでおり、店頭の電光掲示板には「ここのふすま屋、木村拓也みたいやで 追っかけギャルの車で大渋滞 お嬢様お願い道をあけてや 運転中の皆様スミマセン 男前は気を使うデー」などと何パターンも流れていたがのちに掲示板が故障。その後は手書きで「修学旅行の女子生徒の皆さ~ん おっちゃんみたいな男前と結婚しぃやー おっちゃんみたいな『ええ男』 上手にひっかけゃー」などと貼り出され、修学旅行生の間で話題になった。
県境マニア
自称イケメンなふすま屋のおじさん。そして店のウリとしてそのイケメン具合でアピールするこの名物感。すばらしいです。こちらも検索したらすぐに出てきたのですが、確かにかっこいいおじさんでした。「追っかけギャル」など言葉のセンスもぐっときます。
「ボビーおじさん」
千葉ロッテマリーンズのお膝元、QVCマリンフィールド近くの歩道橋脇に時々出没するボビーおじさん。東京ドームでのロッテ戦でも出没します。
ボビー・バレンタイン元監督と生年月日が同じことから自らをボビーおじさんと名乗っています。ハイタッチしたり、ハンディカラオケで替え歌を歌ってたりしてます。千葉ロッテマリーンズあるある・パート2にも登場してます。ファンの間では有名人です。

船橋のぺーさん
まさかの「自ら名乗る」タイプのおじさん登場です。本当に有名な方のようで、検索をかけたら「ボビー」と書いたTシャツを着ていました。
名前をメモりわすれたカンガルー的な動物です。
名前をメモりわすれたカンガルー的な動物です。

親がそうでした話

「ライダーおじさん」
私の父は職人なのですが大型バイクの後輪両脇に私と姉のお古の赤いランドセルを工具入れとして取り付け、仕事に行っていました。
町内に入るやわかるエンジン音で母が夕飯のお味噌汁を温め始めていたのを記憶しています。

同級生たちの間で『ライダーおじさん』とあだ名されていたことに気づいたのはだいぶ経ってからのことでした。

八木山第二動物園
前回記事では、私の父が「猫おじさん」と呼ばれているらしいということを紹介しましたが、ここにも親が名物おじさんデビューした仲間がいました。しかもバイクにランドセル設置なんて、まず見たことないです。ちょっと羨ましさすら覚えました。

見たことないけど「わかる」感じ

投稿いただいた名物おじ(おば)さん、どれも実際に見たことはないのに「あーなんかわかる」「そういう人いるよね」と思ってしまうのが不思議でした。それぞれあだ名の狙いすぎていないゆるーい感じとか、空気感だけで地元が目に浮かぶようです。いつか、自分も名物になったりするのか……と思ったらワクワクしてきました。ご投稿いただいたみなさま、ありがとうございました。
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