特集 2011年9月17日

夏の夜は何だって怖く見える

23時頃の近所。本気で本気で怖い怖い!
23時頃の近所。本気で本気で怖い怖い!
健康のためにと始めてみた夏の夜の犬散歩。
開始して早々に、かつての怖い体験を思い出しイヤーな感じになってきた。
あれマズイ、すごく近所なのになんか怖い・・。

人けのない蒸し暑い夏の夜。一度恐怖に駆られたその後からは、何もかもが怖く見えてくるこの人間心理。私が単にビビリなだけだろうか?

いや、皆さんにも心当たりがあるはず・・ねえ、共有しましょうよ。
東京葛飾生まれ。江戸っ子ぽいとよく言われますが、新潟と茨城のハーフです。
好きなものは犬と酸っぱいもの全般。そこらへんの人にすぐに話しかけてしまう癖がある。上野・浅草が庭。(動画インタビュー)

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私は怖がりじゃない

へっぴり腰な出だしで始まったけれど、私はどちらかといえばそんなに怖がりではない方だと思う。

怖がりで有名な編集部の安藤さんはちょっとでも怖い話をしようとすると怒り出すが、私はそんなことはしない。怖い話は大好きだしお化け屋敷なら1人だって入れる。
いつもは「撮影いつでもつきあいます!」と言ってくれる安藤さん。今回誘ったら「担当じゃないので」と性格変わってた
いつもは「撮影いつでもつきあいます!」と言ってくれる安藤さん。今回誘ったら「担当じゃないので」と性格変わってた

でも・・怖いとこあった

普段私は安藤さんみたいなタイプを面白がったり、「幽霊出た方がご先祖や昔飼ってた犬に会えていいじゃん」くらいに大きい事を言っている。怖くない時はそう思っている。でも・・

健康を意識し出したこの夏のある夜、一日一万歩を目指すべく犬をつれて散歩した時の事。最初はなんて事なかったのだけど、ある地点に来た時に恐怖の思い出が頭をよぎった。
あそこは小学生の時に恐怖した場所・・
あそこは小学生の時に恐怖した場所・・

「恐怖の白い車」

あれは私が小学校4年生くらいの時のこと。委員会で帰りが遅くなった。まだ19時過ぎとかだったと思うが冬に差し掛かっており周りは既にこの写真のように暗かった。

他の子よりも家が遠かった私は1人で、人通りの少ないいつもの道を通った。あと10分もかからず家に着く所で、なんだか・・異様な雰囲気を感じ出した。
あの光が目に見える(ここからは恐怖からくる自己暗示で恐ろしく見えた写真を紹介します)
あの光が目に見える(ここからは恐怖からくる自己暗示で恐ろしく見えた写真を紹介します)
その異様な雰囲気、感覚・・誰かの視線なのか?何なのかは分からない。ただ私はキョロキョロせずにはいられなかった。今でもそうなのだが、怖いからと正体を見ないでいるのはもっと怖い気がした。薄ぼんやり見える町工場や駐車場の暗がりをできるだけしっかり見て、何もない事を確認した。
ヒッお化け演出の煙!?と思ったら線香花火やってた。トイレの前で静かにやらないで欲しい。
ヒッお化け演出の煙!?と思ったら線香花火やってた。トイレの前で静かにやらないで欲しい。
ドキドキと心臓のテンポが速くなりながら、相変わらず人の通らない暗い夜道を進む。こんなに遠かったっけと思いながら前のめりに家に向かった。
そこの角を左に曲がれば、すぐ線路の高架下だ。いやその手前にはマンションがあったか。
イメージ画像。ではなく現場
イメージ画像。ではなく現場
角を曲がった先にあるそのマンションの前には、いつも空いているはずのスペースに車が停めてあった。白い車だ。

その車、なんだか物凄く怖かった。根拠は無いが怖かった。覗いてはいけない気がしたのだが、、私は恐ろしさのあまり確認せずにはいられなかった。

元々狭い道路ではあるが、私はわざわざ白い車に近づいていき、後ろの座席を覗き込んだ・・
今はそのマンションは無くなっている。そして怖くて撮っていないがその前(この写真で言う左)には小さな祠がある。
今はそのマンションは無くなっている。そして怖くて撮っていないがその前(この写真で言う左)には小さな祠がある。

ほんとにいた!

すると座席の奥に上半身だけの血まみれの女の子が座って(乗って)いた。何も言わずに凄い形相で睨んでいる。

うらめしいというよりは怒っているような、そんな睨みだった。私はすぐに目が離せなくてガチガチに体が固まった。怖すぎるやろ・・。

(イラストにおこそうと思ってましたが怖くなってきたのでやめます)
その現場近くで犬達が止まってしきりに地面のニオイを嗅ぐ。何もないのに・・怖いから!
その現場近くで犬達が止まってしきりに地面のニオイを嗅ぐ。何もないのに・・怖いから!
私はロボットダンサー(という細かいジャンルあるかは知らないが)かのように体ガチガチの状態でなんとかその白い車から離れた。それはもうユックリと。怖い話定番の「テケテケ」という上半身だけのお化けが追いかけてくる話を連想していたからだ。逃げると追いかけられる、そう思った。だから「逃げてるんじゃなくて家に帰りますね」風に動いたのだ。
文字が読めない!怖い!(話に無関係)
文字が読めない!怖い!(話に無関係)
カクカクしながら線路下を通り公園を通り無事家に着くことができた。その後の事は覚えていないがこの話は言ったら呪われる気がして、家族にも友人にも誰にも言えなかった。

勿論それからしばらくは遠回りをして違う道をわざわざ通った。たまに昼間通ることもあったが、その時以来その場所に車が置かれているのを見た事はない。
左右に同じ青い車。怖いー!(よく見たら違いましたけど)
左右に同じ青い車。怖いー!(よく見たら違いましたけど)
それ以来、私は夜に白い車がとまっているのを見ると怖くなるのだ・・とここまでが過去の体験談だがそれを思い出しながら散歩していると本当に怖くてさっきから涙が出そうだ。
そんな訳で私は白い車が苦手・・
そんな訳で私は白い車が苦手・・

大人の自分頑張れ

しかし怖くなったから散歩から帰る、とかちょっと大人気ない。普段「幽霊出たっていいじゃん」発言をしている私のプライドが許さない。

内心ドキドキしながらも平静を装い散歩を続行する。
旗がはためいている・・怖い!
旗がはためいている・・怖い!
「キャハハ」という家からの笑い声が・・怖い!
「キャハハ」という家からの笑い声が・・怖い!
続行を決めたはいいが神経過敏。見た目は平静でも心の中は思春期以上に敏感になっちゃってる。なんでも怖い!
木の形怖い!
木の形怖い!
ひっ!
ひっ!
犬の生首かと思った(横顔)・・怖い!
犬の生首かと思った(横顔)・・怖い!
TVは電気つけて見て!
TVは電気つけて見て!
化け物!
化け物!
車怖いけど思い切って撮ってみたら
車怖いけど思い切って撮ってみたら
化け猫!
化け猫!
ここだけ大根の葉っぱみたいなの生えてて怖い!
ここだけ大根の葉っぱみたいなの生えてて怖い!
白いキノコ怖い!
白いキノコ怖い!
鳥に見せてる植木怖い!真ん中だけ手入れが甘くて怖い!
鳥に見せてる植木怖い!真ん中だけ手入れが甘くて怖い!
モリモリ怖い!
モリモリ怖い!
普通に怖い!
普通に怖い!
自転車怖い!
自転車怖い!
ガムテープ怖い!
ガムテープ怖い!
塀怖い!
塀怖い!
失神しそう(小学校)
失神しそう(小学校)
わ、上になんかいる!もういやだー!!
わ、上になんかいる!もういやだー!!
怖いってー!
怖いってー!

過剰妄想で1人肝試し状態

このように、怖い体験を思い出しながら夜中に散歩するとなんでも怖く見えてくる。夏の暑さと恐怖のために垂れた汗にさえヒッと怯える始末。

ねえもしかしてあの時の怖い体験、妄想が行き過ぎただけじゃない?と自分に問う。白い車の窓は実は保護シートになっていて、赤い服着てた自分の顔が映ったんじゃない?
きっとそうだよ、そういう事にしよう、と大人の私はビビリながらも夜散歩に行くのでした。犬達と。ごくたまに。もう行かないかも。
自分が蹴った枯れ葉に悲鳴あげる夏の夜・・
自分が蹴った枯れ葉に悲鳴あげる夏の夜・・
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