広告企画♪ 2015年10月5日

こっくりさんをハイテク化したら怖さがなくなりました

こっくりさんこっくりさん。
こっくりさんこっくりさん。
「こっくりさん」を知っているだろうか。

やったことがない人も聞いたことくらいあるのではないか。「こっくりさんこっくりさん」と話しかけると文字盤の上で10円玉がするする動くあれである。子どもの頃流行った。

でもあれ、ちょっと怖くないか。

そう思ってハイテク化したらまったく怖くなくなったうえ、便利な使い方もできることがわかったのでご紹介します。
行く先々で「うちの会社にはいないタイプだよね」と言われるが、本人はそんなこともないと思っている。愛知県出身。むかない安藤。(動画インタビュー)

前の記事:平等に痛い「平等バスター」を開発しました

> 個人サイト むかない安藤 Twitter

「こっくりさん」から怖さをなくしました

「こっくりさん」を知っているだろうか。

文字盤の上に10円玉を置き、友だちとその上に指をそろえて唱えるのだ

「こっくりさんこっくりさん、でてきてください」。

するとあら不思議、10円玉が動き出す。
これがこっくりさん。
これがこっくりさん。
こうやって遊びます。
こうやって遊びます。
こっくりさんは質問事項に10円玉の軌跡で答えてくれる。

子どもの頃遊んだ人も多いんじゃないだろうか。でもちょっと待ってくれ、こっくりさんってなんだ。どうして10円玉が動くんだ。

怖いだろう。

こっくりさんの怖さを克服すべく、われわれはついにこっくりさんをハイテク化することに成功したのでその動きを見てもらいたい。
すばらしい。自画自賛だがもう一度いう、すばらしい。

なにせこれで怖い思いをいっさいせずに、好きなだけこっくりさんをプレイできるのだ。

今回ハイテク化したことであえて「プレイ」なんていう不謹慎な言葉を使ったが、悪気はないのでこっくりさん、僕のことを呪ったりしないでください。

使い方いろいろ、ハイテクこっくりさん

ハイテクこっくりさんはいろいろなシーンで使うことができる。たとえばこちら
こっくりさんが明日の天気を予想。

ハイテクこっくりさんはもはや指を乗せる必要すらない。

またハイテクこっくりさんは完璧に電子制御されているので、こちらの言いたいことを10円玉の軌跡で全部言ってくれる。

今回の記事は、「金麦〈琥珀のくつろぎ〉」とのコラボ企画なので、金麦のキーワード「くつろぎ族」の説明だって自在である。

この記事が広告企画だっていうこと自体が怖い。
普段の広告企画だとあまりストレートに宣伝っぽいことを言わないのだが、こっくりさんが言えば嫌味がない。ちなみに「くつろぎ族」とは、自宅でくつろぎながら「金麦〈琥珀のくつろぎ〉」を飲む人たちのことです。

これは使い方によっては言いたいことが言えない現代人の強い味方になってくれるのではないか。ものすごいものを発明してしまった気がする。

作りたくなった多くの人向けに、次のページで作り方を説明しよう。


はじめ金麦〈琥珀のくつろぎ〉の缶が盤上を走り回るようにしたかった(周りから止められた)。


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ハイテクこっくりさんの作り方

こっくりさんをハイテク化するにあたり、x-yプロッターという機械を使った。今回使ったキットはスイッチサイエンスという会社が海外から輸入して販売している。
これがx-yプロッター。
これがx-yプロッター。
かんたんに言うとx軸とy軸、指定した位置にものを持って行ってくれる装置である。

流行りのレーザーカッターや3Dプリンターも同じような技術を使っている。
山口のメイカーフェアで見たレーザーで絵を描くマシーン。これもx-yプロッターと同じ技術を使っている。
山口のメイカーフェアで見たレーザーで絵を描くマシーン。これもx-yプロッターと同じ技術を使っている。
x-y-zと3軸になると3Dプリンターもできる。
x-y-zと3軸になると3Dプリンターもできる。
このx-yプロッターで磁石を動かし、こっくりさんの文字盤の上に置かれた10円玉を動かすのだ。これがハイテクこっくりさんの仕組みである。書いてしまえば簡単だ。
組立と調整でまる2日かかったけどな。
組立と調整でまる2日かかったけどな。
x-yプロッターは部品の状態で届くのでまずそれを組み立てるのに1日かかる。完成してから位置合わせとか調整で1日、フルに2日かけた。
これがハイテクこっくりさんのインターフェース。ハイテクな画面に唐突に「鳥居」という文字が出てくる違和感。
これがハイテクこっくりさんのインターフェース。ハイテクな画面に唐突に「鳥居」という文字が出てくる違和感。
制御基盤は流行りのArduino(アルディーノ)互換である。なに言ってんのかわかんないと思うが、僕もわかっていないので安心してほしい。
基盤とかモーターとか。これらが複雑にやりとりしてこっくりさんとなる。
基盤とかモーターとか。これらが複雑にやりとりしてこっくりさんとなる。
工作は会社の休憩スペースで行っていたのだけれど、来る人来る人興味を持って話しかけてくれるのだ。

「これ何」

これはx-yプロッターといって、座標を入力するとその位置にいってくれるんです。

「へー。何に使うの」

こっくりさんです。

「は?」

こうして企画の趣旨説明ばかりを数十回繰り返したので今僕は誰よりもx-yプロッターについて説明が上手だと思います。
実際には文字盤の下でx-yプロッターがペンを動かしている。このペン先につけた磁石が盤上の10円玉に動きを伝えるしくみ。
実際には文字盤の下でx-yプロッターがペンを動かしている。このペン先につけた磁石が盤上の10円玉に動きを伝えるしくみ。
x-yプロッターが動かすペンの先には強力な磁石。
x-yプロッターが動かすペンの先には強力な磁石。
文字盤を挟んで10円玉にも同じように磁石が仕込んである。
文字盤を挟んで10円玉にも同じように磁石が仕込んである。
ハイテクこっくりさんは人が動きを指定してやる必要がある。自分でやってもいいが、誰かにやってもらった方がこっくりさん感が出るだろう。こっくりさん感ってもう二度と使わない言葉だろうな。
裏に潜んでいる人がこっくりさんを動かします。
裏に潜んでいる人がこっくりさんを動かします。
つまりハイテクこっくりさんがハイテクなのは仕組みの部分だけであって、知識人格部分は裏にひそんで動かしている人に依存するのだ。技術力は高いが意識は低い工作である。

先ほどは明日の天気を答えていたが、あれ実は裏でハイテクこっくりさんがスマホで即座に調べて入力していたのだ。
全ての技術は人が支えている。
全ての技術は人が支えている。
つまり裏で操作する人が知らない分野の質問をするとハイテクこっくりさんは困る。
こっくりさんが詳しくないネタには答えられないこともある。
今回裏でこっくりさんの制御を担当している編集部石川はスポーツ全般にほぼ興味を持っていないため、プロ野球とかセリーグとか、そんなのたぶん気にしたこともないのだと思う。

こうなるとハイテクこっくりさんもお手上げである。
野球わかんねー。
野球わかんねー。
それでもなんとか「はんしん」と動いたのはきっと石川が阪神くらいしか球団名を知らなかったからだろう。ちなみにこの後、阪神ではなくヤクルトがリーグ優勝を決めた。

次のページではハイテクこっくりさんが現代人の悩みを解決する。


もう忘れているかもしれませんが、これは金麦〈琥珀のくつろぎ〉とのタイアップ企画です。


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ハイテクこっくりさんを使って飲み会の誘いを断る

ハイテクこっくりさんはこんな使い方もできる。

上司に飲み会に誘われた。正直行きたくないけど職場での関係上、断りにくい。

そんなときはこっくりさんに任せよう。言いたいことも言えない、そんな現代人にとって役立つツールとしてのこっくりさんの使い方である。
上司(左)「今日飲みに行かないか。」 部下(右)「……。」
上司(左)「今日飲みに行かないか。」 部下(右)「……。」
会社帰り、上司に飲み会に誘われた。正直早く帰って家でくつろぎたいところだが(これぞ今回のテーマである「くつろぎ族」である)、上司の誘いをむげに断っていいものなのか。

こういう時には即答せず、いったんこっくりさんに聞いてみます、と言おう。
そして上司にばれないように裏に潜んでいる人に言いたいことを伝える。
そして上司にばれないように裏に潜んでいる人に言いたいことを伝える。
それを受けたスタッフがハイテクこっくりさんを操作。
操作。もはやこの人がこっくりさんと言っても過言ではない。
操作。もはやこの人がこっくりさんと言っても過言ではない。
文字盤の上をするすると動く10円玉。その軌跡をたどると答えが出る。
文字盤の上をするすると動く10円玉。その軌跡をたどると答えが出る。
「た」

「め」

飲み会に行っては「ダメ」ということである。
上司もきっと子どもの頃にはこっくりさんをやったことがあるのではないか。そのこっくりさんがダメと言っているのだ。これは仕方がない。

おかげで無事飲み会の誘いを断り、定時で家に帰りくつろぐことができた。こっくりさん、さまさまである。

便利!ハイテクこっくりさん

こっくりさんをハイテク化したことで呪いとか狐とか、そういうものからいっさい関係なく、こちらの思い通りに10円玉を動かすことができるようになった。それは10円玉に指を置いて意思で動かすのとどう違うのだ、と言われると答えにくいが、ハイテクこっくりさんという響き自体わりと気に入っているので作ってよかったと思っています。
制御部分を作ってくれた編集部石川さんが、暗闇の中で作業しているのを見た時が一番怖かった。
制御部分のコードを書いてくれた編集部石川さんが、暗闇の中で作業しているのを見た時が一番怖かった。


これからの季節、自宅でくつろぎながらこっくりさん。


じゃなくて金麦〈琥珀のくつろぎ〉。

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